すんなり読めると思いますのでごゆっくりどうぞ。
―――私の家系は至って普通だった。
本当にすこぶる普通だ。
母さん、父さん、ばあちゃんにじいちゃん。
ああ、じいちゃんはもういないんだっけか。……まあ、このように私の家系は平凡そのものだ。
だが、私だけが違った。
何故このような見た目になったんだと、
おかげでずっとじいちゃんには女装されてる男の子と勘違いされ続けた。
確かに鏡を見りゃ男とも女ともつかぬ顔、普通に服を着てればどっちつかずの体形、声もそれだけ聞いてれば性別が分からんと言われるぐらいには酷い。
あげくのはてには
『えっ!?司令官って女性だったの!?』
である。
多少鍛えてるだけじゃないか。
―――ただ、昔はこんな口調ではなかったんだ。普通に、少女らしい話し方をしていたつもりだ。
少し、回想してみるか。
なんか今後ゆっくり出来なさそうだからな…。
……確かあれはいつだったか。
「ねぇ、母さん。なんで小学生にあがったのに私服が男の子っぽいのー?」
純粋に気になった私が投げた言葉だ。
というかそりゃ気になるだろう。ならない奴の方が少ないだろ?
「あぁ…それはね、女の子だと危ないけど、そうやっていれば比較的平気だからよ」
当時は(なにが?)と思ったものだ。
そりゃまだ新海棲艦もいなかったしな。艦娘とやらは噂になっていたようだが。
あ、見た奴は少なかったし、なにより提督の需要がまだなかったもんだから艦娘の存在など都市伝説と思われてたな。
かくいう私もそう思っていたが。
「そ、そうなのかな…」
「ええ、そうよ」
ちなみにその日は初登校だったもんで、母さんにつれながら行ったが、皆から勘違いされたよ。男だって。
もちろんその後先生以外の誤解は解けたさ。
先生?……いやぁ、同級生や友人って大事だな。
しばらくして中学生になると身長もその分伸びたさ。
ただ…制服を男物にするのは何故だったんだ?少し徹底的すぎるだろう。
んで、中学生んときに一度だけ髪を伸ばした。結果はこうだ。
同級生男A『スカートじゃないとただの髪を伸ばした男だな』
同級生女B『それでズボンだと…勘違いされそうだね』
先輩女C『悪いけど、私には全部は分からないよ。でも、浅岡さんも大変だね』
後輩男D『浅岡先輩が女性なのは聞いてましたけど…想像以上に苦労してるんですね』
だったさ。もちろん先生にも聞いてみたんだが…
『担任の俺にもそいつは難しい話だな…。ああだこうだ言えないが、なんか他の教師とかに言われるようだったら俺に言え。説得してやっから』
さすが生徒人気ナンバーワン。
ぶっきらぼうな口調に似合わない優しさがある先生だよ。
……今もやってるらしいが。若いね。
高校に上がるとバラバラになったもんで、周りの奴が理解者とそうでない人に分かれ大変だった。
そして、新海棲艦が現れたのも大体そんときだった。
もちろん提督の需要も出来たもんだからそういう学校も出来てたな。
私がそこへ入ったのは更に数年後だったが。
一応楽しかったよ、高校は。
養成学校にあがってからもこの容姿で苦労したもんだ。
ま、ズボンを選んだ自分も多少は悪いのだろうが。
念のためのスカートだってあんま履かなかったしな。いらなかったか?
ただ問題は在籍中に起きたんだっけか。
いつものように艦娘として建造…いや、生まれたばかりの子たちと訓練していた時だった。
そこに来るはずのない新海棲艦がやってきた。
確かそれなりに強いのが来たんだっけか?あんまり覚えてないんだよな…。
人伝なんだが、当時使えないはずの艤装を使って艦娘と共に新海棲艦を倒した、らしい。
しかも守りつつ。
もちろん驚いたさ。気がついたら片手にその艤装の刀を持っていたんでな。
それにせんs……教官や他の見習い提督が周りにいたことぐらいは覚えている。
いや、どうしてそうなったんだろうな。私ですら分からん。
そんなこと、教わってたっけか…?
妖精さんに関してはその艤装を使える前後で見えるようになってたんだっけか。それも分からんな…。
とにかく、それ以来その艤装の刀を持てる私は大変な目にあったさ。
…なんか、平和なときが懐かしいな。また、来ないだろうか…。
すみませんが、こちらの方の更新を不定期から亀投稿にさせていただきます。
誠に勝手ではありますが、亀の歩く速度のように遅くなっても1話1話投稿させていただくつもりですので、平気な方は待っていただけると多分狂喜乱舞すると思います。心の中で、ですが