不死の少年と死相の見える少女 作:睡眠欲求者
「OK、分かったよ」
「じゃあ、行くぜ?」
さっき、拾ったコンクリートのかけらをキンジに投げつける。キンジは、余裕で避けるが・・・狙いは、そこではない。落としたリボルバーに手を伸ばす。キンジは、ベレッタで打ってくるが紙一重で躱して、リボルバーを構える。そして・・・さっきの意趣返しだ。
「なッッッッ・・・」
さっきのキンジがやって見せたのと寸分たがわない動き飛んできた銃弾を自分の撃った銃弾で弾く。
「これができるのは、お前だけじゃないぜ」
「すごいな・・・一回見ただけでやって見せるのか」
「いや、前にも見たことがあってな・・・」
「それは、それは、世の中は広いね」
「そうだな」
「銃は効かない、なら接近戦か」
「良いぜ、行くぞ」
二人とも、銃を放し、接近戦の体制にする・・・・行くぞ
ビィ――――――
試験終了の笛が聞こえた。
「おかえり、ノア」
「おう、ただいまセーラ」
「どうだった?」
「拍子抜け」
「こっちも」
正門のところで待っていたセーラに会い話しながら歩いている。
「帰って飯にしよう」
「報告は、しなくていいの?」
「今日は、まだしなくていいだろ」
「そう・・・その前にスーパーに行く」
「何でだ?今日の材料はあるぞ」
「ブロッコリーを買う」
いつものが始まった。前に、セーラと泊まった時も食べ物で揉めたのだ。放っておくと、ブロッコリーだけしか食べない上に、庭付きの場所に住むとブロッコリー農園に変化していて、仕舞には、冷蔵化の中はブロッコリーだけというもはやブロッコリーに恨みでもあるのではないかという状況になる。あの時は、発狂しそうになった。
「だめだ。絶対に認めない」
「むう・・・・分かった今日は諦める」
今日はってなんだ今日はって・・・・・・
「セーラにキッチン任せるのは怖くてたまらないな」
「・・・それは心外・・・料理くらいできる・・・はず」
いつもの無表情の顔を少し変えて、困った顔をしていた。セーラは、無表情だって言われているがそんなことはない・・・そこそこ長くいれば、よく笑うし、よくしゃべる。
「嘘だな」
「そんなことない。できるもん」
「何が作れるか言ってみろ」
「・・・ブロッコリーのマヨネーズかけ」
「それは、料理とは呼ばない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゲシゲシ、無言で蹴りだした。
「無言で蹴るな・・・痛い痛い・・・やめろって」
「死なないんだから大丈夫・・・死なない」
「死ぬまで蹴る気なのか!!!」
先が思いやられる・・・・
結局、この夜は俺が作ることになった・・・・というかセーラにやらせるわけにはいかない。
2日後の 夜・・・・
「ノア、手紙が来てる」
「ん?どこから?」
「武偵高じゃない?」
「ああ、ほんとだ」
封筒を開けると、そこには
『上月 ノア 入学時武偵ランク――強襲科・Sランク』
と書かれていた。
「セーラ、ランクは?」
「Sランク」
「このレベルでSランクなのか・・・」
本気ではなかったんだけどなー。イ・ウーでは、今日の俺のっレベルよりも強いのって結構いるんだけどなー。
「イ・ウーと比べるのは間違い」
「心を読まないで」
「顔に出てた」
淡々と言い放った。しかしだ・・・そんなに顔のい出ていただろうか?
「ノアは、あんまり顔に出ないけど、何となくわかる」
「俺に、プライバシーは?」
「?」
何それみたいに首をかしげないでほしい・・・無表情でありながらもセーラのそのしぐさは結構可愛い・・・だが、結構むかつく。
「入学式は行くの?」
「そうだな、一応出てくる。セーラは?」
「ノアが行くなら行く」
「じゃあ、明日は早いから早く寝ろよ」
「・・・もう子供じゃない」
ジト目で、にらみつけられる。しかし、そこに迫力はない。
「いやいや、13歳は子供だろ」
「ノアだって1歳しか差がない」
「・・・さ、寝るか~」
「ごまかした」
ジト目で、こちらを睨めつっけているであろうセーラに背を向けて自分の部屋に逃げ込んだ・・・最後のセリフは、聞こえなかった。
朝、日の光で目を覚ます・・・
朝起きるとかダリ~。しかし起きないわけにはいかなかったのだ。
――今日は、4月7日。
東京武偵高校入学式の朝だった。