上司に班員名簿を貰った私はその名簿を眺めながら、集合場所に向かった。集合場所には既に班員達の姿があった。
私は時計の針が0929を指している事を確かめ、班員達の前に立った。
「特地資源状況調査班、班長に上番しました、桐ヶ谷咲枝です。よろしくお願いします」
私は二十四歳だが、班員は二十代~五十代と年齢層が広かった。
副隊長のヴァンは私と同い年。
最年少は陸士長になったばかりだという小宮明、二十歳。本当は体操選手になりたかったが、怪我で断念。今は社交ダンスが趣味。座間駐屯地から特地に配属された。
次は二十一歳の陸士長、橘陽介。陸上選手を目指して自衛隊体育学校に入ったが、これ以上速く走れないと自分の限界を感じ断念。今でも走るのは趣味で自衛隊の中で走るスピードは一二を争うほどだ。大宮駐屯地から特地に配属。
同じく二十一歳の陸士長、川西裕也。趣味はアウトドア。アウトドアの趣味が高じて自衛隊に入った。元ボーイスカウト。高田駐屯地から特地に配属。
二十二歳、陸士長の原田斎。趣味はネットサーフィンと機械弄り。コンピューターを一から組み立てることもできる。宇都宮駐屯地から特地に配属。
そして、数少ない女性隊員である東由希、二等陸曹、二十三歳。漫画や小説が大好きで、よく、コミケに行っている。天然。看護師資格を持つ。霞ヶ浦駐屯地から配属。
同じく女性隊員の樋口明里、二等陸曹の二十三歳。射撃徽章を持つ。狙撃手で陸上自衛隊の中で優秀な成績を収める。冷静。名寄駐屯地から特地に配属。
二等陸曹の東山弘樹、二十三歳。趣味は写真、読書、音楽鑑賞など多岐にわたる。大抵の乗り物を自由に乗りこなせる。釧路駐屯地から特地に配属。
ここから少し、年齢層が上がる。二十八歳、鹿島太一、三等陸曹。趣味は料理。プロにも負けずとも劣らぬ腕を持つという。旭川駐屯地から特地に配属。
二等陸曹、広田大地、三十歳。格闘徽章持ち。寡黙。美幌駐屯地から特地に配属。
一等陸曹、田島勝、三十三歳。事務処理や参謀的な事が得意。青森駐屯地から特地に配属。
陸曹長、勝島茂、五十歳。ご意見番。知識豊富で懐がでかい。桑原陸曹長とは同期。男性隊員からは「とっつぁん」と呼ばれている。松戸駐屯地から特地に配属。
以上が特地資源状況調査班の班員だ。
班員は高機動車などに乗り込み、アルヌスを出発した。
「班長、で、どこに向かうんですか?」
「とりあえず、カトー老師が言っていた魔法都市ロンデルに行こうと思ってる」
ヴァンは高機動車を地図に載っている魔法都市ロンデルの方向へ向かわせるよう、走らせ始めた。
燃え尽きました……
ストックが消えました……