カードファイト!!ヴァンガード ~僕等の日常はここから変わる~ 作:cross104
前話のあとがきにてお話しした通り、わかっている方は見なくてもいいのかな、と、思ってます。
見る見ないはお任せします。
進についていきたどり着いたのはファイトスペースの一角だった。
スタンド式ではなく、椅子がある方だ。
これからヴァンガードを始める利樹たちに興味があるのか、周りの人たちはチラチラと利樹たちを見ている。
利樹はあまりいい気分ではなかったが、そんなことはお構いなしの進は、とりあえず座るように四人に促した。
四人が一列に座るのを確認した進も、四人に向かい合わせになるように座る。
「まずはカードの種類から、ですね。」
と進が切り出し、手にしたカードの山から二枚を選び、四人に見えるように見せる。
そのうち一枚は名前が表記されている下の部分が黄色で覆われており、もう一つは黒で覆われている。
「この黒いカードの方は、ノーマルユニットと言います。黄色い方は、トリガーユニット。ここにかいてありますね。」
と、進が指差す場所には確かにノーマルユニット、トリガーユニットとかいてある。
「トリガーユニットには、色々面白い効果があるんですが、それはまた後ほど。次に、グレードの説明ですね。」
進はどこからかマットを取り出し、広げた。
円が前列に三つ、後列に三つで計六つあり、青い円が前列中央にある。他のすべての円は黄色だ。
青い円の前に緑色の半円もある。
進は青の円の上にカードを裏向きにしておいた。
「この青い円はヴァンガードサークル、黄色い円をリアガードサークルと言います。
まず最初に、ヴァンガードサークルに、ユニットを選び、このようにして置きます。そして、デッキをシャッフルし、準備完了です。
ヴァンガードファイトを始める際に、この裏向きのカードを表にするんですが、その時に発する掛け声があるんですよ。」
と、進はニヤリと笑い、視線を移す。その視線の先には小学生二人が今からファイトしようとしているところだった。
利樹たちは何気なくそれを見ていたが、突然その小学生二人が
「「スタンドアップ!ヴァンガード!!」」
などと言うから仰天した。
「立ち上がれ、先導者…。あれがファイトを始める合図となります。
とりあえず、こちらもやってみましょうか。…利樹君。お願いできますか?」
「え!お、俺ですか!?」
利樹が素っ頓狂な声を上げる。
その声に直斗ら三人は苦笑し、カウンターにいた千春が不思議そうに視線を送る。
「えぇ。じゃぁ…これで双方準備が出来ました。行きますよ…。」
何もわからない利樹のため、ヴァンガードサークルに置くカードは進が選んだが、デッキシャッフルくらいはと、利樹にやらせ、特定の位置にデッキをおかせた。
そして…
「スタンドアップ!ヴァンガード!!」
「す、スタンドアップ、ヴァンガード!」
進は元気に声を張り上げ、それと同時にカードを表向きに。
利樹はそれにならうように少し遅れてカードをめくる。
「この最初におくカード。これこそがまさにヴァンガード、先導者です。
ヴァンガードは、この場から決して動くことはありません。
…最初に裏返して置くヴァンガード、これをファーストヴァンガードと呼びます。ファーストヴァンガードは、絶対グレード0でなければなりません。」
と、進が指差す位置、カードの左上にはGRADE0と記載されている。
「ヴァンガードはこの毎ターンの最初に、同じ、もしくは一つ上のグレードに「ライド」出来るんです。」
「ライド?」
利樹が首をかしげると、進は目を光らせ、
「見せてあげましょう!ライドというものを!まずはデッキから五枚引きます。これが最初の手札になります。そして…
マイターン、ドロー!」
と言い、デッキの上から一枚引くと、そこで何かに気付いたのか動きが止まる。
利樹たち四人が不思議がっていると、進はドローし、高らかに上げた右腕をごく自然に戻し、
「言い忘れてましたが、最初に引いた五枚の手札、一回だけ好きな枚数入れ替えることが出来るんです。出来るだけグレードが1,2,3と揃う手札になるように入れ替えたほうがいいですね。手札は大丈夫ですか?」
「あぁ…。はい、大丈夫です。」
利樹は問われ確認する。五枚のカードの左上を左から順に確認し、そう返事をした。
「なら安心です。気を取り直して…
僕は「小さな賢者 マロン」にライド!」
と進は手札から一枚取り出し、ファーストヴァンガード「ういんがる・ぶれいぶ」の上に重ねた。
「このヴァンガードに重ねることをライドと言うんです。さて、では「ういんがる・ぶれいぶ」の効果で、他のロイヤル・パラディンがライドしたのでリアガードにコールします。」
「…え?」
進はマロンに重ねられたういんがる・ぶれいぶをマロンの下のリアガードサークルに置いた。
「普通、手札からヴァンガードのグレード以下のグレードのユニットをリアガードサークルに置ける…あぁ、このことをコールって言うんですけど、そのコールが出来るんですが、その普通のコール以外に特殊な方法で…と言ってもユニットの効果でですが、それでコールすることをスペリオルコールって言うんです。かっこいいでしょ?」
「え、はぁ、まぁ…。」
と進に問われ曖昧に返事する利樹。
「さて、先攻は攻撃できないことになっているので、次は利樹君のターンですね。どうぞ。」
「あ、じゃぁ、俺のターンです。」
進に促されドローする。
「あの、ソウルってなんですか?」
利樹は遠慮がちに進に聞く。
「ソウルって言うのはヴァンガードの下にあるカードですね。
そこにカードを入れたり、時には取り出したりする効果を持つユニットがいますよ。」
「…じゃぁ、「マーメイドアイドル リヴィエール」にライドします。」
カード一枚一枚の効果をしっかり読み、長時間試行した末のライドだった。
「えっと、ソウルに候補生のリヴィエールがいるので、パワーは常に+1000されて8000になります。それと…」
利樹は候補生のリヴィエールの効果を確認し、
「今度は候補生リヴィエールの効果です。マーメイドアイドルのリヴィエールがライドしたので山札から七枚を見て、スーパーアイドルかトップアイドルのリヴィエール一枚を…手札に加えます。」
そう言いつつ利樹は山札の上から七枚を見、「トップアイドル リヴィエール」を見つけ、進に見せ、手札に加え、残り六枚を戻してシャッフルし、デッキを置く。
「後攻はアタック出来るのでそこの説明もしますね。まず、アタック出来るのは前列の三体のみ。また、アタックの対象になるのも同じです。
アタックはユニットをレスト、横向きにして行います。
同じパワー同士がぶつかる場合も多々ありますが、その時はアタックが通るようになってます。」
「へぇ、攻撃側が有利になってるんですね。」
裕哉が感心している。
「まぁ、そうしないとかなりファイトが長引いちゃいそうですしねぇ。
それと、アタックの際に非常に重要になるのが「ブースト」です。」
「ぶーすと?マッスルブースト?」
一人で盛り上がっている将弘はさておき、ブーストとは何ぞやと進に聞くと、今度はカードのグレード表記のすぐ下のマークに指を置いた。
「ブースト出来るユニットは限られています。この三本の矢印、これがブースト出来るユニットである、ということです。そして、そのブーストとは…
後列に置いたブーストできるユニットをレストすることで、そのブーストしたユニット分のパワーを前にいるユニットにプラス出来るんです。」
「ま、マジか…!」
直斗が驚愕の声を上げる。利樹は黙って聞いていた。
「ブーストできるユニットはグレード0と1、グレード2はインターセプト、グレード3はツインドライブ、という風に各々に効果があります。まぁ、そのあたりはこれから説明していきます。さて、利樹君が行動したくてウズウズしてるようなのでここまでにしましょう。すみません、どうぞ?」
「はい。じゃぁ「マーメイドアイドル セドナ」をコールします。
そして、セドナでブーストしてパワー+8000、パワー16000のリヴィエールでアタックします!」
マーメイドアイドル リヴィエール 16000
VS
小さな賢者 マロン 8000
「ふむ…それでは、」
多少思案した進は手札から一枚を手に取り
「僕は「ふろうがる」でガードします。」
「…!?」
利樹は驚愕の色を隠せなかった。
「あはは、びっくりしましたか?まぁ、防御側もただではやられない、ってことです。
相手がアタックしてきたとき、手札から「ガーディアン」としてコールできるんです。ガーディアンはこの「ガーディアンサークル」に横向きにしてコールします。そして、このカードの左に書いてあるのがガード力です。これがガードするユニットのパワーに加算されます。」
フィールドに存在した前にある緑の半円。それはフィールドが二つ合わさることで、それは楕円形を形作っていた。これがガーディアンサークル、である。
今場に出ている「ふろうがる」には、盾のマークがあり、そこに10000と記載されている。
「ガード力は基本的に、グレード0が10000、グレード1,2が5000ですね。グレード3はまずガーディアンとして機能しません。あぁ、でも、ガーディアンとしてコール出来るのは、ヴァンガードのグレード以下のグレードだけですから、気を付けてくださいね。
また、先ほど言ったグレード2のユニットが待つ能力、「インターセプト」も関係してきます。
インターセプトとは、前列にいるグレード2のユニットをガーディアンとしてコールすることを言います。レスト、スタンドは関係無いです。」
一通り説明し終え、一呼吸おいた進はファイトを進行させる。
「さて、この「ふろうがる」のガードを受けてマロンのパワーは+10000、よって18000となりました。」
「う…じゃあ攻撃は通りません、か。じゃぁこれで…」
「はい、ちょっと待ってください。」
利樹が落胆し、ターン終了を宣言しようとしたところを進が制す。
「え?」
「ヴァンガードがアタックした際、「ドライブチェック」を行うことが出来るんです。」
利樹ら四人はきょとんとしている。
進は続ける。
「リアガードがアタックした時は出来ないので、まさにヴァンガードの特権、ですね。
ヴァンガードが相手ユニットにアタックした時、山札のトップ一枚を引くんです。これがドライブチェック、です。」
「…えっと、それって、何の意味があるんですか?」
利樹が意味不明とでも言いたげな顔をしている。
進はそれを見て苦笑した。
「まぁ、とりあえずやってみてください。あ、引いて確認することを「トリガーチェック」と言いますが、トリガーチェックしたカードはこの「トリガーゾーン」に横向きにして置いてください。」
フィールドで言えばデッキの上に存在する横長の長方形。これがトリガーゾーンだ。
利樹は進に言われるままトリガーチェックのため一枚引き、トリガーゾーンに表にして置く。
そのカードは、「ドライブカルテット バブリン」。
「ふふ、思った通りでましたね。トリガーユニットが!」
「トリガーユニットって…さっきの黄色の…。」
と裕哉が言う。
進はしっかり反応し
「はい!先ほどのそれです!
トリガーユニットはここで本来の力を発揮します!この右上を見てください!」
そこには黒い台座のような物が描かれており、上に赤い字で「引」と書いてある。
台座(?)の側面には+5000の字。
「トリガーには四種類あります。
・「引」の赤字のある「ドロートリガー」
デッキから一枚カードを引けます。
・「醒」の青字のある「スタンドトリガー」
レストしているリアガードをスタンドできます。
・「黄色い星」のある「クリティカルトリガー」
ユニットのクリティカルを+1出来ます。
・「治」の緑字のある「ヒールトリガー」
ダメージが相手以上なら一枚ドロップゾーンに置き回復できます。
が、デッキに四枚しか入れられません。
こんなところですね。また、すべてのトリガーに、ユニットにパワー+5000を与える効果がついています。
だから今回の場合、ドロートリガーなので、利樹君は一枚ドローして、いづれかのユニットにパワー+5000出来ます。」
「…え、ってことは…」
利樹は何かに気づいたように声を上げる。
進は満足そうにうなずき、
「流石、気づいたようですね。
そう、ヴァンガードであるリヴィエールに+5000を与えればパワー21000となり、攻撃を通すことが出来るんです。
あぁ、トリガーチェックで出たカードはトリガーだろうとそうでなかろうと手札に加えてくださいね。」
「…じゃぁ、トリガーの効果で一枚ドロー。そして、ヴァンガードにパワー+5000!計21000でアタックします!」
利樹は一枚ドローし、高らかに攻撃を宣言する。
「いいですね。それでは、自分のヴァンガードに相手ユニットのアタックがヒットしたので、「ダメージチェック」を行います。
先ほどのドライブチェックに似たようなものです。ヴァンガードにヒットした時だけ、一枚チェックし、「ダメージゾーン」に置きます。」
フィールドの左。縦長の長方形がダメージゾーンだ。
進がチェックし、出たカードは「沈黙の騎士 ギャラティン」。
「ダメージチェックでもトリガーが出た場合、効果は適用されます。
ただし、ダメージチェックで出たカードは絶対にダメージゾーン送りです。
このダメージは「クリティカル」で決まります。普通の状態では全ユニットはクリティカルは1です。しかし、先ほどのトリガーがクリティカルトリガーだったなら、与えるダメージは2となっていました。またユニットの効果でクリティカルはあがったりします。
そして、先にダメージゾーンにカードが6枚たまった方の負けとなります。」
進はそう説明し終えたとき、ふと何かを思い出したかようにあっと声をあげ、
「先ほどのドライブチェックには、今度はグレード3が関係してきます。グレード3が持つ能力は、「ツインドライブ」。グレード3のユニットがヴァンガードの時、ドライブチェックを二回行える、という優れものです。」
「…つまりトリガーが出る確率が増えるのか。」
直斗がふんふんと頷く。
「それだけじゃないな。一気に手札が二枚増えて次の相手のターンの時にガーディアンとして出せるユニットが増えるわけだ。」
裕哉が付け加える。
「…グレード0,1はブースト、グレード2はインターセプト、グレード3はツインドライブか。」
将弘はそれぞれのグレードの能力を確認する。
進は笑みを浮かべてうんうんと頷き、
「さて、これで説明は終わりです。でも勝負はこれからですよ。
さぁ、続けましょう、利樹君。」
「…はい!」
1ターン終了
利樹 ダメージ0
進 ダメージ1
* * *
「ダメージトリガーチェック…負けました。」
負けを確認した利樹はふぅ、と一息つく。
進は微笑みながら
「いやぁ、初めてとは思えない戦いぶりですね!感心しました!」
と利樹を称賛するが
「いやいや、そんなことないでしょう。」
利樹は苦笑してそう返す。
利樹はあれから進に3ダメージ、計4ダメージしか与えられていなかった。
「いえ、それこそそんなことはありませんよ!
初めて説明を聞いてのあの呑み込みの早さ!驚かされました!
他の三人もしっかり聞いて理解してくれてたようですし!」
「ど、どうも…。」
直斗が恐縮そうに頭を下げる。
「よし、じゃぁ少し待っててくださいね!」
と急に席を立ち店の奥に引っ込む進。
四人でポカーンとしているとすぐに進は戻ってきた。
手には三つのデッキ。
「利樹君、直斗君、裕哉君、将弘君!君達にデッキをあげます!
利樹君にはさっき使ってもらったデッキを。三人にはこれを。」
と、利樹以外の三人に手にしたデッキを配る。
「それは適当に繕ったデッキなので、こちらの損害は少ないですので安心してください!そのままでは弱いので、ブースターパックを買って強化することをお勧めします。
デッキは50枚構成、トリガーユニット16枚、それ以外はノーマルユニットで構成してください。また、同じ名前のユニットは四枚までしか入れられませんのでそこも注意してください。
お好みでデッキを強くしていってください!」
「え、ホントにいいんですか?」
裕哉が驚いて尋ねる。
「えぇ!君達はきっと大物になる!そんな予感がするんですよ!」
進は何だか興奮しているようだ。
「あぁっと、最後にまた少しだけ説明を、さらっとさせてください。
「ソウルチャージ」、「ソウルブラスト」、「カウンターブラスト」についてです。
・Vと書かれた四角とオレンジ色の四角が描かれている「ソウルチャージ」
デッキトップから指定された枚数ヴァンガードのカードの下にソウルとしてた めること。
・Vと書かれた四角と青色の四角が描かれている「ソウルブラスト」
ソウルから指定された枚数をドロップゾーンに置くこと。
・紫色の四角が描かれた「カウンターブラスト」
ダメージゾーンにある表向きのカード(コスト)を指定された枚数裏返すこ と。
こんなところですね。この三つの効果についてはユニットの能力を発動する際によく使われますので、覚えておいてくださいね。」
「はい、何から何までありがとうございます!」
元気よく礼を言うのは将弘。
そして、
「よし、じゃぁとりあえず皆しっかりルール覚えるためにファイトするか!」
直斗が提案し、三人が賛成する。
そして、ぎこちなくだがファイトを始める四人。
その様子を、進は満面の笑みで眺めていた。
うわああああああああああああああああああ!!
何というか本当にごめんなさいとしか言えません!
説明を無理やりに詰め込みすぎました…orz
僕はもとより説明下手でほんとにもう…ごめんなさい!
さて、次はちょっと離れてやっとこさ人物紹介を。
カード屋とか高校についても説明を入れるつもりです。
それでは、読みにくくてすみませんでした!