夢オチばかりの夢宮くん   作:FAKE MEMORY

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 うむ、ムズい。


ラブコメ

 朝、いつも通り席へと直行し、友人に挨拶をする。

 何気無い日常。流石にいつもテンション爆上げヒャッホイ。

 

 なに、時に真面目な文章も書くもんさ。

 

 「よっす、鈴木」

 

 その呼び掛けでこちらに気づき、こちらを振り向くSUZUKI。

 他意はない、そう他意は。

 

 「おっす夢宮、今日もアホみたいな夢でもみたか?」

 

 「アホとは失礼な。あのファンタスティックな世界なんて早々ねぇだろ」

 

 「いや、訳わかんねぇよ。お前の頭マジファンタスティックだろ」

 

 「んだとコラ」

 

 こいつまだ俺の心の友を馬鹿にしてるな。お前もマスターと会ってこいよ、マジ尊敬するから。

 

 「ったく、そんなんだからモテないんだろ。夢の世界とか。お前どんだけメルヘンなんだよ。」

 

 「フッ、それは言わない約...ぐほぉ!!」

 

 おい、殴るのは反則だろ。

 

 「てめぇ殴りやがったな。親父にも週一くらいでしか殴られねぇのに!!」

 

 「割りと殴られてんじゃねぇか。むしろ心配になるわ」

 

 安心しろ。主にツッコミという名の正拳だ。

 とはいえ、入学時に女子へのコミュ障を発動して以来知り合いがいない。

 

 いやだってモテたいじゃん。いや、せめてモテなくても良いから彼女くらい欲しい。高校生だぜ高校生。そりゃあ欲しいだろ。

 つーか鈴木。お前なんでそこそこモテてるんだよ。アイツがモテて俺がモテない筈がない!!

 

 「よし、今日は女の子の知り合いを作る。連絡交換もする。それが目標ダッ!作戦名、超ワッショイッ!!」

 

 今日こそ、今日こそ知り合い作る。悲しみを断ちきらなければ先はない!!おい鈴木面倒くさそうな顔すんな。

 

 

 

 

 

 

 

 あれから昼休みになった、俺の作戦概要は主に女子と喋る。それだけだ。

 なんかナンパみたいだな。

 まあなんだかんだ話すけどそれだけて終わる。

 なんか違うんだ。

 もっとこう...なんだろうね。

 

 「なぜだ...なぜ誰とも...ハッ!もしかして俺結構避けられてたり!なんてことだ...俺は...死んだ」

 

 チクショウ!ことあるごとに鈴木にばっかり声掛けやがって!

 俺はどうした!

 

 「安心しろよ、夢宮。実際照れてるだけだから」

 

 「そうだったらどれだけ良かったことか!絶対避けてるだけどろ!」

 

 「まあ避けてるのは事実だけどな。つーかお前噛んだろ」

 

 「くそったれ!」

 

 勢いのまま立ち上がり走り出す。もう知らねーよ!

 

 「いや、避けてる理由はお前のこと好きな人が...おいどこ行くんだよ」

 

 「屋上じゃボケェ!」

 

 「...まあ昼ならむしろ丁度いいか。お前の謎作戦も報われるかもな」

 

 んだよ聞こえねーな!

 

 

 

 

 

 屋上ナウ。そんな感じに黄昏ています。はぁ...まぁどうせこうだろうとは思ってたさ、思ってたけどさ。

 

 「だからって...こんなのってねぇだろうがよぉぉぉぉぉ!」

 

 なんかどっかで聞いたことのあるセリフだがそんなことは知らねぇ。

 とにかく今は悲しみに浸る。

 

 「あれ、夢宮くん?」

 

 なんや、今落ち込んどんねん。ってあれ?

 

 「もしや、貴方は...俺らの学年でそこそこモテてる桜沢さん!!」

 

 「そ、そこそこ...」

 

 何を隠そうこの人は少し背が低く、幼い顔立ちでそこそこ人気で、そしてそこそこモテてる桜木町駅さんだ。

 やべ、変換ミスった。桜沢さんだ。

 

 「そう!そこそこ!」

 

 「それ、褒めてるの?」

 

 「え?普通に褒めてるけど」

 

 「え?あ、そうなんだ」

 

 なんだその歯切れの悪い返事は。

 良いじゃねぇかそこそこって要はモテてるってことだろ?

 何を高望みしてるんだか。

 

 「それにしても珍しいね。いつも教室で食べてるでしょ?何で急に屋上に来たの?」

 

 「ん?いや、何となくだけど...」

 

 んなこと聞くなや!何でさっきのこと話さんとアカンねん!

 まあエセ関西弁はとにかくとして、なぜ昼休み終わってすぐ屋上に行くようなやつが、俺が教室で食べてること知ってるのだろうか。

 あれか、普段教室からあまり出ようとしないからそう思われてるのか?

 いや、それで勝手にそう思ってるなら泣くんだけど。

 

 「そっかー、なんとなくか。じゃあさ、もしよかったら一緒にご飯食べない?」

 

 「ん?ああ。別に良いけど」

 

 「やったー!お隣、失礼するよ」

 

 そう言って桜沢は隣へ座る。近い。

 正直言ってこんなことは始めてなので。何を話せば良いのか分からなくなる。

 世間話か?世間話が安パイか?

 そんなことを考えている先に桜沢が口を開く。

 

 「夢宮くんってさ、アニメとかって見たりする?」

 

 「めっちゃ見てるけど」

 

 即答する。

 あんな夢を見るんだからもちろんそうに決まってるだろ。

 内心あの夢は恐らくほとんどアニメの影響だろうとか思ってる。

 

 「そうなの?実は私も良くアニメ見るんだけどさ」

 

 「え?マジで?じゃあ今期の...」

 

 そこから俺と桜沢のアニメトークが始まる。

 おい、お前アニオタだったのかよ。奇遇だな俺もだよ。

 

 このあと延々とアニメやラノベの話をしながら弁当食べてた。

 

 

 

 

 それから数十分が経ち。授業五分前のチャイムがなる。

 

 「やべ、もう授業か、早く戻らねーと」

 

 そう言って屋上の出口へ歩いていく。

 

 「ちょ、ちょっと待って!良かったらさ、wine交換しない?」

 

 「え、俺未成年なんだけど」

 

 「いや!そっちじゃないよ。トークアプリの!」

 

 ん?あー確かそんなのあったな。あんま使わないから忘れてたわ。

 

 「おう、いいぜ」

 

 「やった!」

 

 特に拒む理由はないので受け入れておく。

 ていうか何でさっきからそんなに喜ぶんですかね。

 それマジ天使。

 

 ピロリン、という電子音が鳴り、画面に☆さくらざわ☆の文字が現れる。

 やはり女子は何かしら付けたがるのか?この☆は一体なんなんだ?

 全ては暗闇の中へ...

 

 「よし、ありがと!じゃ、戻ろっか」

 

 そう言って教室へ戻って行く。

 うん、俺が思ってたのと何か違うけど。連絡先貰えたし、よしとするか。

 

 そして俺も教室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ていう正夢だ。




 何か別の話でも考えるか。
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