比企谷八幡と神の舌を持つ少女   作:Oceans

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大変お待たせ致しました。

他の作品の更新をしており、こちらの更新が7か月の間、しておりませんでした。それに加え今回は短めとなっております。申し訳ないです。

それでは、今回もよろしくお願いします。


第20皿 こうして研修1日目は終わりを告げる

そして俺は大浴場に着き、服を更衣室で脱いだのち浴場に入った。

すると、1人先客がいたようで体のメンテナンスをしているようだった。こんなことをする人は俺の知ってる中では1人しかいない。

 

「やはり、堂島さんでしたか」

 

堂島銀。遠月茶寮料理學園の第69期卒業生であり遠月学園が運営する「遠月リゾート」の総料理長兼取締役会役員を務めており、遠月リゾートの料理全てを取りしきる権限を持つなど、凄い人であり尊敬する人でもある。ちなみに俺の親父と同期である。

 

「む。八幡君か。早いな」

 

「そうですかね」

 

「ああ。かなり早いぞ。去年も一色が早く、50食作りの試練をクリアしていた。やはり極星寮生は優秀だな。八幡君はこの合宿は楽しんでいるかい?」

 

「まぁ、そこそこって感じですかね」

 

「まぁ、明日からは今日よりもさらにハードになるから頑張りたまえ。それじゃあ、私はもう上がるから八幡君も体のメンテナンスはしっかりとやりたまえよ」

 

「あ、はい」

 

そう言って、堂島さんは更衣室の方へと向かった。その入れ替わりで幸平、その5分後にタクミが入ってきて今日の合宿についての話を語り合った。と言っても俺は聞く専門だったが...

そして、俺と幸平は先に更衣室へと戻り浴衣に着替えた。タクミはまだ湯に浸かりたいようでまだ中にいる。

 

「なぁ、比企谷。俺はこれから丸井達と一緒にトランプとかするんだけど、来るか?」

 

「すまんが、えりなとの先約があるから行けないわ。あいつらにもそう言っておいてくれ」

 

「ああ、わかった。それじゃあな!比企谷」

 

「おう」

 

そう言って、俺と幸平は別れた。そして、俺はえりなの部屋に向かった。その際に...

 

「八幡く〜ん!」

 

「よう!ハチ」

 

乾先輩と四宮先輩に声をかけられた。よく見ると、後ろにはドナードさんと関守さん、水原先輩もいた。

 

「どうしたんですか?」

 

「さっきまで、日向子達と卓球をやっててな。その帰りだ。ハチこそ、こんなとこで何してんだ?」

 

「いえ、これから幼馴染のえりなのとこに行くんですよ」

 

「あら?八幡くん。浮気は許さないわよ」

 

「浮気って...別に俺は誰とも付き合っていませんよ。それに、えりなとはトランプとかするだけですし」

 

「日向子は何変な事言ってんだ」チョップ

 

「痛っ!ちょっと四宮先輩!何するんですか!」

 

「日向子がふざけた事をぬかすからだ。すまんな、ハチ」

 

「気にしなくてもいいですよ」

 

「それじゃあ...俺達は行くから、一線だけは超えないようにしろよ」

 

「そんなことしませんよ」

 

そう言って俺は四宮先輩達と別れ、えりなの部屋へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

そして俺はえりなの部屋へと入る。

 

 

「うっす」

 

「八幡遅いぞ!」

 

「悪い、ちょっと四宮先輩達と話しててな」

 

「先にえりな様とトランプを始めているぞ」

 

「そうか。2人の楽しいひと時を俺が邪魔すんのもアレだから俺は自室に帰え...」ガシッ

 

「どこに行くんだ八幡...」ニコッ

 

自室に帰ることは出来なかった。何気に新戸の力が強い。あと、笑顔怖い。

 

「いや、別に」

 

俺は帰るのを諦め、新戸とえりなの相手をすることになった。

 

 

最初はトランプのババ抜きをする。

 

 

 

トータル5回やり

 

新戸がイチ抜けを5回、そして次に俺が2位抜けを5回。当然、えりなは5連敗だ。

 

 

 

「なんで勝てないのよ!」

 

「そりゃあ、えりなが弱いからだろ」

 

「もう一回よ!」

 

「はいはい」

 

何回やったって変わらんと俺は思う。なぜなら...

 

 

「」スッ

 

「っ!」プルプル(それはダメよ!)

 

これはジョーカーではないな。表情に出てるから分かる。試しに違うカードを取ってみるか...

 

「....」パァァ!(それよ、そのジョーカーを取りなさい!八幡くん)

 

これはジョーカーだな。明らかに喜んでる表情をしている。

 

「」スッ

 

俺はまたさっきのカードの方を取ろうとする。

 

「.....」ビクビク(そのカードはダメ...)

 

「」スッ

 

「....」(そうよ!そのカードを引きなさい!八幡くん)

 

 

そう...えりなは顔に出やすいのだ。だから、えりなは自然的に負けるのだ。にしても、いつも俺vsえりなばっかりだな。新戸は強すぎるんだよな。ポーカーフェイスも使ってくるし。

 

 

「」スッ

 

俺はそんな事を思いつつ確信を得て、最初に手に取ったカードを引いた。

 

「ああっ!なんでそっちを取るのよ」

 

「よし、2位抜けだな」

 

「く、悔しい〜!次は7並べをやりましょう。緋沙子もそれでいいかしら?」

 

「もちろんです。えりな様と遊べれば私はそれでいいですよ」

 

そして、7並べをやるも結果は変わらず新戸が1位抜けである。新戸が何気にトランプに強いことがわかった。さらにえりなはトランプに弱いことがわかった。

 

その後も、大富豪、ポーカー、神経衰弱、UNOなどをやるもえりなは何一つ勝てなかった。俺はというとポーカーと神経衰弱が何気に強かった。

 

「ううっ...全然、勝てないわ」

 

「次こそは勝てますよ!えりな様」

 

「まぁ、勝てるまで付き合ってやるから...」

 

「あ、ありがとう...」

 

そして、俺達は日を跨ぐまでゲームをひたすらやり研修1日目を終えたのだった。

 

ちなみにえりなは最後のトランプゲーム、スピードで俺と対戦し初勝利しを飾った。その時のえりなの嬉しい表情は忘れられないものだった。

 

 

...続く

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

次回も、よろしくお願いします。

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