「な…!?“熾天使ルシフェル”だと!?」
「“熾天使ルシフェル”…、魔王ルシファーと対をなす者…。なぜこんなところに?」
「イッセーくん…なの?」
「"俺"か?…まぁ、一誠だぜ?」
所々崩落してる教会に4種族が集まっている。
1人は、堕天使。
1人は、悪魔。
1人は、【鬼】。
1人は、“熾天使・ルシフェル”。
神話クラスの存在が戦場にいる。
それがなにを示すか。
一つの都市の滅亡。
そもそも、堕天使及び悪魔は熾天使《セラフィム》との遭遇は初である。
堕天使の間では伝説として、
悪魔の間では童話として語り継がれている程度である。
そんな存在がこの場にいる。
「なぜ!?ただの人間のはずじゃ!!」
「あぁ、"俺"の宿主はな」
「でも、その人間からは神器の反応しか…!!」
「ん?ドライグのことか?」
『おい、ルシフェル。俺の相棒を傷つけんなよ?』
「もちろん、"俺"の身体でもあるんだからな」
『ならいいさ、お前も宿ってんなら最初から力は解放してもいいよな?』
「好きにしろ」
『相変わらず適当だな』
「うるせぇ…」
「誰と会話している!!」
「あぁん?てめぇには関係ねぇだろ?」
「くっ、ここは一時撤退よ…」
そう言い、レイナーレは翼を広げた。
そして羽ばたいた瞬間、レイナーレは翼を失った。
「がぁぁぁぁぁ!!」
「誰が逃がすか、とりあえずてめぇは死ねや」
「くそっ…、ただで負けてたまるか!!」
レイナーレの手元に光の槍が形成される。
悪魔にとって光は弱点だ。
しかし、イッセーは悪魔ではない。
「くそっ、くそっ、くそっ、くそっ!!」
何発も何発も放つがかすり傷1つつけることができない。
どこに当てても弾かれる。
死角を狙っても意味がない。
どうすることも出来ないレイナーレ。
「ハァ…ハァ…」
「どうした?もう終わりか?」
凄すぎる。
それしか頭に浮かんでこないリアス・グレモリー。
ただの人間だと思っていた2名の生徒が特別な存在だった。
1人は、妖怪たちの中でも一際強い【鬼】の一族。
1人は、神話でしか見たことのない“熾天使・ルシフェル”。
圧倒的な力を持つ人物が2人もいる。
その片方が戦闘を行っている。
強いとか弱いとか、そんなレベルじゃない。
力の有る者と、力の無い者。
一方的すぎる、正しくは攻撃しても微動だにしない。
これが本当に力の有る者か。
そんなことを思わざるをえない。
イッセーくんは人間じゃない。
あれは、天使…なのかな?
でも翼は虹色だ。
……綺麗だな。
あんな綺麗なモノがこの世にあったなんて。
私はなんて醜いのだろう。
私の近くにいた子は引き離され、私は追放され。
でも、イッセーくんはとっても綺麗だからそんなことはないんだろうね。
羨ましいな。
「負けてたまるものかァ!!」
今までの何倍も巨大な光の槍。
恐らくここら一帯が消し飛ぶレベルだ。
「あぁ、そんなんぶっ放されたら町が壊れちまうだろうが」
「貴様ごと消してやる!!」
「…はぁ、なんか興が冷めたわ。まぁ、楽に死なせてやるよ」
「なっ!?クブッ…」
レイナーレの胸に深々と刺さっている一本の腕。
貫通している。
「あ、ああ、嫌だ死にたくない!」
「命乞いか?」
「まだ死にたくない!」
「んなこと言われてもよ…宿主様がなぁ?」
「ひぁ、助けてぇ…何でもするわ、だから!」
「貴女は"僕"の友達を傷つけようとしたんだよ?…許してもらえると思ってるの?」
「そ、それは…」
「かなちゃん、元の姿に戻ってくれないかな?」
「え?あ、うん」
角が消えた。
【鬼】の姿から元に戻ったからだろう。
「かなちゃんは、この人のこと許せる?」
「えっと、まだ何もされてないしなんとも言えないです、はい」
「……猶予をあげる、僕が生きている間は悪さをしないと誓うなら、許してあげる。どう?悪い話じゃないと思うけど」
「しません!だから、助けてぇ!」
正直言って許せない。
けど、まだ何かされたわけじゃないから殺しはできない。
どうしようか…。
バタン、
「誰だ…」
「名前を聞くときは先に名乗るのが礼儀、じゃないのか?」
「………、兵藤一誠だ」
「俺の名前はアザゼル、堕天使の総督ってとこだ」
「その堕天使の総督様が"俺"に何かようか?」
「おいおい、伝説の熾天使さまがなんて喋り方だ」
「……用件を言え」
「その堕天使を渡してもらおう、指示外のことをしてくれたんでね、こちらで処分を………」
「そのことか、それなら"俺"が預かるからいいさ」
「それは……」
「それとも今ここで"俺"と殺り合うか?」
「いや、やめておこう。最悪この星が滅びるからな」
「物分かりが良いようで」
「…気をつけたまえ」
「マキアのことか?心配すんな」
「気づいていたのか」
「あ?さっきからそこで見てんだろうが」
「なっ!?」
「ふ、妾の存在に気付かぬとは愚かな」
「ん、一旦ここで終わりにしようか」
「そう、だな」
「妾とルシフェルが同じ場所に居るのは、神話級の災厄を招きかねんからのう」
それぞれが神話になる程の存在が3人。
世界の改変の原因、神と同等の力を持つルシフェルと、神をも殺すと言われる『神滅具』の1つ、赤龍帝の籠手《ブーステッド・ギア》。
この2つが揃ったからこそなのだろうか。
全ての力は兵藤一誠に向かって集まり始めた。
ドライグが空気なのは仕方ない。
今回はたまたまです。