漢体これくしょん 日東丸提督のブラ鎮建て直し物語   作:かのんベール

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引っ越し先を調べていたら昨日の投稿を忘れてしまいました。


社畜生産

昼食が終了したことを長門からのメールで確認してから食堂へと向かう。

 

食堂に入ると楽しそうな雰囲気が少しだけ暗くなる。いや、俺が嫌いなのは分かるけど露骨過ぎじゃない?既に悪役続けるのメンタル的にキツくなってきてるんだけど...。

 

「これからお前たちには各自部屋に戻ってジャージに着替えてもらう。着替え終わったら部屋の前の廊下に整列しろ。俺が確認する」

 

「あの......。ジャージなんて持ってないのですが...」

 

「あー、今日の朝の点検時に廊下に置いておいた。袋に名前が書いてあるから探して持っていけ。長門」

 

「私は廊下にいるので何か不備があった際には直ぐに申し出るように、以上、解散」

 

「間宮の分は俺が直接持ってきたから食器洗いの前に着替えて見せてくれ」

 

間宮のジャージの丈を確認してから、他の艦娘の部屋へと向かう。

 

既に整列が完了している部屋もいくつかあるようだ。皆が着心地を確認するようにしてそわそわしている。

 

「提督、お疲れ様だ」

 

「あぁ、長門もな。で、不備はあったか?」

 

「いや、今のところ報告されていない」

 

「分かった。では、服装検査を始める」

 

次々に丈やウエストを確認していく。提督からの強制スキンシップということで皆とても嫌そうだ。ちょっと、いや、かなりショックだ。

 

「ん?おい、天龍!」

 

「なんだよ...」

 

「なんだもパンダもあるか!貴様、腰パンとは言い度胸だな、軍隊をなめてるのか?」

 

「ち、チゲーよ。ただ...」

 

「身体測定したときの天龍ちゃんはちょっと太ってたのよね~」

 

「ばっ!それは食事が旨くてついだな...」

 

「なるほど、軍人にあるまじき体型のデブだったと」

 

「そこまでじゃねーよ!」

 

「そういやぁ、資料にあった写真と結構違うな」

 

「なっ!写真があるのか!消せ!今すぐ消せ!」

 

「まぁ近い内に撮り直してやるか」

 

「そ、そうか!」

 

まぁ、消すとは一言も言っていないがな。

 

「ところでデブ?」

 

「デブじゃねぇよ!」

 

「なぜ長門に不備を申請していない」

 

「それは...」

 

無駄なところで遠慮をする奴だな。

 

「やはりデブは少し動くのも面倒だったか」

 

「なんだとぉ!」

 

「早く長門のところに行け。お前の身長なら予備のジャージがあるはずだ。交換してもらって来い」

 

「いや、しかし...」

 

まだ渋るのか。

 

「これは命令だ、早く行け、デブ!」

 

「誰がデブだっつーんだよ!」

 

走り去っていった。

 

その後はつつがなく終了した。

 

「この後は八つある職種の全てを30分ずつ体験してもらう。工廠は夕張のもとで、食堂は間宮の元で手伝いだ。夕張にはドックの高速修復剤の施設を直してもらうことになっているので、工廠はドックに向かうように。経理と物資は第一会議室だ。通信は放送室でモールス信号機の練習、25分たったら移動の合図を放送で館内に流すように。戦略は秘書室の長門のところだ。大本営がどのようにして、戦略や陣形を考えているのかを、模擬会議を実施して学んでもらう。医療は海岸だ。担架が置いてあるのでそこに一人乗せてドックまで運べ。その後、修復剤の在庫確認だ。数があっているかどうかを確認しろ。最後にグループに関してだがA~Hの班に俺が勝手に振り分けた。職種はプリントに書かれた順番に回るように。スタンプが置いてあるからちゃんとスタンプを全種類集めるように、長門」

 

「それでは、プリントを配布する。各自一部ずつとって回せ」

 

長門にその場を任せて、俺は第一会議室へと向かう。

 

提督室からノーパソと電卓を抱えて会議室に運ぶ。

 

延長コードとパソコンを繋ぎ終えると艦娘たちが会議室に入ってきた。

 

「パソコンのある席が物資、電卓のある席が経理だ」

 

艦娘がとても嫌そうな顔をする。そうだ!経理と物資の担当は俺なんだよ。残念だったな!

 

「よし、まず経理には卓検の問題に挑戦してもらう。問題用紙と基本的な電卓の使用法とペンの持ち方の例が書かれた紙があるはずだ。それを参考にしながら回答用紙を埋めろ。因みに選考するときの判断材料になるから真面目に取り組むように」

 

定員を越えた場合は抽選ではなく、ポテンシャルで判断されるということだ。

 

「次は物資だが、エクセルを使って折れ線グラフを作成してもらう。手順は写真つきの資料があるのでそれを参考にするように。マウスの使い方まで載っている親切仕様だ。お前らがいかにバカといえども流石に大丈夫だろう。が、念のため俺が見回りをするから分からなかったら質問しろ。例のごとくこれも採用の判断材料になるから頑張れよ」

 

開始から十分が経過した。始めこそ戸惑っていたものの道具にはある程度慣れ始めたようだ。経理の計算も様になってきた。進捗具合にも徐々に差が出てきているようだ。

 

パソコンも似たようなものだ。そろそろデータの入力が終わりそうだ。だが、難しいのはここからだ。横軸と縦軸の数値はなにか。表のどの範囲を使えば良いのか。目盛りは?表題は?お手本とは全く別物のグラフが作成されることになるだろう。

 

だが新しいことに挑戦することは本来的人間にとって、非常に楽しいことなのだ。基本的な欲求が満たされると、人間は更なる欲求を求める。マズローの5段階欲求説で言うところの最上位に知識欲や好奇心は分類される。艦娘たちも真剣ではあるが楽しんでもいるようだ。新しいことに挑戦することは人間の生存理由そのものだ。それは艦娘でも本来同じであってしかるべきだ。彼女たちの思考が人間のそれと同じであるという根拠は大切だ。そうした根拠を積み重ねれば人権の獲得もそう遠くない未来に実現するだろう。

 

今は自分の鎮守府で精一杯だが許して欲しい。必ず他の艦娘も救ってみせよう。神は死んだ。メシアも来ない。来るのは絶望だけだ。打ち砕くことができるのは本人だけなのだ。艦娘は漢息が守らねばならぬのだ。

 

それにしても漁船が軍艦を守る日が来るとはな...。

 

『えっと、時間になりました。各自次の職種体験に移って下さい』

 

「ではここまでとする。各班は次の職種体験に向かってくれ。ご苦労だった」

 

初めてにしては中々の出来だ。艦娘たちも手応えややり甲斐を感じてくれただろうか...

 

ケイリニシヨッカナー!

 

シゲンモタノシカッタヨー!

 

...感じてくれたようだ。

 

長門からもメールが入る。どうやら戦略にも興味を持ってくれた奴がいたらしい。この分なら他も大丈夫そうだ。

 

その後も新たに会議室に現れては露骨に嫌な顔をされて、SAN値をゴリゴリ削られながらもなんとか全ての班を指導し終えた。どの班にも少なからず興味を示してくれた奴がいたのが、せめてもの救いだ。精神をすり減らしてまで教えた甲斐があるというものだ。

 

明日の内には願書が出揃うだろう。

 

社畜になる覚悟は出来たかな?一年後には立派な戦士になれるだろうよ。




こういうイベントは絶対にスムーズに進みません。うだうだと会話ばかりしていて、次に自分はどこへ向かえば良いのかすら理解していないのです...。主催者側の気持ちも考えろやー!おらー!!!(激おこぷんぷん丸)
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