バンドリ ストーリーBOX   作:片栗虎

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運悪くまた紗夜さんが主人公です。

偶然の賜物です。


ゲームは程々に

「ふぅ……今日はこんなもので良いわね」

 

クエストが終わりパソコンの画面から目を離し、壁掛け時計に目をやると……。

 

「うそ!?もう12時過ぎ?」

 

またやってしまった……。

 

ロゼリアでの練習を終えて、部屋でギターの自主練習……そこまでは今まで通り……だけど、ここ数週間はその後にNFO……neofantasyOnlineを夜中まで、休日の前日は朝方までやってしまう……。

 

「早く寝ないと、今日(昨日)だって授業中に居眠りして先生に怒られたばかりなのに……」

 

私は急いでパソコン電源を切ろうと画面を見直す……。

 

それにしても、このゲーム……なかなかレア素材ドロップしないし、レア素材を集める為のレア素材何かもあって休日1日やっていても全く進めないのよね……。

 

ため息混じりに電源切る、明日は居眠りしない様にしなくては……。

 

 

 

翌日の放課後……

 

 

「紗夜!?貴女やる気が無いの?」

 

湊さんの怒号が私の眠気を一時的に掻き消す。

 

でもこれは消費アイテムの様なもの、一時的でありまたすぐに私は睡魔によって意識が飛びそうになってしまう……。

 

「まぁまぁ、紗夜だって調子悪い時くらいあるよ☆」

 

「……ごめんなさい、大丈夫ですから続けましょ……ふぁあぁ〜」

 

「……もういいわ、紗夜今日はもう帰りなさい……帰ってすぐに睡眠を取るのよ?わかったわね?」

 

「……はい……申し訳ありません……」

 

何も言い返せるはずもなく、私は機材を片付け始める。

 

「珍しいですね?紗夜さんが睡眠不足なんて」

 

宇田川さんが手伝ってくれた、白金さんも一緒に……。

 

そう言えばこの2人もNFOをやっている……ネットカフェで始めてやった時は何が何だか分からなかったけれど、今の私にはこの2人がどれだけ凄いのか理解している……。

 

身に付けいる装備は全て最高レア度……白金さんに至っては全て最大強化済み+スキルカスタム済み……。

 

この2人と私の違い……。

 

その時、私の脳に電流が走る!

 

「ねぇ?宇田川さん達は、家に帰ったら何をして過ごしているのかしら?」

 

「え?そりゃあ勿論!ドラムの練習とNFOですよ!!りんりんと2人で8時から10時までの2時間ガンガンやりますよ!!」

 

「あ、あこちゃん……あの……ちゃんと楽器の練習もやってます……」

 

慌ててフォローする白金さん……。

 

「そうですか、それなら問題ありませんね?」

 

私は片付けを済ますと、急ぎ足で家に向かった。

 

こんな簡単な事を今まで気が付かなかったなんて、今日から10時には眠れるわー!!

 

そして20時になった。

 

私はギターの練習を程々に広場(ロビー)で2人を待った。

 

【 聖堕天使あこ姫がログインしました 】

 

【 Rinrinがログインしました 】

 

「来たわね?」

 

私は早速個人チャットで宇田川さんに声をかけた。

 

ちなみに今のアカウントはネットカフェでやったものとは別のもの、2人が私の正体に気付くことはない。

 

ヨーサー「こんばんわ」

 

取り敢えず挨拶をする。

 

聖堕天使あこ姫「……」

 

あれ?挨拶が返ってこないわね?

 

ヨーサー「凄いそうびですね?」

 

とにかく褒めて警戒を解くのが先決かしら?

 

聖堕天使あこ姫「お前はクソみたいな装備だね?( *´艸`)」

 

はぁ!?宇田川さんあなたって人は……。

 

抑えるのよ!此処で宇田川さんを怒らせたら全てが水の泡よ!深呼吸深呼吸……。

 

ヨーサー「そうなんです、一緒に狩り連れてって貰えませんか?」

 

聖堕天使あこ姫「www」

 

ヨーサー「クエスト貼るので一緒に来てくれますか?」

 

聖堕天使あこ姫「しょうがないから付き合ってあげるよw」

 

あら?案外あっさり了承してくれたみたいね?

 

【 聖堕天使あこ姫がクエストを受注しました 】

 

あら?宇田川さんがクエスト貼ったわ……どうしたのかしら?

 

聖堕天使あこ姫「こっちの方がいい素材手に入るよ?私が全部倒してあげるから付いてきてw」

 

まぁ、宇田川さん……いきなり暴言吐かれた時はダメだと思いましたが、普段の宇田川さんと同じ優しい人ですね?

 

ヨーサー「有難うございます、お言葉に甘えさせて貰います」

 

【 ヨーサーがクエストに参加しました 】

 

プ〜ペ〜♪

 

あら?白金さんは来ないのですね?

 

フィールドは草原しかもキャンプからのスタートじゃないなんて……更に聞いたこともないモンスターが標的でしたが大丈夫かしら?

 

聖堕天使あこ姫「お前は此処で待っててね?w」

 

ヨーサー「わかりました」

 

 

宇田川さんはそう言って別の場所に行ってしまったわね。

 

あら?

 

それから数分後

 

ヨーサー「!?」

 

突然私の目の前に見たことも無いモンスターが現れた!?

 

【 聖堕天使あこ姫がリタイアしました 】

 

「え?」

 

思わず声に出してしまう。

 

不味い!嫌な予感がするわ……前に鍛冶屋のオジサンが装備品を破壊するモンスターが存在すると言っていたのを思い出した。

 

「リ……リタイアしないと……」

 

焦れば焦るほどに手元が狂う……。

 

【 ヨーサーのアイアンヘルム改が消滅した 】

 

「うっ!?」

 

苦労して改まで強化したアイアンヘルムが……!!

 

【 ヨーサーのシルバープレートが消滅した 】

 

始めて手に入れたR装備!!

 

駄目よこれだけは……この装備だけは失うわけには……。

 

【 ヨーサーの神速のブーツが消滅した 】

 

そん…な……。

 

始めて課金して手に入れたSSR装備……。

 

【 ヨーサーは力尽きた、広場に戻ります 】

 

「……」

 

【 おかえりぃ♪寄生虫は駄目だぞーwww 】

 

う、宇田川さん……。

 

【 ヨーサーはログアウトしました 】

 

 

 

翌日

 

「宇田川さん!!」

 

「ひっ!」

 

「もう息切れしてるじゃない!!貴女はドラムの技術よりも体力をつけるべきだわ!!土手で10キロマラソンしてきなさい!!」

 

その日……私はNFOを卒業した。

 

今は宇田川さんに感謝しています。

 

あんなモノにのめり込んで生活を崩すなんて、私が馬鹿でした。

 

その事に気付かせてくれて有難うございます聖堕天使あこ姫さん……。

 

「うぇーん!りんりん助けてー」

 

「自業……自得だよ……あこちゃん……」

 

〜完〜

 

 




りんりんは翌日の紗夜さんの反応ですぐに気が付きました。

めでたしめでたし
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