比企谷八幡と神の舌を持つ少女   作:Oceans

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ありがとうございます。

それでは今回もよろしくお願いします。


第06皿 幸平創真の料理

俺は会議室を後にし、校舎内を歩いているのだが…

 

「………」

 

「……」

 

「………」

 

「……」

 

なぜか、えりなも無言で俺の後を一緒に付いてきている…

 

「なぁ…えりな」

 

「なに?八幡くん」

 

「…なんで俺の後、付いてきてんの?」

 

「べ、別にいいでしょ!八幡くんに

付いていくぐらい」

 

「よくない。それにお前は新戸を

待たせてるだろ」

 

「大丈夫よ。さっき連絡して、緋紗子には

自由行動していいって、言ってあるんだから」

 

「そうですか…でも、俺の後を付いてきても

いいことないぞ。なんなら、えりなの気を悪くする

まである」

 

「そうなの?」

 

「ああ、俺は幸平が受けてる授業を

見に行くからな」

 

「なっ⁉︎なんで…幸平くんの授業を見に

行くのよ!」

 

「俺自身、幸平には興味があるからな…

料理の腕とか見ておきたいと思っただけだ」

 

「だから、お前は来ない方がいいと思うぞ」

 

「そうね。じゃあ、私は行くわ。

またね八幡くん」

 

「ああ」

 

「ってか…相当、幸平を嫌ってるんだな…

まぁ、いいや。早く幸平の受けてる

教室に行かないとな…」

 

俺は通りがかった先生などに1年が授業をしてる

教室を教えてもらい、なんとか幸平のいる教室に

着いた。ちょうど今から調理を開始する

ところだった。外から中を見ていると

シャペル先生と目が合った

 

「八幡君じゃないか。どうしたのかね?

この授業は、免除されているはずだが…」

 

シャペル先生がそう言うと、教室内が騒ついた

 

「いえ、ちょっと気になる生徒がいるんで

見に来たんですよ」

 

「珍しい事もあるんだね。八幡君が

他の生徒に興味を持つなんて…」

 

「そうですかね…」

 

「ああ。それと、この授業を見学する

なら私の隣に座って見学するといい」

 

「はい。そうさせてもらいます」

 

そう言って、俺はシャペル先生の隣に座り

幸平の方へ視線を移した。

 

にしてもモブ達、幸平のこと睨みすぎだろ…

幸平は気にしてないみたいだが…

 

「ちょっと、分かんねーから

レシピ見てくるわ」

 

そう幸平が言った後、幸平のペアの女子は

鍋と見ながらブツブツと言った後、

どこかに行ってしまった。おいおい、2人共

離れたらダメだろ…。しかもチャラそうな奴が

幸平の鍋の中に何か入れたし…

 

俺の予想だと、塩かなんかだとは思うが…

 

その後、幸平が持ち場に戻ってきた

 

「ん?田所、鍋のフタ開けたか?」

 

「あ、あけてないよ…。まだ20分は煮込まない

といけないし」

 

「…」ニヤニヤ

 

モブ達は幸平を見て、ニヤニヤしている。

 

「っ…」カパッ

 

幸平はモブ達を見てから、鍋の蓋を開けた

 

「な、何?この白い粉?」

 

「塩だな…」ペロッ

 

「!」

 

シャペル先生も幸平の方をみていた

 

「…な、何で⁉︎」

 

俺の予想通り、やっぱり塩か。

 

ある程度、火が通ってからなら

入れてもいいが、モブがその前に入れたから

肉の表面が締まって固くなる。もちろんこの肉は

ダメだ。作り直しが必要かもな。だが残り時間

は少ない…さて、幸平はどうするかな。

 

「予備の食材、もらってもいいっすか」

 

幸平は予備の食材をもらいにこっちにきた

 

「ほれ、予備の食材」

 

「あれ?比企谷?」

 

「なんで驚いてるんだ?さっきからいたぞ」

 

「いやぁ〜、気がつかんかったわ」

 

「それで、なんで比企谷はこの授業を

受けてないんだ?」

 

「俺は成績上位者だから免除されてるんだよ」

 

「そうなのか…」

 

「ああ。それより、幸平はアクシデントが

あったみたいだが大丈夫か?」

 

「大丈夫だ。なんとかしてみせるさ」

 

「そうか。楽しみにしてるわ」

 

「ああ」

 

そう言って幸平は自分の持ち場に戻っていった。

 

さて、お手並み拝見だな…

 

「田所、予備の食材をもらってきた」

 

「え…」

 

「じゃあ、やろうかね」

 

「え?創真くん…もう間に合いっこねぇべし…」

 

「あの先生は、なかなかいいこと言うね。

俺らは学生である前に料理人なんだよな…

料理は何が何でもだす!田所、手伝え!」

 

「う、うん」

 

その後、幸平達は手際よく肉の下処理、付け合わせ、

味付けなどをテキパキとこなしていった。

 

しかも、肉を短時間で柔らかくする、あるモノも

使っている。幸平は中々の料理スキルを

持っているなと思わず感心してしまった。

 

そして、20分ほどで品を完成させていた

 

「おあがりよ!」

 

そして創真と田所はシャペル先生に品を給仕した

 

「……」ムニュ

 

シャペル先生はあの編入生が作った

ブッフ・ブルギニョンをフォークで

押し付けた

 

「柔らかい…。当てたフォークが弾むようだ…」

 

「「!」」

 

幸平達の鍋に塩を入れたモブも驚いていた

 

「弾力すごいな…」

 

俺もシャペル先生が肉に当てたフォークを見て

そう呟いた

 

「うむ。君たちの組はアクシデントが

あったはずだが。どうやって、早く完成を?」

 

「比企谷は分かるよな?」

 

「ああ。お前らが作ってるとこは見てたからな

肉にハチミツだろ?」

 

「正解。比企谷の言った通りで、煮込む

前の肉に揉み込んで、下味をつけるとき

にも加えてみました」

 

ハチミツにはタンパク質分解酵素プロテアーゼ

が含まれている。それがあの牛バラ肉に作用し

この短時間であの弾力を生み出せたって

ことだ。まぁ、シャペル先生も気づいて

いるようだが…

 

「で、でもどうしてハチミツが使えるって

知ってたの?」

 

「まぁ、食ってみりゃわかるよ。

田所も食べてみな」

 

「そ、それじゃあ…いただきます」パクッ

 

「うむ」パクッ

 

田所とシャペル先生が幸平の作った品を口にした

途端、目がトロンとさせて

 

「美味しい〜」ニコッ

 

「C'est merveilleux(セ・メルヴェイユー)

(素晴らしい)」ニコッ

 

「「先生が……笑った⁉︎」」

 

まさかシャペル先生を笑わせるとは…

 

かなりの逸材だな、幸平…

 

「比企谷は食べないのか?」

 

「ああ、いただくわ」

 

俺も一口食べた。肉がすごい柔らかく

美味かった

 

「…美味いな」

 

「幸平、田所ペア…Aを与えよう。

ただ…Aより上を与える権限を私が持ち合わせて

いない事が残念でならないがね…」

 

「御粗末!」

 

「やった!」

 

こうして、幸平・田所ペアはA評価を出した。

 

一方で幸平・田所ペアの邪魔をしたペアは

幸平・田所ペアの審査を注視したことで、

自分達のソースを焦がし、さらに焦ったのか

肉の入った鍋に塩を容器ごと入れてしまい

E評価となった

 

☆☆☆

 

そして授業も終わり、この教室には俺と

シャペル先生だけとなった。

 

「八幡君が気になる生徒というのは

幸平君だったのか…」

 

「ええ。幸平は始業式の時から興味を

持っていました」

 

「それで、幸平君達が作ったあの料理

を食べてみてどうだったかい?」

 

「そうですね…幸平にはかなりの料理スキル

があると感じました。いずれ、俺が学園トップを

取るにあたって、幸平は立ちはだかる存在で

あることは間違いないですね」

 

「そうか。八幡君も頑張りたまえ」

 

「はい。それと、今日は授業を見学させて

もらって、ありがとうございました」

 

「それくらい、構わないよ」

 

「それでは、また」

 

そう言って、俺は教室を出た

 

「幸平創真…か」

 

そう呟いて、廊下を歩いていると…

 

 

「…八幡⁉︎」

 

俺の前から1人の女子生徒が俺に声をかけてきた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーto be continuedー

 

 

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。
今回は幸平・田所ペアの料理がメインでした。

次回もよろしくお願いします。
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