婀嗟烬我愛瑠〜assassin girl〜番外編   作:大岡 ひじき

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男塾名物!!愕睨戒(がくげいかい)3〜或いは、闘技場(おしろ)の武闘會

 その昔、剣桃太郎(シンデレラ)という(やさし)(うつく)しい若者(むすめ)がいました。

 剣桃太郎(シンデレラ)は厳しい教官(ままはは)と、鬼のような二号生筆頭(じじょ)と、閻魔のような三号生筆頭(ちょうじょ)という、屈強(いじわる)先輩(あね)たちと暮らしており、日々(くりかえ)されるその修業(いじわる)に耐えておりました。

 ある日、天挑五輪大武會(おしろでぶとうかい)が開かれる事となり、剣桃太郎(シンデレラ)塾長(まほうつかい)采配(まほう)戦力(みじたく)を整えると、 大武會(おしろ)へと向かいました。

 そして数多の強豪(ひめ)達が集う中、その(うつくし)さをもってそれを降し、遂に決勝戦(おうじのまえ)駒を進め(すすみで)たのです。

 藤堂豪毅(おうじさま)剣桃太郎(シンデレラ)をひと目見て、

 

「俺は(あのひと)宿命的な何か(うんめい)を感じる」

 と思いました。

 

 闘い(ダンスをし)ながら藤堂豪毅(おうじさま)剣桃太郎(シンデレラ)に言いました。

 

貴様は、俺と闘うに相応しい男のようだ(どうぞわたしのつまになってください)!!」

 その答えを返そうとした剣桃太郎(シンデレラ)は、仲間たち(とけい)大鐘音のエール(じゅうにじのかね)きる(うつ)のを耳にして…………

 

 ☆☆☆

 

「却下」

 愕睨戒(がくげいかい)で発表する厭劇(えんげき)のシナリオの概要を説明していたら、その為に用意した資料を、桃の手がいきなり引ったくった。

 

「どうしてですか!

 何ひとつ間違っちゃいないじゃありませんか!!」

 昨日の晩徹夜して作成した資料を取り返そうと手を伸ばしつつ、私は桃に食ってかかる。

 だが私がぴょんぴょん跳ねて奪い返そうとするその紙束は、桃が軽く手を上げただけで、私の手の届かない遥か上へと持ち上げられた。

 くそう、私よりちょっと……かなり背が高いからって。

 

「強いて言えば、おまえにシナリオを任せたのが最大の間違いだ」

 と、悔しさに歯噛みしつつ桃を睨みつける私に、別方向から呆れたような声がかかる。

 

「酷い!!」

 思わず振り返って言い返すと、その声に違わぬ呆れたような表情で、赤石が私を見下ろした。

 おのれ、どいつもこいつも。

 

「そもそもこの男塾で、この演目は無理があるのではないか」

 更に、いつも非常識なことしか言わない邪鬼様が、まるで常識人のような言葉を口にする。

 それに続いて、死天王たちが次々に文句を言い始めた。

 

「そもそもさっきの説明には登場しなかったが、この資料を見る限り俺たちは『壟義盾行(カボチャの馬車)』だしな」

「扱い雑過ぎんだろ…もう少しなんとかならなかったのかよ」

「むしろ姫役ならば、光がやった方がいいんじゃないか?

 無理なら、百歩譲って飛燕とか……」

「邪鬼様を差し置いて主役など、誰であろうとあり得ん!」

 最後なんか変なこと言ったやついるけど、それはさておき。

 

「私は、進行や企画を全て任されております。

 役になど入っている暇はありません。

 飛燕は…頼んだら笑顔で刺されそうな気がしました。

 なので彼には、衣装の作成をお願いしています」

「一度は頼もうとは思ったのか…」

 私のしどもどな言い訳に、全員が納得したように頷いた。

 

 

 

「というか、王子役の俺の気持ちを少しは考えてくれ、姉さん…!」

 そして。

 それまで黙っていた豪毅が、泣きそうな声で訴えてきて、私はプレゼンを失敗した事を悟った。




お客さんがあまりにも来ないので錯乱しました。
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