戦姫絶唱シンフォギア/仮面ライダービルド運命を翔ける少年   作:ストライカーシグマ5

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俺が繋ぐと約束した。今がその時なのだろう…待っていろ、必ずあいつをお前の所に連れて行ってやる

約束だからな


第62章 集いし願い

sideシン 湊

 

〜数時間前〜

 

シン「湊、入るぞ」

 

湊 「はい、どうぞ」

 

部屋の中に入るシン、椅子に座る湊とベッドに横たわり眠るギルバートの姿があった。あの戦闘の後ギルバートは回収され治療を受けていた

 

シン「隣いいか?」

 

湊 「はい…」

 

隣に腰がける

 

湊 「兄さん、ありがとうございます」

 

シン「?なにが?」

 

湊 「兄さんがお父さんをエボルトから引き剥がしてくれたんですよね」

 

シン「あーまぁな、危うく俺がエボルトに食われるとこだったけど…」

 

湊 「すみません…」

 

シン「え、あいや!あれは俺がその方法しか浮かばなかったから悪いんだ、湊は悪くない。さっきも皆に怒られたし…」

 

湊 「ふふ」

 

シン「…議長…お父さんの様態は?」

 

湊 「エボルトに憑依されていた時間が長くていつ目を覚ますか分からないそうです…」

 

シン「そっか…」

 

湊 「あの時…私本当はお父さんがみんなを傷つけるなら殺してくださいって頼もうとしたんです」

 

シン「…何となくわかってた」

 

湊 「でも兄さんは取り戻すって言ってくれた…私は諦めようとしていたのに、兄さんは諦めなかった」

 

シン「…」

 

湊 「私今ホッとしてるんです。お父さんが帰ってきてくれて…もう会えないって思ってたから…それなのに…私は…」

 

シン「…ローグから聞いたんだ、エボルトが憑依してた間の議長の事。エボルトも憑依している時眠ることがあるらしいんだ、その間意識は議長に戻ってたらしい。ローグはかなり湊の事聞かされたらしいぞ」

 

疲れた顔してたよと笑うシン

 

シン「それだけ湊の事を守ろうとしてたんだ、俺達のこともやばくなった時議長が表に出てきてくれて上手いことエボルトを誘導してくれた。議長に助けてもらった…だから今度は俺たちの番」

 

湊 「兄さん…」

 

シン「湊、ひとつ聞いてもらいたいことがある」

 

湊 「なんですか?」

 

シン「ベストマッチの秘密だ」

 

湊 「ベストマッチの?」

 

シンは湊に語った。ギルバートの記憶から60本のボトルを生み出すため、ギルバートに憑依したエボルトはギルバートの精神に好きなものを30個挙げさせ、湊が好きだったウサギやパンダ、ハリネズミ等を挙げていった。

そしてエボルトは次にその命を奪うものを挙げさせる。ギルバートは最初、戦車やガトリング等の兵器を挙げたが、徐々にマンガや消しゴムなどドンドン意味の分からないものを挙げていったという。

 

シン「大切な湊との思い出を守りたかったんだろう」

 

湊 「っ!」

 

ほとんど意味不明な組み合わせだったベストマッチだが、逆にその意味不明さにこそ「ギルバートから湊への愛」という意味があったのだ

声を殺し涙を流す湊、シンは優しくさする

 

シン「議長が守ったこの世界を絶対にあいつらに渡さない」

 

湊 「兄さん…」

 

シン「湊はここで待っててくれ。必ず勝って帰ってくるから、未来の方も響達が必ず助ける。約束だ」

 

湊 「はい!」

 

 

 

sideシン キラ カナード ローグ

 

BGM Evolution

 

エボルトに向かって突っ込んでいくカナードとキラ。それをフルボトルバスターとトランスチームガンで援護するシンとローグ、だがそんなものをものともせず簡単に弾きキラとカナードの拳を受け止める事もせずわざと食らう

 

キラ「なっ!?」

 

カナード「くっ!」

 

エボルト「効かない、ねェ!」

 

2人の腹部に衝撃波を放つ、吹き飛ぶキラとカナードだが空中で姿勢を直し再び攻撃に移る

 

キラ「はぁぁぁ!!」

 

カナード「うおぉぉ!!」

 

連続で拳を振るう2人、それをいとも簡単に捌いていくエボルト

 

ローグ「後ろががら空きだ!!」

 

エボルトの背後をとり拳を叩き込む、が

 

エボルト「なんかしたかァ?」

 

ローグ「っ!」

 

後ろに飛び勢いをつけ再び殴り掛かる、しかし

 

エボルト「効かないって言ってんだろォ?」

 

全身から衝撃波を放ち3人を吹き飛ばす

 

シン「キラさん!カナード!くそっ!!」

 

フルボトルバスターからエネルギー弾を放つシン、エボルトは腕を横に掲げる。すると黒い渦が現れ中に消えていく

 

シン「消えた!?」

 

エボルト「こっちだァ!」

 

いつの間にかシンの後ろに現れ蹴り飛ばす、寸前でフルボトルバスターを盾替わりにするがそれでも威力が高く貫通する

 

シン「ぐっ!!」

 

エボルト「どうしたァそんなもんかァ?」

 

フルボトルバスターで斬り掛かるシン、それに続くキラ達

 

 

 

 

side 翼 奏 マリア

 

BGM 白銀の炎 -keep the faith-

 

ミラアルク「今からの準備で月に到達するにはどれくらいかかる!?1週間か?1カ月か?」

 

翼の足を掴み回転し投げ飛ばす、翼は空中で向きを変え壁を蹴りミラアルクに斬り込む

 

ミラアルク「怪物と違って人間は水がなければ3日と持たないんだぜ!」

 

魔眼を使うミラアルク、翼は刀身を自分の目の高さに上げ魔眼を回避する。腕を振って翼を襲うが飛び上がり避ける

 

翼 「10万の命に誓って二度と!」

 

ミラアルク「いいだろう。怪物と完成したからには小細工なんかに頼らないぜ!」

 

突撃してくるミラアルクを見事な刀捌きで応戦する翼、腕を受け流し飛び上がり

 

翼 「マリア!」

 

短剣を使い拘束するマリア

 

マリア「奏!!」

 

奏 「おらぁ!」

 

槍を構え突進する奏、が

 

ミラアルク「オープンバット!!」

 

体が無数の蝙蝠へと姿を変え拘束から抜け出す

 

ミラアルク「さらに!グランギニョールはこれだけじゃないんだぜ!」

 

蝙蝠が集まりミラアルク本体と2体の分身を作り出す

 

ミラアルク「そっちに代わってこっちがユニゾン!」

 

三体のミラアルクが高速で翼達にに向かって跳び上がり、自らの太股で相手頭部を挟み込んで、そのままバク宙のような形で回転しつつ、そうして巻き込んだ相手の脳天を地面に叩きつける

 

ミラアルク「ばちこーん!」

 

地面がふたつに割れ両サイドからプレスするように押し付ける

 

奏「やらせるか!!」

 

いち早く起き上がり槍を横にし割れた地面に突き刺し圧迫を阻止する

 

奏 「1人で3人とはやるな…けどよ!」

 

立ち上がるマリア、その目はまだ諦めてなどいなかった

 

マリア「同時攻撃…だけどそんなものはこっちだって!」

 

翼 「マリア…」

 

マリア「思い出せ!一緒に立った初めてのステージを!3人を繋いだあの歌を!」

 

奏 「あたし達3人なら出来るさ!」

 

翼 「私の誇りは…ノーブルレッドに踏みにじられた…」

 

翼も立ち上がり

 

翼 「だが誇りは…いつか蘇る!炎の中から!燃え上がる!」

 

マリア「見せてもらうわよ!戦場に冴える抜き身のあなたを!」

 

BGM 不死鳥のフランメ

 

3人でミラアルク達に攻撃を仕掛ける、だが逆に3人を1箇所に集められ

 

ミラアルク「全開した全力に!ひねりと螺旋とねじりを加え!させるぜ回転!さらに!ヴァネッサやエルザへの想いや怒りとか悲しみ!もろもろの気持ちを全部乗せて!」

 

全体攻撃をかけられる3人

 

ミラアルク「爆発させるぜ破壊力!」

 

爆発させる、煙が舞い上がるが次第に収まる。そこには

 

 

翼 奏 マリア「イグニッション!!」

 

 

アマルガム・コクーンで身を守りイマージュへシフト。蒼炎を放つ翼の剣と銀の龍が左腕に巻き付くマリア、そして光の槍を携える奏

蒼炎の斬撃を放つ翼、それに合わせ黄金と白銀の竜巻がミラアルクに襲いかかる

 

ミラアルク「くっ!オープンバット!」

 

再び分裂し斬撃と竜巻から逃れようとするが斬撃が爪のように割れ分裂し蝙蝠を切り刻む、なんとか避けた蝙蝠も銀の龍の顎が食いつくし残った蝙蝠も聖槍が起こす光の嵐に飲み込まれる。蝙蝠が消失したのを確認した3人はギアを解く

 

奏 「ふぃー」

 

マリア「やったわね」

 

翼 「ああ!」

 

3人でハイタッチする、と同時に後ろの扉が開き切歌が通り過ぎそうになる、それをセレナと調が服の袖を掴んで止める

 

 

 

side弦十郎

 

友里「外部からの攻撃に左舷の一部が損傷!浸水が始まっています!」

 

潜航していたプトレマイオスの装甲を破壊するユグドラシル、だがこれで終わりではなかった

 

藤尭「ユグドラシルがあちこちに!鎌倉の一本じゃない!世界中に…ユグドラシルが!」

 

 

 

 

side シェム・ハ

 

シェム・ハ「フフフフ…胸踊る!!」

 

全世界のユグドラシルが起動する

 

シェム・ハ「さぁ!ユグドラシルにて全ての在り方を改造しよう」

 

 

 

side響 クリス

 

響 「クリスちゃん!あれ!」

 

空に浮かぶ地球を指す響、赤くなった地球

 

クリス「あたし達の帰る場所が…」

 

響「どうなってるの…」

 

ヴァネッサ「始まったようね…」

 

 

 

side エルフナイン

 

藤尭ミ「間もなくこちらも作戦地点に到達します!」

 

エルフナイン「翼さん!マリアさん!僕達もユグドラシルを全力攻略します!だから!」

 

藤尭「ユグドラシルの稼働確認!地球中心各域に向かって潜行中!」

 

友里「みんなの頑張りでバラルの呪詛は死守できているのになぜユグドラシルが…」

 

藤尭「やっぱり…こいつの仕業だろうな」

 

モニターに移るのはシェム・ハ。それを見た弦十郎は司令室を出ようとする

 

緒川「司令!どちらへ!」

 

弦十郎「装者不在の今あの神話級の超常に対抗できるのは…」

 

エルフナイン「待ってください!対抗するって…どうするつもりですか?」

 

言い淀む弦十郎

 

エルフナイン「僕に考えがあります」

 

 

 

sideシン キラ カナード ローグ

 

瓦礫を退かし立ち上がるシン、その目にはユグドラシルから発せられる光が世界を覆っていくのが映る

 

シン「なんだよ…これ!」

 

キラ「こんなにユグドラシルが!?」

 

エボルト「おーおーやってるねェ…流石シェム・ハやる事がでかい。さてはうん千年越しの宿願にはしゃいでるなァ」

 

シン「シェム・ハは何をする気だ!!」

 

エボルト「簡単だ、人間を始末しようとしてるのさ」

 

シン「始末…!?」

 

エボルト「そもそもバラルの呪詛ってのは何度倒そうとデータ断章から再生を果たすシェム・ハは事実上の不死身を封印する為のもんだ。ネットワークジャマー・バラルによって統一言語で繋がれた人類を分断、封印をしてきた」

 

カナード「バラルの呪詛は人をシェム・ハにさせない為のものだったというのか!」

 

瓦礫に腰がけカナードに両手で指を指し

 

エボルト「その通りィ!」

 

小型ブラックホールを放つエボルト、横に飛び避けるカナード。ブラックホールが当たった場所は何も残されていなかった

 

カナード「神獣鏡の力でバラルから解放された小日向未来が依代にされたという事か!!」

 

フォルファントリーを放つカナード、ブラックホールを発生させ消し去るエボルト

 

エボルト「そういう事だァ」

 

ローグの頭上にブラックホールを発生させ吸収したカナードのフォルファントリーを発射する、避けずにマントで弾くローグ

 

エボルト「人間ってのは可哀想な生き物だねェ」

 

シン「心にも無いことよく言える!」

 

飛び出すシン、エボルトを殴るが

 

エボルト「無駄ァ!」

 

片手で掴まれ後ろの瓦礫に叩き付けられる

 

シン「ガハッ!ううぉぉぉ!!!」

 

瓦礫を割って飛び上がり何発も殴り掛かる、だが簡単にいなされる

 

キラ「はぁぁぁ!!!」

 

キラもシンと共にコンビネーションでエボルトに攻撃する

 

エボルト「無駄無駄ァ!」

 

シンとキラの腕を掴んで空中に投げる、吹き飛ぶシンとキラにトランスチームガンを向けトリガーを引く。弾丸は2人に向かって飛んでいく、しかしローグに弾かれる

 

エボルト「流石にその程度ではお前は倒せないかァ…硬さ「だけ」がお前の取り柄だからなァ」

 

ローグ「…!」

 

地面に降りる3人、ローグはトランスチームガンを地面に撃ち土煙を起こす

 

ローグ「これもそれほど長くは持たん。要件を済ませろ」

 

シン「わかった」

 

キラ「カナちゃん、シェム・ハの…未来ちゃんの方に行って」

 

カナード「何を言っている!全員でかかっても勝ち目が薄い!!こんな状況で!!」

 

シン「約束があるんだろ!!」

 

カナードの腕を掴むシン

 

シン「未来と約束したんだろ!!響と未来がすれ違ったらお前が繋ぐって!!だったら今だろ!!それをしなきゃいけないのは!!」

 

カナード「だが!!」

 

シン「だけどもへちまもあるか!」

 

頭を叩くシン、だが思ったより固く痛そうに腕をさする

 

キラ「約束だけは絶対に破っちゃダメだよ」

 

カナード「…だがエボルトはどうする?3人でどうにか出来るのか?」

 

シン「そこはこっちも増やせばいい」

 

シンの中から『エボルト』が現れる

 

『エボルト』『そういうこった、さっさと行きなァ』

 

カナード「…すまない」

 

シン「こういう時は「すまない」じゃなくて「ありがとう」だろ?」

 

シンはゴールドラビットボトルをカナードに渡す

 

カナード「これは…」

 

シン「必ず役に立つ、俺の思いも一緒にぶつけてくれ」

 

キラ「じゃあ僕も」

 

キラもシルバードラゴンボトルををカナードに託す

 

キラ「ちゃんと未来ちゃん助けるんだよ?分かったね」

 

カナード「…ああ!」

 

カナードは煙幕を飛び出しシェム・ハの居る方向に向かう

 

エボルト「何処に行く気だァ?」

 

手を翳すエボルトそれを邪魔するように撃槍と銀腕を纏ったシンとキラが突っ込む

 

シン「アンタの相手は」

 

キラ「僕達だぁぁ!!」

 

2人の拳を受け止めるエボルト、だがシンとキラはそのまま走り出しエボルトをカナードから遠ざける

 

シン「カナードの邪魔はさせない!!」

 

キラ「そういう事!!」

 

壁に押し付け両サイドから蹴りを入れる

 

エボルト「そういう事かァ」

 

だがそれでもダメージは与えられない。2人を殴り飛ばす

 

エボルト「舐めた事してんなァ?ただでさえ俺にかなわないのに人数まで減らして勝てると思ってんのかァ?」

 

シン「思ってるさ…!!」

 

キラ「だから行かせたんでしょ…!」

 

 

エボルト「調子に乗るなよ人間風情が」

 

ドライバーのレバーを回すエボルト

 

レディーゴー!!!!

 

ブラックホールフィニッシュ!!!!

 

ブラックホールで自身を吸い込みシンとキラの前にブラックホールを発生させ現れるエボルト。威力を高めたパンチを2人に叩き込む

 

シン キラ「ぐぅぅぅう!!!」

 

なんとか耐える2人だが勢いまでは殺せず後方へ吹き飛ぶ。シン達と入れ替わるようにローグと『エボルト』がエボルトに向かって行く

 

ローグ「おおぉ!!」

 

『エボルト』『おらァ!』

 

ローグのパンチと『エボルト』のキックがエボルトの胸と首に直撃する、しかし

 

エボルト「さっきよりはマシだ、なァ!!」

 

『エボルト』の足を掴みローグにぶつける。『エボルト』はそのまま横へと投げ飛ばされる

 

ローグ「おぉおぉ!!」

 

ローグは怯むことなく拳を叩き込む

 

エボルト「お前がどれだけ耐えられるか試してやるよォ」

 

レディーゴー!!!!

 

ブラックホールフィニッシュ!!!!

 

今度はブラックホールを発生させ拳に纏いパンチを放つ、ローグは腕をクロスさせ拳を受け止める

 

ローグ「ぐぉぉぉ!!」

 

エボルト「ほう、これを防ぐかァ…少しはやるなァ」

 

 

 

 

side エルフナイン

 

シェム・ハ「高鳴りが抑えられぬ…ああ…そうさな。人間共はこういう時に歌の一つでも口ずさむのであったな」

 

歌を口ずさむシェム・ハ、だがそれはあるものを見て止まる

 

シェム・ハ「ん…?果ての荒野に一人立つ者がいようとは」

 

荒れた大地に立つのはエルフナイン

 

キャロル『怖いか?』

 

エルフナイン「あまりの怖さに腰が抜けそうです」

 

ペンデュラムを握るエルフナイン

 

エルフナイン「だけど!あの時未来さんは逃げなかった。だから僕も怖くたって逃げたくありません。それに!今の僕は一人じゃありません!」

 

エルフナインの前に降りてくるシェム・ハ

 

シェム・ハ「向こう見ずな。我に歯向かう鈍付くがまだいようとは」

 

エルフナイン「僕もそう思います、それでも!!」

 

キャロル「俺の錬金術を舐めてくれるな!」

 

人格が交代しダウルダブラを召喚し纏うキャロル

 

BGM スフォルツァンドの残響

 

弦を使い弾丸のように固め放つ、放たれた弦はシェム・ハには当たらず土煙をあげる

 

シェム・ハ「粗忽だぞ。どこを狙っている?」

 

煙を払うシェム・ハ、だがそこにはもうキャロルの姿は無くなっていた。最初からキャロルの狙いはシェム・ハでは無い、ユグドラシルに向かって飛んでいた

 

シェム・ハ「悪くない考えだ。我でなく直接ユグドラシル主幹を狙うとは」

 

キャロルの後を追い飛ぶシェム・ハ。向かってくるシェム・ハに再び弦を放つ

 

緒『神に挑むキャロルの錬金術…』

 

弦十郎『だが…その力は思い出を焼却する以上…』

 

シェム・ハ「バラ撒けば躱せぬとでも踏んだか?なれど人の業では撃ち落とせぬ!」

 

バルべルデで交戦したヨナルデパズトーリと同じダメージを無かったことにする技を使うシェム・ハ、手から閃光を放ちキャロルを撃ち落とす

 

シェム・ハ「無意味だ。だがそれ以上に目障りだ!」

 

腕輪から光の剣を発生させキャロルに向かって行く

 

キャロル「高くつくぞ…俺の歌はぁぁぁ!!」

 

先程から放っていた弦から無数の糸が伸びシェム・ハを拘束する

 

シェム・ハ「動けぬ…鉄砲に緊縛するか…」

 

キャロル「恐るべきは埒外の物理法則によるダメージの無効化。だが拘束に対してはどうだ!」

 

 

シェム・ハの周りを4つの魔法陣が取り囲む

 

キャロル「アルカ・ヘスタ!」

 

魔法陣から火、水、風、土の攻撃がシェム・ハを襲う

 

 

〜回想〜

 

エルフナイン『僕に考えがあります。切札はチフォージュ・シャトーに備えられた世界分解機能を限定的に再現し応用した錬金術です!』

 

弦十郎『まさか…君は響君に代わって友達殺しの罪を背負うつもりなのか!?』

 

その可能性があることを承知でエルフナインは戦場に立った

 

〜回想終了〜

 

キャロル「人の概念などとうに解析済み!ならばそれ以外の不純物を神と定めて分解するまで。俺の錬金術をナメてくれるな!」

 

シェム・ハ「だが…言う程に簡単を成すには膨大なエネルギーが必要なはず…一体どこから…」

 

エルフナイン『想いでの焼却!足りない分は僕の思い出も一緒に燃やしてー!』

 

シェム・ハ「う、うぁぁぁ!!」

 

魔法陣に取り囲まれたシェム・ハの周りが爆発を起こす

 

弦十郎『分解したのか…?神を…錬金術で!』

 

煙が吹き飛ばされる、そこには神獣鏡のファストローブを纏ったシェム・ハが浮かんでいた

 

キャロル「まさか…神獣鏡の凶払いで俺の錬金術を!?」

 

かなりの思い出を燃やした為膝を着くキャロル

 

シェム・ハ「とどめ…は刺さずに捨て置いてやろう。神に肉薄した褒美だ。星の命が改造される様を特等の席で御覧じろ」

 

シェム・ハはキャロルを放置し浮かぶ

 

キャロル「くっ…さっさと帰ってきやがれ…シンフォギアー!!」

 

シェム・ハ「頃合だ、いきり立て」

 

世界中のユグドラシルが一斉に動き出す

 

緒川『この大量反応は…バラルの呪詛はまだ解かれてないというのにどうして!?』

 

友里『ほぼ同タイミングにて風鳴邸地下電算室からのハッキングを確認!各地のコンピューター施設からの被害報告多数!』

 

藤尭『まさか…人類の脳を使わずともシェム・ハは現代の演算端末ネットワークシステムを応用して!?』

 

シェム・ハ「胸躍る!さぁユグドラシルにて全ての在り方を改造しよう」

 

ユグドラシルが全て繋がり地球を赤く染める

 

 

 

 

 

side響 クリス

 

ヴァネッサ「始まったようね…」

 

響 「あれが!あんなのがヴァネッサさんの望んだみんなと仲良くなれる世界なんですか!?」

 

ヴァネッサ「人間に戻れない完全怪物となった今…この身を苛む孤独を埋めるには全てを怪物にして仲良くするしかないじゃない…」

 

クリス「くっ…お前達が言う分かり合うって!」

 

ヴァネッサ「そうよ!そのためにシェム・ハは星の命を作り替え私達は封じられたシェム・ハの力を取り戻すためバラルの呪詛を解除するの!」

 

エルザ「ヴァネッサ…戦うでありますか…」

 

ヴァネッサ「戦う…だからエルザちゃんは下がってなさい。お姉ちゃん判断よ」

 

エルザ「…」

 

間違っている、そんな事はわかっている。だがもう止まれない

 

響 「だったら私は…私達は!」

 

クリス「温もりと厳しさも繋がりも全部をくれた場所を守るために!」

 

ギアを纏った響とクリス

 

BGM Take this! "All loaded"

 

弾丸を撃ち込むクリス、ヴァネッサの背後から新たな腕が現れ掌から火炎放射器の様に炎を吐き出し弾丸をかき消す。響がヴァネッサの懐に飛び込み拳を振るう、それを副腕で受け止める。これで副腕の動きを止められた、クリスは援護しようとアームドギアを構えるが響を弾き飛ばし再びクリスへ妨害をする。負けじと響はヴァネッサに突っ込む

 

響 「奪われた未来を取り戻すため!私達は先に進む!」

 

ヴァネッサ「元に戻るとか帰るとか!そういうのはもう必要としないのよ!」

 

ヴァネッサは響の拳を掴んで投げる

 

響 「正中線に…打たせてくれない!」

 

ヴァネッサは周りのものを取り込みまるで女王蜂のように姿を変える

 

ヴァネッサ「はぁぁ!!」

 

全身から巨大ビームを放つ、響はクリスに抱き着き飛ぶ。一定距離を取り地面に顔から落ちる響

 

響 「へいき…へっちゃら…」

 

クリス「この距離なら!」

 

アームドギアをスナイパーライフルに変形させヴァネッサに狙いを絞る、すると

 

ミラアルク「助太刀するぜー!」

 

なんと先程翼達が撃破した小さな蝙蝠のような姿をしたミラアルクがクリスの顔面にくっつき視界を遮る

 

クリス「うわっ!邪魔だ!」

 

ミラアルクを引き剥がすクリス、だが目前にヴァネッサは迫っていた

 

クリス「しまった!懐に!」

 

ビームがクリスを襲う、がそれよりも先に響がクリスを抱き上げ飛ぶ

 

響 「クリスちゃん!一緒に!」

 

クリス「あたしに接近戦をか!?」

 

2人でアマルガムを起動させコクーンを形成、響のパンチとクリスのドロップキックでヴァネッサの装甲をぶち抜く。壁ごと撃ち抜いた先には既に合流していた翼達が見える。クリスはコクーンからイマージュへ変え巨大な弓を作り出す

 

ヴァネッサ「いきる!足掻く!」

 

それでも止まらないヴァネッサ、再びクリスにビームを放つ為チャージし放つ。クリスは構わずに矢を引く、ビームは鏃に弾かれる

 

マリア「リフレクターを先端に!!」

 

弾かれたビームでヴァネッサの残った装甲を破壊し背後の壁も破壊し宇宙へと吸い出されそうになる

 

ヴァネッサ「それでも…私達は…怪物なんかに…なりたくなかった!」

 

クリス「くらいやがれ!!」

 

ヴァネッサはゆっくりと目を瞑る、だがクリスの矢はヴァネッサを通り抜け壊れた壁の代わりにバリアを貼って放出を止める

 

ヴァネッサ「どうして…助けたの…」

 

side 響 翼 クリス 奏 マリア 切歌 調 セレナ

 

 

落ちてくるヴァネッサを受け止める響、エルザとミラアルクも近くに寄ってくる

 

クリス「助けたわけじゃねぇ…ただ…本当に今よりここより先に進むもうと願うのならなおのこと帰る場所ってのが大切なんだって伝えたかった。あたしは考え過ぎるから…きっとまた迷ったりするかもしれない。だけど!帰る場所があるから立ち直って先に進んでいける。それはあんただって…」

 

ミラアルク「ヴァネッサ!」

 

エルザ「もうやめるであります…心まで怪物にしないためにも…」

 

ミラアルク「うちも…弱さを言い訳に自分の心を殺すのはたくさんだぜ…」

 

ヴァネッサ「帰る場所…私の家族…」

 

泣き崩れる3人、そして

 

ヴァネッサ「あなた達の仲間に片割れ君…シン君はいつか私達のように怪物になってしまった事に悩むかもしれない」

 

クリス「ああ」

 

ヴァネッサ「だから、導いてあげて?私達を導いてくれたように」

 

クリス「ああ!」

 

微笑むヴァネッサ、だが

 

シェム・ハ『だが茶番は終わり。ここまでだ』

 

突如ヴァネッサの体が動き出す

 

シェム・ハ『忌々しきネットワークジャマーも手ずから葬らせてもらう』

 

エンキ『まさか!シェム・ハか!』

 

シェム・ハ『この者を完全怪物と再生させた際に我の一部を滑り込ませていたのだ』

 

ヴァネッサ「くっ…た…頼む…神殺し…その拳でシェム・ハを撃て…!」

 

響「そんなことしたら…ヴァネッサさんまで…」

 

ヴァネッサ「私はもう誰にも利用されたくない!!」

 

ミラアルク「頼むぜ…!」

 

エルザ「頼むで…あります!」

 

迷う響、そんな時通信機にノイズか走り誰かの声が聞こえる

 

? 『あき…める…よ…!』

 

その声を聞き間違えるはずもない。声は

 

シン『俺達は諦めない…!!たとえどんな絶望的な状況でも…!!俺は皆の生きる明日が欲しいから!!』

 

 

 

sideシン キラ 『エボルト』ローグ

 

荒れ果てた荒野、そこに横たわるシン達

 

エボルト「こんなもんか…呆気ないねェ」

 

シン「ぐっ…」

 

キラ「ゲホッ…」

 

『エボルト』『ここ、までやる、か…』

 

ローグ「うぐっ…」

 

膝を付きながら立ち上がろうとするシン達

 

エボルト「まだ諦めないのかァ?」

 

シン「諦めるかよ…!」

 

エボルト「これだけ絶望的で諦めないとは…これだから人間は愚かだ」

 

シン「俺達は諦めない…!!たとえどんな絶望的な状況でも…!!俺は皆の生きる明日が欲しいから!!」

 

キラ「そういう事…!!」

 

『エボルト』『これが人間の力って奴だァ…!!』

 

ローグ「その力に私も賭けた…!!」

 

エボルト「ちっウザイねェ」

 

シン「可能性の力…舐めんなよ…!!」

 

BGM Be The One

 

立ち上がるシン達、エボルトはブラックホールをシン達に放つ。各々ブラックホールを避けエボルトに接近する。ローグが拳をぶつける、腕で受け止めるがローグの背に手を付きシンの蹴りがエボルトの顔を蹴り飛ばす

 

エボルト「グッ!?」

 

1歩下がるエボルト

 

キラ「はぁぁぁぁ!!」

 

蒼炎を纏った拳でエボルトの胸を殴る

 

エボルト「ウグッ!」

 

2歩後退してしまうエボルト

 

『エボルト』『オラよォ!』

 

ドロップキックでエボルトを吹き飛ばす『エボルト』 両腕でガードするが地面を抉る

 

エボルト「なんだ…急にパワーが上がっただとォ!?」

 

ローグ「おぉぉぉ!!」

 

レディーゴー!!!

 

オールクラックフィニッシュ!!!

 

エボルトに噛み付くように両脚で挟み蹴りを繰り出す。両腕でガードするエボルトだがそのまま回転し蹴り飛ばす

 

エボルト「グォッ!」

 

キラ「ダメージ入ってる…!」

 

ローグ「このまま押し切るぞ…!」

 

エボルト「調子に乗るなァ!!」

 

レディーゴー!!!!

 

ブラックホールフィニッシュ!!!!

 

ブラックホールで空中に移動し足にエネルギーを貯め振り抜く。エネルギーは地面で爆発しシン達を吹き飛ばす

 

エボルト「はぁ、はぁ…調子に乗った罰だァ」

 

瓦礫に埋もれるシン達、意識が遠のく中で空から8つの光が見える。それを見たシン達は瓦礫を蹴り上げ立ち上がる

 

エボルト「なんだ…なんなんだお前らはァァァ!!!」

 

シン キラ 「ただの人間だ!!!」

 

 

side響 翼 クリス 奏 マリア 切歌 調 セレナ

 

 

響 「皆の明日…!!うおぉぉ!!」

 

ギアを纏う響、ヴァネッサ達の「明日」を守る為に。ヴァネッサの腕がコントロールパネルに突き刺さる。それと同時にヴァネッサを打ち抜く

 

エンキ『くっ…ウイルスプログラム!シェム・ハの断章を打ち込まれたか!』

 

エンキのホログラムが乱れる

 

シェム・ハ『恐ろしきかな神殺しの拳…だが…その躊躇がもたらす未来がこれだ』

 

全身から血を流すヴァネッサ

 

ヴァネッサ「情けない顔しないの…あなたは守ったのよ」

 

響 「え…」

 

ヴァネッサ「呪われた拳で私達の誇りを守ってくれた…」

 

エンキ『このままではここマルドゥークは新たなシェム・ハと再生!』

 

エンキのホログラムからシェム・ハへと変わる

 

シェム・ハ『このようにな』

 

シェム・ハのホログラムは手を広げ

 

シェム・ハ『万謝するぞ人間。1年前のあの日、刹那に人が一つに繋がったことで我は蘇り浮上を果たせた』

 

マリア「1年前…はっ!月の落下を止めるために世界中の人類がappleに繋がれたから!?じゃあ父祖の地のあの歌は一体…」

 

シェム・ハ『形を変えて現代に残る統一言語の断片。その成れの果てだ』

 

翼「人は…一つに繋がれないのではなく…」

 

マリア「繋がっては…いけなかった!」

 

シェム・ハ『だが真実を知った所でお前達は月遺跡ごと吹き飛ばされる運命!』

 

月の遺跡が爆発を起こす

 

切歌「ギアを!ギアを纏うデスよ!」

 

調 「ギアを纏ったってどうしようも…」

 

シェム・ハ『爽快である。忌々しきは全て塵芥。怪物共は実に役立ってくれた。後は月食に合わせて…』

 

だが響達に被害が及ぶことは無かった

 

響 「こ…これは!?」

 

エルザ「私めら三人が形成する全長38万kmを超える哲学の迷宮!」

 

ダイダロス・エンドによる道を作り出していた。アマルガム・コクーンで身を守る奏者

 

ミラアルク「遺跡ボカンの衝撃を遮断するだけでなく空間を捻じ曲げて地球への道を!切り開くんだぜ!」

 

響 「最速で最短、一直線に。だけど…」

 

ヴァネッサ達の体が粒子になっていく

 

ヴァネッサ「勘違いしないで…これは怪物が苦し紛れにかける呪い…鼻持ちならない正義の味方に手遅れとなった地球を見せつけたいだけのちっぽけな抵抗…」

 

響 「うん…だけど…ありがとう。呪いは祝福に変えられる。お父さんがそう言ってたし私も信じて疑わない」

 

エルザ「どうやら私めらは…」

 

ミラアルク「ここまでのようだぜ…」

 

消えていくノーブルレッド

 

調 「三人の想い、確かに受け止めた!」

 

切歌「そして…それを背負うのがお気楽者の使命なのデス!」

 

クリス「ああ…確かに届けてやる。あたし達の帰る場所に!」

 

ヴァネッサ「どいつもこいつも…大嫌いよ…シンフォギア装者…私達を怪物にすらさせてくれないなんて…」

 

消えるヴァネッサ、そして

 

ヴァネッサ「ありがとう…」

 

感謝の言葉と共に光になる。ダイダロス・エンドが崩れ宇宙に放り出される。全員で手を繋ぎ地球に向かう

 

翼 「誰かと手を繋ぐこと…こんなにも勇気が必要だったんだな。それを…私は…」

 

響 「翼さん!」

 

マリア「こんなになった地球を見るとどこに帰還したらいいかわからないわ…」

 

翼「この星に生きる命は…」

 

響「みんなは!?」

 

友里『こちら本部!応答願います!』

 

藤尭『ボロボロなれどこちらは無事!そして無事なのは本部だけじゃない!』

 

弦十郎『ネットワークシステムの利用した演算でユグドラシルを起動するならばネットワークから妨害することも可能!』

 

ユグドラシルを世界中のハッカーが止めにかかっている

 

マリア「まさか…エシュロンを利用して各所にファイヤーウォールの設置を!?」

 

翼「それでも…この連携は!?」

 

総司『八紘殿の指示により事あらば協力を要請する書簡を各国指導者の下届けるべく奔走していたのだ』

 

捨犬『さすがにこの事態は想定外だけど~』

 

緒川の兄弟もこの事態に奔走していた

 

緒川『兄上!捨君!痛み入ります!』

 

翼 「繋がれぬ運命を背負いながらそれでも人は…世界は繋がっていく…防人が人を守るのは弱いからではなくその勇気…果て鳴き強さが尊いからなのですね…お父様…」

 

響 「皆!エクスドライブだ!」

 

奏 「だけど…可能とするだけのフォニックゲインは?」

 

響 「信じよう!私達の胸の歌を!シンフォギアを!」

 

頷く奏者、そして

 

響 翼 クリス 奏 マリア 切歌 調 セレナ「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el baral zizzl Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el zizzl」

 

 

アマルガム・コクーンが解け大気圏に突入する

 

シェム・ハ「月からの帰還とは驚嘆に値する。なれどここまでよ」

 

落ちてくる響達に向け手を広げ

 

シェム・ハ「流れ星、堕ちて、燃えて、尽きて」

 

響 「そしてぇぇぇ!!!!」

 

大気圏を抜けた響達はシェム・ハの前に降り立つ。普段のエクスドライブとは異なり髪の裾が炎を纏ったように光り装甲の1部も発光する

 

響 「未来は返してもらう!!」

 

カナード「その通りだ!!!」

 

響達の前に降ってきたのは

 

カナード「小日向未来!!約束を果たしに来たぞ!!」

 

 

 

 

to be continued




次回 第63章 君と約束したあの場所へ






















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