フリージング黙示録   作:ヤッダーバァァァ

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第十一話:天使のプライド

「フリージング!」

 

掛け声と共に少年達の手の先からフリージングが放たれる。

 

ガネッサがノヴァ・タイプRと対峙していた頃、サテライザー達が休んでいるテントにも同じタイプのノヴァが現れていた。

 

「まさかノヴァが現れるなんてな………ちっ!」

 

サテライザーは舌打ちをしながらノヴァから放たれる触手を器用に避け、自身のボルトウェポンである【ノヴァ・ブラッド】を大きく振り下ろして触手を叩き斬る。

 

「やるでありますねサテライザーさん!私も負けられないであります!」

 

サテライザーの活躍に対抗するかのように、ラナもノヴァの触手を踵落としで破壊する。

 

『アアアアァァァ!』

 

サテライザーとラナの活躍に激昂するかのようにノヴァは大きな声をあげ、巨大な翼の形状をした腕の先から肉体の欠片を機関銃の如くサテライザー達に放った。

 

「そんなもの……!」

 

「当たる訳にはいかないであります!」

 

次々と放たれる欠片をサテライザーとラナはジャンプを繰り返しながら回避してゆく。

そしてサテライザーがノヴァの懐に忍び込むと、胸部に目掛けて力強く突きを放った。

 

『アアアアァァァ!』

 

胸部を攻撃されたノヴァは一際大きな絶叫をあげながら、腕を振り下ろしてサテライザーを叩き落とそうとするが、彼女はいとも容易く回避すると地面へと降り立った。

 

突きをくらったノヴァの胸部の装甲はボロボロと崩れ落ち、そこからコアが露出する。

 

ノヴァは出現してから一定の時間が経過すると、このコアを自爆させ周囲を破壊する。その威力は核爆弾と同格であり、仮に人が生活する居住区などで自爆されようものなら大変な事になるだろう。

 

故にパンドラ達はノヴァとの戦闘において、自爆の要であり、ノヴァの心臓でもあるコアの破壊を最優先にするのである。

 

「やった…!コアが露出したぞ!流石サテラ先輩です!」

 

他のリミッター達と共にフリージングを展開していたカズヤが、ノヴァのコア露出に成功したサテライザーに笑顔を向けながら声をあげる。

 

その直後、ノヴァの触手がカズヤの頭上を目掛けて大きく振り下ろされた。

 

「いやぁっ!」

 

その触手の攻撃からカズヤを守るように上級生のクレオがカズヤの目の前に現れ、垂直に飛び上がると格闘タイプのボルトウェポン【インフィニティファング】と共に、下から突き上げるようにパンチを放ち触手を破壊した。

 

「油断するなアオイ=カズヤ!コアが露出したとはいえ、まだ敵は健在なんだぞ!」

 

「す、すいませんクレオ先輩………助かりました」

 

クレオに叱責されたカズヤは申し訳なさそうに謝罪する。その光景を見ていたサテライザーとラナはカズヤの無事を確認し、ホッと息をついた後再びノヴァに対する攻撃を始めた。

 

クレオもまた、サテライザー達の攻撃に参加しノヴァの触手と装甲を破壊しつつ、ガネッサの捜索に行ったまま帰って来ないイングリッドの事を気にかけていた。

 

(一体どうしたというんだイングリッド……?何で帰って来ない………まさかお前もノヴァと……!?)

 

「クレオ先輩、後ろ!」

 

突如、カズヤの叫び声がクレオの耳に入る。その声にクレオがハッとしながら後ろを振り返るとノヴァの触手が彼女の身体を貫かんとばかりに勢い良く伸びていた。

 

「しまった……!」

 

不意を突かれ焦るクレオだったが、その触手はラナの回し蹴りによって叩き斬られ、地面へと落ちていった。

 

「全く…カズヤ君だけじゃなくクレオ先輩も、油断しちゃあ駄目でありますよぉ!」

 

ラナはクレオに向かって軽くウインクすると、アクセル・ターンを発動させてノヴァのコアへと向かっていく。

クレオは少しの間、きょとんとした顔をしてラナを眺めた後、フッと笑みを浮かべた。

 

「言ってくれるじゃないか……だが、確かにその通りだな!」

 

今はここにいるノヴァを破壊して下級生を守る事に専念、イングリッドの事はそれから考えよう。

 

そう決めたクレオはテンペスト・ターンを発動し数体の分身を作り出すと、ノヴァのコアへと突進していった。

 

 

「あううっ!」

 

ノヴァの触手に弾かれたガネッサの身体が地面へと叩き落とされる。ガネッサの身体は何度もノヴァに攻撃を受けた事によってボロボロになっていた。

 

「ガネッサ先輩!やっぱり逃げましょうよ!このままじゃガネッサ先輩が………!」

 

泣きそうな顔をしながらガネッサを心配するアーサーだったが、それでも彼女は首を横に振り、ゆっくりと立ち上がる。

 

「まだ…まだわたくしは戦える……!束縛の……鎖!」

 

肉体のダメージに耐えながらガネッサはボルトウェポンを展開すると、ノヴァに向かって駆け出していく。

その光景を古畑は全身を恐怖で震わせながらも、目を離す事なく見詰めていた。

 

「なんで……なんで逃げないんだよあの子……!?勝てる訳ないだろ……あんな化け物に……!」

 

何度も何度もノヴァに返り討ちにされながらも、諦める事なく立ち向かうガネッサ。

その姿にいつしか古畑は涙を流していた。

今のうちに逃げれば良いのに、古畑は全く動こうとはしなかった。

 

「もももももももももももも?」

 

一方の安藤は相も変わらず意味不明のうわ言を続けながら鼻から鼻水、口からはヨダレを垂らし失禁するという醜態を晒していた。

 

ガネッサはそんな二人を意に介する事もなく、ノヴァへの攻撃を続ける。

だが、同じ二年生であるサテライザーやラナと違ってガネッサはアクセル・ターンやテンペスト・ターンをまだ学んでいないため、両方共使う事が出来ない。

 

そんなガネッサがタイプRとはいえノヴァと戦う事自体、無謀そのものであった。

それでも、ガネッサは戦い続ける。アーサーの言葉通りに今逃げたとしても、その先に一体どんな未来が待っているのだろうか。

目標を失ったノヴァがパンドラ達が休んでいるテントを襲撃し、一年前のように虐殺を始めるかもしれない。

 

あるいは自爆―――核兵器にも劣らない爆発を起こして、この森を塵芥(ちりあくた)に変える可能性だってある。

故に、ガネッサは逃げる訳にはいかないのだ。ここでノヴァを倒し、被害を食い止めなければならない。

 

仲間を守るため、そして自分自身のパンドラとしての矜持を守るために。

 

「諦めるものですか……!諦めてたまるものですか……!見せてやりますわ……学年順位1位の実力……!力をっ……!」

 

ガネッサは歯をくいしばり頬から流れる血をゴシゴシと拭くと、鎖の先端をカッター状に変化させてノヴァへと放つ。

しかし、その鎖はノヴァに届く事なく触手によって次々と弾かれていく。

 

それでもガネッサは動じる事なく、鎖の先端をカッターからひし形の塊に戻すと空高く飛び上がった。

 

『アアアアアァァァァ……!』

 

それにつられるようにノヴァは空中にいるガネッサに両腕を向けると、肉体の欠片を乱射し数本の触手を伸ばした。

 

「かかりましたわね!」

 

ノヴァが腕を上げたのを確認したガネッサは鎖の一つを地面に向けて放つ。

そして鎖が地面に突き刺さったと同時に、ガネッサはそれを利用して地面の鎖に引き寄せられる形で急降下する。

 

そして地面に降り立つと、間髪入れず残り三つの鎖をノヴァの胸部に放った。

それに対しノヴァは空中に放った触手を即座に引き戻し二つの鎖を弾くも、残り一つは防く事が出来ず鎖の先端が胸部へと突き刺さる。

 

『アアアアアァァァァ!』

 

絶叫をあげるノヴァ。ガネッサが命中した鎖を引き戻すとノヴァの胸部の装甲が崩れ、ほんの僅かではあるがコアが露出した。

 

「やりましたわ!あそこに一撃…会心の一撃を与えれば!」

 

ようやく見えてきた勝機にガネッサは笑みを浮かべるが、すぐに険しい表情へと戻り四つの鎖を放たんと身構える。

しかし、そのガネッサの行動を妨げるようにアーサーが声をあげた。

 

「ガネッサ先輩!イレインバーセットの制限時間が近いです!一旦、下がってください!」

 

「はぁっ!?こんな時にタイムリミットですって!…もう、肝心な時にタイミングが悪いですわね!」

 

アーサーの言葉にガネッサは苦虫を潰したような顔でノヴァのコアを睨み付ける。

イレインバーセットには一回の発動につき2分という制限時間があり、それを過ぎたらもう一度イレインバーセットをし直さないといけないのである。

 

やがてイレインバーセットのタイムリミットがきたのか、アーサーの手から放たれていたフリージングが消滅していく。

 

常時、フリージングを発動しているノヴァを相手に中和無しで戦う事は例外を除き、ほぼ不可能に近い。

 

ガネッサは軽く舌打ちをしてノヴァのフリージング領域から逃れるようにジャンプすると、アーサーの方へと顔を向ける。

 

「アーサー!イレインバーセットの準備を……!」

 

『アアアアアァァァァ!』

 

ガネッサがアーサーに命令しようとしたその時、ノヴァが一本の触手を大きくしならせ、力強く伸びていく。

その攻撃目標はガネッサのリミッター――――アーサーであった。

 

「しまっ――!アーサーよけなさい!」

 

「え………ええ…?」

 

リミッターを狙われたガネッサは大きく動揺しながらも、アーサーに触手を避けるように指示をする。

だがしかし、アーサーは動かない。いきなりの事にアーサーの思考が追い付かず混乱し、固まってしまったのである。

 

「何をしておりますのアーサー!?……間に合って束縛の鎖!」

 

硬直してしまったアーサーを守るため、全ての鎖を触手に放つガネッサであったが、彼女とアーサーの距離はかなり離れてしまっていたため、恐らく間に合わない。

 

「お願い逃げて!アーサァァァァァァ!」

 

涙を流しありったけの声で叫ぶガネッサ、しかしそれでもアーサーは動けない。思考停止、行動不能、アーサー=クリプトン、動かざる事山の如し・・・!

そんなアーサーの身体を両断せんとノヴァの触手が無慈悲に振り下ろされた。

 

「うおおおおおおおおおおおっ!」

 

突如、男の叫び声と共に銃声が鳴り響く。その声の主は――――古畑であった。

古畑はマシンガンを両手に構え、ノヴァに向けて発砲したのである。

銃撃を受けたノヴァは触手の動きを止める。触手とアーサーの距離はわずか数十センチ。アーサーはギリギリの所で一命をとりとめた。

 

「――――う、うわぁぁぁ!?」

 

ようやく思考を取り戻したアーサーは目の前で止まった触手を見て、情けない叫び声をあげながらその場で尻餅をつく。

 

「おあああああああああっ……!」

 

吠える古畑、放たれる銃弾。しかし、ノヴァに対して通常の兵器ではダメージを与える事は不可能。

マシンガンの弾はノヴァの装甲に容易く弾かれ、虚しく地面へと落ちてゆく。

 

「ふ……古畑さん」

 

雄叫びをあげながらノヴァにマシンガンを撃ち続ける古畑を安藤は呆然としながら眺め続ける。

 

「ああああああっ………………あっ」

 

銃声が止む、ついに古畑のマシンガンの弾が切れてしまったのである。古畑は慌てながらマシンガンを振るも、カチンカチンと虚しい音が鳴るだけであった。

 

『アアアアアァァァァ…!』

 

古畑の弾切れを待ってましたと言わんばかりに、ノヴァは数本の触手をくねらせながら古畑に向ける。

 

「ひっ…!ひっ…!ひいいっ…!」

 

アーサーに代わり、ノヴァのターゲットとなってしまった古畑はマシンガンを持ったまま後退りする。

 

『アアアアアァァァァ!』

 

「ひいいいいいいいっ…!」

 

放たれる触手、全てを諦めた古畑はギュッと目を閉じた。

 

「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

ガネッサの叫び声と共に何かが壊れる音が古畑の耳に入る。

古畑が恐る恐る目を開くと、四つの鎖を一つに束ねたものをノヴァの胸部にぶつけたガネッサの姿があった。

ガネッサは宙返りをしながら束縛の鎖を元に戻すと、古畑の方を見てフフンと鼻を鳴らす。

 

「お手柄ですわよそこの不審者さん!あなたがノヴァを足止めしてくれたおかげでイレインバーセットができ、さらにノヴァに対して一撃を与える事が出来ましてよ!

このガネッサ=ローランド、アーサーを救ってくれた事に対し感謝感激、雨あられですわっ!」

 

「は………はぁ…」

 

「後は……あのコアをぶっ壊すだけですわね!」

 

ガネッサが言うようにノヴァの胸部は先ほどの一撃で崩壊し、コアが完全に露出していた。

ガネッサは呼吸を整え、コアを見据えると後ろにいるアーサーに向けて叫ぶ。

 

「ここが正念場ですわよアーサー!しっかりサポートしなさいな!さっきみたいな情けない真似をしたら承知しませんわよ!」

 

「はい!ガネッサ先輩!」

 

アーサーの返事を聞いたガネッサは足に力を入れてノヴァに向かって一気に走り出す。

対するノヴァもガネッサを返り討ちにせんと腕から欠片を放ち、触手を次々と伸ばしていく。

 

「ガネッサ先輩!」

 

「わたくしの底力をなめないで欲しくてよ!」

 

ノヴァの猛攻を紙一重の所で回避しながら走り続けるガネッサ。その姿を古畑は拳を握り、ハラハラしながら見続ける。

 

(いけっ…!いけっ…!倒してくれ……!あの悪魔…ノヴァをっ……!)

 

心の中でそう何度も祈る古畑。安藤も顔を雨と鼻水、涙、ヨダレでくしゃくしゃにしながらもガネッサがノヴァを倒してくれるように祈っていた。

 

「やぁぁぁぁぁっ!」

 

ノヴァの触手を避けたガネッサは身を屈めた後、大きく飛び上がる。

そしてコアに狙いを定めると全ての鎖を発射した。

四つの鎖はノヴァの触手に妨げられる事なくコアに伸びていく。

 

(やった―――!)

 

その光景にガネッサは勝利を確信する。しかし、その勝利への確信が油断を招く事となってしまった。

 

――――ザクン

 

突如、ガネッサの腹部に激痛が走る。

 

「……………え?」

 

自身の身に何が起きたのか分からないガネッサはゆっくりと視線を下へと向ける。

彼女の瞳に映ったもの、それは自分の腹に突き刺さっているノヴァの触手であった。

勝負を急いでしまったガネッサはコアへの攻撃に集中するあまり、下から伸びて来た触手に気が付けなかったのである。

 

「かはっ…!」

 

腹を突かれたガネッサの口から流れ出る鮮血。そして彼女が放った鎖はコアに届く寸前で消滅してしまった。

 

『アアアアアァァァァ……!』

 

ガネッサを捕らえたノヴァはその触手を高々とあげた後、ガネッサの身体を地面に向かって力強く投げ捨てた。

 

「くああああっ!」

 

上空から地面へと一気に叩き付けられたガネッサは全身を襲う激痛に悲鳴をあげる。

彼女の腹部からは血が流れ、赤い染みが広がっていく。

 

「ガ……ガネッサせんぱぁぁぁぁぁぁい!」

 

叫び声をあげながらアーサーはガネッサの下へと駆け寄った。ガネッサは苦しそうに息をしながら、右手で腹部を押さえ続ける。

 

「大丈夫ですかガネッサ先輩!?ああっ、なんて酷い怪我を……!」

 

「ぐぅっ……!うぅ……」

 

アーサーは涙目になりながらゆっくりとガネッサの身体を起こし声をかける。

それに対しガネッサは呻き声を出しながら、血がベットリと付いた手でアーサーの手を握りしめた。

 

「ガ、ガネッサ先輩……?」

 

「逃げて…アーサー…!あなた……だけでも…!」

 

「何を言ってるんですかガネッサ先輩!そんな事、出来る訳ありません!ガネッサ先輩を見捨てて……逃げるなんて真似…!」

 

「命令よ…!わたくしの……言う事が…聞けないの……アーサー…!」

 

「嫌だ!絶対に嫌だ!ガネッサ先輩を見捨てて逃げるくらいなら、ここで……!」

 

「ノヴァの攻撃が来るぞ!二人共よけろぉ!」

 

『アアアアアァァァァ…!』

 

逃げるように言うガネッサとそれを断るアーサーの二人に対し古畑が叫ぶ。その直後にノヴァの触手が数本、ガネッサとアーサーに放たれた。

 

(ここまでか………!)

 

ガネッサとアーサーは全てを諦めたかのような目で触手を見る。

古畑と安藤もこれから触手によって切り刻まれていく二人の姿を想像し、恐ろしさのあまり顔を背けた。

 

「断ち切れ!」

 

触手が二人を貫こうとしたその時、女性の叫び声がガネッサ達の耳に入る。

その直後に青い光を帯びた何かがが二つ、闇の中から現れると目にも止まらぬ速さで一本の触手をバラバラに切り刻んだ。

 

「え……?」

 

突然現れた二つの青い光に目を丸くするガネッサと他三名。

二つの光は尚も高速で移動し続け、ガネッサ達に放たれた触手を次々と断ち切ってゆく。

 

そしてノヴァが放った全ての触手を切り刻んだ後、青い光が覆っている何かは空中で停止すると、帯びていた青い光をゆっくりと消していく。

 

ノヴァの触手をバラバラにしたもの――――それはカニの鋏のような形をした物体であった。

 

「なんですの……あれは…!?」

 

自分達を助けてくれた謎の物体を呆然とした顔で見ながらガネッサは呟いた。

 

「戻れ!」

 

再び女性の叫び声が響き渡ると二つの鋏はクルリと向きを変え、声のした方へと飛び去っていく。

 

そして―――闇の中から険しい表情をした一人の少女が現れる。

その両腕には先ほどの鋏が装着されていた。

 

「…………」

 

少女は無言でガネッサとアーサーを見た後、コアが露出しているノヴァの方へと顔を向けた。

 

「や……やった!援軍が来てくれましたよガネッサ先輩!あの人、強そうですしこれでもう一安心ですね!」

 

少女を自分達を助けに来たパンドラだと判断したアーサーは嬉しそうに笑いながら、ガネッサの手を握る。

しかし、ガネッサはアーサーの言葉に答えない。信じられないといった顔で少女を見つめている。

 

「マリン…………先輩?」

 

その少女の姿を見ながらガネッサは、一年前のノヴァクラッシュで命を落とした先輩の名前を震えた声で口に出した。

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