不死の少年と死相の見える少女 作:睡眠欲求者
ここは、レインボーブリッジ南方に浮かぶ南北およそ2キロメートル・東西500メートルの人工浮島に設立された、武偵を育成する総合教育機関。東京武偵高・・・ここでは今、入学式が行われている。
「――近年、皆さんも知るように犯罪率は年々高まっています。この事態に対抗するために生み出されたのが武偵制度であり、君たちはこれからその次代を担う……」
長い話が始まったみたいだ。みたいだ・・・というのも学校に行ったことはないからわからないわけなんだが、校長というのは話が長いらしいと聞いた。しかし、思った以上に話が短く終わってしまった。武偵高らしいといえばらしいのだろう。少しがっかりした気分だ。余談だが・・・セーラは、隣で爆睡していた。
「セーラ、何組だった?」
「人が邪魔で見えない・・・」
凄く不満そうに言われた。セーラは、148センチ。確かに見えないだろう。
「えーっと、俺と同じA組だな」
入学式終了後、俺は体育館前に張り出されたクラス分け表を見てそう言った。
新入生たちでごった返す中、俺は自分の名前と所属クラスを確認する。どうやら、俺とセーラはA組に振り分けられたらしかった。
廊下を真っ直ぐに進む。一般校区であるはずなのに、そこらの壁には弾痕やら、切り傷がついていた。ただ、イ・ウーもこんな感じだったなーと思いつつ、考え事をしていると目的地に到着した。
扉を開けて入ると、そこには見知った顔が何人かいた。試験で、戦った遠山キンジと蜂蜜色の髪をした峰理子・・・・・・え・・・峰理子?何であいつ此処にいるんだ?と考えたところで、テクテクと俺の横を歩いていくセーラが目に映る。そのまま、自分の席に座り机に突っ伏した。・・・完全に、関わるなオーラが出まくっている。俺も似たようなものだが・・・とりあえず、見知った顔から話しかけようと思う。
「キンジ久しぶりだな」
「ノアか、久しぶりってわけでもないだろ。試験以来だ」
「まあ、俺的には久しぶりなんだよ。ところで、横の彼女は?」
キンジの隣の席に黒髪ロングの、大和撫子を絵に描いたような性格のスタイル抜群な美少女が座っていた。
「ああ、こいつは星伽 白雪。俺の幼馴染だ」
「星伽 白雪といいます。よろしくお願いします。キンちゃんとはあの、その、しょしょ将来を・・・・」
いきなり暴走をしだした。
「キンジこの人大丈夫?」
キンジは、頭を抱えながら
「ああ、よくあることだから大丈夫だ」
よくあるんだ・・・そんな話をしていると男がこちらに近づいてきた。誰だ?
「やあ、ゴメンね。お話してる所悪いんだけど、色々と確認したくてね」
その人物は、すまなさそうにしながらこちらに笑顔を向ける。
いかにも優男って感じで、イケメンスマイルがよく似合う人物だ。
「まずは、初めましてだね。僕の名前は不知火 亮。君と同じ強襲科だよ。よろしく、ノア君、遠山君」
「なんで俺たちの名前を知ってるんだ?」
「それは有名だからね。1年生ででSランクの武偵なんてそれこそ数えるほどしかいないんだよ。噂になってるよ。教官を倒したってね。特に君は目立つだろう?」
そう言って俺のほうを向く。確かに、銀髪に赤目は珍しいだろう。
「確かに珍しいかもな。神月 ノアだ。できれば、ノアと呼んでほしい。よろしく」
「俺は、遠山 キンジだ。よろしく、不知火」
「こちらこそ」
そうして、しばらく雑談していたが、先生が来てお開きになった。
余談だが、結構怖い先生だった。
★★★★
今、俺の目の前には身長147センチメートルで長い金髪をツーサイドアップに結った、童顔の少女がいた。武偵校の制服をフリルだらけの改造制服にして着ている。
「何でここにいんの?」
「あれ?聞いてないの~。理子は、ある目的があって、武偵高に来ているのです~」
「OK、聞くなってことだな?分かった、俺たちは深くは干渉しない」
「流石は、アー君。流石に物分かりがいい~。セーラがこっちに来てるのは予想外だったけどな~」
「相変わらずの、猫かぶり・・・疲れないの、猫かぶりするの?」
「くふっ。あんまりしゃべると殺すぞ!」
「ハハハハハハハハ、殺せないだろお前じゃさ。粋がるなよ、峰理子」
思いっきり、殺気を当てる。全く、殺せるものなら殺してほしいくらいだ。けれど、俺の中にいるあれが、死ぬことを許しておかない。シャーロックですら、どうしようもなかったのだ。まあ、それは置いておいて、
実は、理子とは仲があまりよろしくないのだ。何かが、お互いに気に食わないのだ。
「まあ、いいさ。話は、終わりだろ。俺は帰るよ」
そう言って、屋上の階段を下っていく。
主人公設定
神月 ノア
好きなもの
甘いもの、睡眠、読書、セーラの髪をとかすこと
嫌いなもの
面倒なこと、寒いこと、シャーロックの無茶ぶり
銀髪で赤目の少年。
身長は、158センチ。