そして私は提督になった   作:篠崎零花

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こちらもこちらでそんなに読まれないだろうなー、と思っていたら案外読まれていてビックリな私です。

少しでも読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます。
下からが本編になってます。


4話目 任務後の後処理と見られちゃった姿

あの任務の方は無事に終わったようだった。

確かに重巡洋艦がいたらしいが、連れてる仲間が駆逐艦かなんかが数隻だったらしくそこまで苦戦しなかったとのこと。

 

いやぁ、よかった。

んで今は弾薬などの補給ついでに彼女たちの怪我を見ている。

勘違いされたままで下手に触るわけにはいかないから一言かけてから、だが。

 

「ふむ、あんまり怪我をしなかったか。そいつはよかった。それでも念のために入渠しておくといい」

 

「司令官は心配症なのかい?」

 

「ああ、そうなのかもしれないな。ってそういや使えたか…?ちょい見てくる!」

 

 

そういってその船渠ドッグへと駆け出した。

その時に背後からなんか聞こえた気がしたが、多分気のせいだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見た感想で言えば、風呂だった。

しかもそれが前はあったらしい銭湯に似てる。

 

「開いてるのは…ふむ、やっぱり最初だから2つか。整備したりして開けないとな…」

 

「…提督。だからといって急に行くのはどうかと思いますが?」

 

「あ、あぁ…一応確認しておきたかったからな。榛名こそ、他の皆はどうした?」

 

そう聞きつつ、振り替えると声をかけてきた榛名がいた。

それ以外は――…

 

「あとからついてきてますよ。出会って数日ですが、私達を気にかけてくれる良い人だってなんとなく分かりましたから」

 

「……なんだそれ。そうじゃなかったらどうするつもりだ?」

 

「どうするもこうも、そうやって笑って言う辺り違わないですから。提督の身なりがちょっとあれですが」

 

うーん…白の提督服に鞘と呼べるか定かではない刀に…。

それ以外は特にないはずなんだけど。おかしいな。

 

「…提督って性別はどっちなんですか?女性のような口調で話したと思えば男性のような口調でも話す。女性トイレに入ったと思えば男性トイレにも入る。性別不明にもほどがありますよ」

 

「あー…それは…」

 

どうごまかすか。

そう思ってたらちょうど暁たちがきた。話をそらすのにいいタイミングだね。

 

「あぁ、暁に響に雷と電。最初でそんなに開いてないから2人ずつになるんだが…大丈夫そうか?」

 

「あっ、ちょっと…」

 

「私はそれでも大丈夫なのです」

 

「そのぐらい平気よ」

 

「大丈夫。なんだったらうまく入るよ。榛名とも話して使いな」

 

「司令官が心配するほどじゃないわっ!だから大丈夫よ」

 

あ、榛名が苦笑いした。

無理もないだろうけどね。

 

「仕方ありませんね。今回、性別はいいとして私はこの子達と一緒に入ってきます」

 

「そうか。ああ、それと軽傷だしすぐに治るだろうから今回はバケツなしな。まだ数が少ないから今んところ貴重だし」

 

それぞれ、分かったと言ってくれた。

いやぁ、よかった。

 

船渠ドッグへと向かう5人を見送ったあと、私は執務室へと向かった。

紙を一応まとめないといけないしね。…でも、性別を偽るのも大変だなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

私の寝起きを響に見られた。

 

「……司令官、このことは黙っておくよ」

 

「うん、なんのことか話してもらおうか」

 

髪をろくに整えず寝巻きだけを軽く直してそう聞く。もちろん私の中では質問のつもりだ。

…質問になってる、よな?

 

「なんでもないよ、司令官」

 

「そう言いながら顔をそらすのやめような。しかも君、普段は無表情に近いのにちょっといつもと表情が違うぞ?」

 

数日しか関わってないとはいえ、違和感を覚えててな。

どう見てもあんまり変わってないように見えるから自信ないけど。

可愛いんだからもうちょっと表情が変わっていいと思うんだよな。分かりづらくてもいいからさ。

 

Извините(イズヴィニーチェ)、司令官の性別がまさかそっちだったとは思わなかったから」

 

「あぁ…包帯が見えたのか。だが、それで判断できるようなもんじゃないと思うが?」

 

「だとしてそういうのを普通はつけない…と思うよ、司令官」

 

おっと。意地悪しすぎたかな?

 

「悪かった悪かった。多分響が思ってる性別に間違いはないと思う。どっちとして見てるかはさっぱり分からないけどな」

 

というと耳打ちしたいのか手招きしだした。

試しに近づいてみたら…実際にそうだった。

しかも耳打ちしてきたそれ、あってるし。ビックリだよ。

 

「ところで響。どうした?わざわざ仮眠室に来るなんて」

 

「ああ、それが今さっき連絡が来てね。暁が代わりに出てるんだけど…名前を曽川鈴(そがわれい)って名乗ってるんだ。司令官は知ってるかい?」

 

あちゃー…もしかしてあの人か。

 

「ああ、知ってる。私より先に提督をやってる奴だからな。戦績も大分あるからある意味有名だな」

 

「なるほど。なら、司令官が渋い顔をする理由はどうしてなんだい?少し話した感じからして普通の提督だと思うんだけど」

 

「はは…。ちょっとその人とあってな。苦手意識があるんだ。…まあ、出るよ」

 

私がそういうと響が首をかしげた。ポーカーフェイスとはいえ、その仕草をすると可愛いもんだね。

 

それから、響に一旦出てもらって着替えることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

少しして、響と一緒に執務室へ入ると暁と電がいた。

確かに暁が代わりに出てるね。

 

「あっ、暁ちゃん。司令官が来たのです」

 

「もう遅いじゃない、司令官。あっ、司令官と代わるわね」

 

いやあの。今まで寝てた人間に対して…ってまぁ、暁だから仕方ないか。

 

「はいはい。あー、代わったぞ曽川先輩」

 

「…未だにそういう呼び方なんだね、音海は」

 

なんで残念そうなんだろうか。

そっちの方が未だ分からんよ。

 

「別に私がなんて呼ぼうが自由だろ?それで、何の用だ」

 

「冷たいもんだね。…いや、なに。最近提督になったそうだから近いうちに演習でもしないかって誘いだよ」

 

へぇ、案外優しいんだな。

てっきりただの変態かと思ってたんだが。

 

「なんだそれか。でも曽川先輩んとこは改とか改二とかの子が多かったんじゃないか?」

 

「いやね?最近新しい子を迎えてさ。少し出撃してるけど…ちょうどお前のとこと互角に戦えるんじゃないか?多分いい訓練になるだろ」

 

「なるほどな。確かにいい話だ。君の呼び名を変態先輩に格上げしとくよ」

 

「いや、下がってるよね!?…まぁ、いい。それは――」

 

 

そのあと、日時を決めて連絡を切った。

にしても相変わらず建造した、を迎え入れたというなんてね。

そこはやっぱり鈴先輩だな。尊敬するわ。

ま、思ってても言わないけどな。

 

「とりあえず君たち、曽川先輩から演習の誘いがきた。日時は――」

 

あとはどうやって行くか、だよな。

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