紅い桜は天を翔る 作:るなるな
男は溶岩島に来ていた。
男の目の前には、巨大な身体を持ち、その背中には巨大な翼、頭から生えた2本の禍々しい雰囲気を放つ角、見た者を狂わせるような真紅の身体
まさしく伝説の龍『紅龍』と呼ぶに相応しい姿をした
紅龍、またの名を
『ミラバルカン』
それが男の目の前に立ちはだかっていた
男「っち…まさかこんなのと闘うなんてなぁ…俺も出世したもんだな…」
紅龍「ゴァァァァァァァァァァァァ!!」
紅龍は咆哮した
大地が割れるのでは無いかと思うぐらいの咆哮だ
男は目を閉じた
静かに目を閉じた
紅龍は動かない
男は思い出していた
愛する妻を
大切な子供の事を
仲間を、兄弟を、両親を
男「後は…頼んだぞ…」
男は静かに目を開けて
背中に担いでいた太刀を抜刀した
その太刀の名前は
『たまはきる露命滅斬刀』
その刀身は美しく紅葉をイメージしている
男と『たまはきる露命滅斬刀』は
とてつもない殺気と決意を放出している。
それに呼応するかのように紅龍はその巨大な翼を広げた
強風と共に喉を焼くかのような熱気が男を襲う
しかし男は恐れなかった
むしろその目は光っていた
とらえた獲物を逃さない狩人の目をしていた
しばらくの沈黙
そして
火山の噴火と同時に
紅龍は火球ブレスを繰り出し
男は地面を勢いよく蹴って火球に突っ込んでいった
端からみたら男はここで死ぬと思うだろう
しかし男は身体を捻らせて
太刀を180度回転させて
火球を真っ二つに斬った
紅龍は驚いた
紅龍は火球に突っ込んでいく男を見て
この一撃で消し炭になると思っていたのだ
しかし男は軽々と火球を斬った
驚いていたせいで紅龍は反応が遅れた
気付けば男が紅龍の足を蹴り高く飛び上がっていた
男は紅龍の腹の辺りで空中を思い切り蹴る
それと同時に狩技『楼花気刃斬』を発動する
それは紅龍の腹に直撃し時間差で
切り傷やその周りから青色の斬撃が表れ
紅龍に攻撃をした
紅龍はさらに驚かされた
空中を蹴るなどという芸当を成し遂げるのは
かなか難しい事だからだ
普通の人間は絶対に出来ないと言っても過言ではない
紅龍の思考はそこで男に向く
男は空中に居た
紅龍は 甘い そう思った
男なあの一撃で紅龍は怯みそこで地面に着地するつもりだった
しかしそれが甘かった
紅龍はそんな一撃で怯んだりするような雑魚ではない
紅龍は身体を捻らせ爆発の効果を含む塵粉を纏った
腕を男に向かわせた
男は死を確信した
男「あ…こんなあっけなく死ぬのか…やっぱり〔滅びの伝説〕の内の1体といえど勝てるわけなかったか…」
腕が男に直撃する
その一撃は男の意識を刈り取る
男は壁に激しくぶつかった
それにより男の身体に付着していた塵粉が
衝撃を受けて爆発し
男は粉々になった
肉片や骨の後、
そして太刀や装備は
マグマの中に消えっていった
そうして
この物語の主人公の父親
天翔 楓は死んだ