松島美久(まつしまみく)
学年:高校三年生(17歳)
身長:164cm
体重:48kg
スリーサイズ:B98(D80)W67H93
誕生日:10月6日
血液型:A型
星座:てんびん座
家族構成:祖母、父、母、弟、うさぎ
好きなもの:川内光流、平凡な日常
嫌いなもの:いじめ、戦争、平和を脅かす存在
趣味:うさぎの世話
特技:動物の世話、文系
本作におけるヒロインの一人。水色の髪と短めのツインテールが特徴的な女の子。自他ともに認める普通の子で誰に対しても温和で優しく接する。幼馴染の光流とは幼少時に隣近所に引っ越して以来の仲で当時は人見知りが激しかったゆえにいつも彼にくっついてばかりいた。彼のことになると盲目になるところ以外は普通の女の子である(ここ重要)。『ひかり』という名前のうさぎを飼っており、動物委員でもあってか将来は動物トレーナーを志望している。水属性の戦士で能力についてはあとがきにて説明する。
14年くらい前のこと、俺ん家の隣に一人の女の子とその家族が越してきた。
親同士仲が良かったみたいでその証にお互いの子供をお見合いさせたといったところか。
その子は一言でいえば見た目からして可愛い。けれど初めて会ったときは怖がっていたのか親の足元に隠れており、好奇心旺盛な俺は恐れずしてその子のもとに駆け寄りはじめの挨拶。
「はじめまして、ぼくみつるっていうんだ!きみなんていうのー?」
「………く」
「うん?」
「みく!」
「みく………いい名前!」
「ふぇっ!?」
「これからよろしくね!」
「………うん」
以来その子とは幼稚園、小学校、中学校、そして高校とずっと一緒に過ごしており、今では自慢できるし誇れるほどの幼馴染だ。
******
いま家にいるメンツで食卓を囲っての豪華な夕食。状況が読めなくて困っている。それもそうだ、今日だけで事件が山ほど起こったからだ。起こったことを順にあげていくとまず俺が空想戦士と呼ばれるヒーローっぽい何かに変身したこと、しかも過去に戦ったことがあるらしいのだがその記憶をなくしていたこと。まあこれはまだ曖昧ではっきりしていないのだがあの亜奏って女の子が言うから本当のことなんだろう。そして極めつけは、
「どうしましたミツル?ディナーのペースが遅れていますよ?」
「光流、母さんの作ったやつ口に合わなかった?」
「いや、そんなことない!ちょっと考え事してた」
「あー、それならピースオブマインドデス♪」
「安心って意味ね、よかった」
俺にリンカという外人の許嫁がいたって事実を今日知らされたのだ。母さん、知ってたならなんでそのことを早く言わなかったのさ。妹は平然と食事を進めてるし。俺以外で驚いてるのは美久だけだよ……。まあでも今後俺に彼女なんぞ出来るわけないと思うから俺はこの子と結婚しても……
「よくないっ!」
「「「「えっ」」」」
「あ、ごめんなんでもない」
理由は分からないが気持ちは分からんでもないがト書きにつっこむなよ美久。
「そう?二人とも今日は変よ」
「あはは、正直言うとまだ状況呑み込めてないって言うか……」
「そう、まあそうなるわよね。ごめんね、こちらこそ伝えるの遅くなって」
「あ、ああ……」
「でもね、今月でリンカちゃんが16歳になったの」
ここで母さんが説明し始め、俺と美久は親身になって聞くことに。
「そうなんだ、おめでとう」
「センキューデス!」
「あれ、っていうことは私たちより二つ下ってことだよね?」
「そうよ。今年からあなたたちと同じ高校の後輩よ」
そういえば入学式の時可愛らしい金髪の子がいたのを覚えている。この子がそうだったのか。
「それでね、日本では女性が16歳、男性が18歳から結婚できるの」
「っということは……」
「そう、このタイミングで伝えようって思ったの」
「な、なるほど。でも一つ聞きたいんだけど、えっと……」
「リンカでいいデスよ♪」
婚約者とはいえ呼び捨てOKとは流石外国人。まあそれはさておき会話のターゲットを母さんからリンカに変更して会話続行。
「差し支えなければいいけど、俺と君はいつ出会ったんだ?」
「ふぅーむ、今から14イヤーズアゴゥですね」
「14年も前か」
「わ、私もその時が初めてだったよ!」
「それで、その時に私とミツルはエンゲージメントしたのデス」
「えんげーじめんと?」
「婚約って意味だよ、みくねぇ」
さりげなく会話に入ってくる妹に告げる、お前だけは黙って食事をし続けて欲しかったなぁ。それとさっきから美久が焦り気味なのが直々気になる。
「そ、そうだったんだ。えっと、結婚おめでとう二人とも!」
「いや俺らまだ結婚してねーぞ」
「そっか……」
「まあでも光流が誕生日迎えるまでまだ時間あるからまだ答えは出さなくていいわよ」
「え、そうなの?」
「さっきも言ったでしょ。男性が結婚できるのは18歳からって、光流はまだその条件を満たしてないし、最終的に決めるのはリンカちゃんと光流だよ。誰にも強制する権利なんかないもの」
さらっと良いこと言いますな。でも、毒親じゃないだけ助かる。昔から基本的に放任主義だが、その人一人の力じゃどうにもならない時だけ助けるという性分を持っている。俺はそういう親の元で生まれることができてよかったよ。
「ありがとう。そういうことだからリンカちゃん。少し考える時間をもらってもいいかな?」
「ノープロブレム!いつでもお待ちしてマース!」
「うん、Thank you very much.」
「いえいえ、You're welcome♪」
母さん曰くその子は高校卒業までの3年間留学する予定であり、自身の婚約者の家をホームステイ先に選んだという。まあ相手との生活で慣れるうえではうってつけだろう。ちなみに彼女はイギリス出身で母国では特に有名な企業家リバスター氏の娘、つまるところお嬢様ということだ。それにしてもこんな庶民の俺とじゃ雲泥の差だというのによく許婚を許したもんだ。普段出張で海外に飛ぶことが多い母さんは顔が広いうえにリバスター氏とのコネもあってなのか。もしかしたら傍からみれば人生で一番ついてるかも知れない。
「……………」
リンカとの同居生活初日。いや、昨日から住み始めたから厳密にいえば二日目の朝か。俺とリンカ、美久や成美も入れて四人で登校しているのだが満面な笑みでリンカが俺の腕に捕まっており、そのおかげで恥ずかしくて周りを見て歩くのが辛い。他の二人との距離を感じるし。
「あの、リンカさん」
「リンカでいいデスよー」
「ああ、うんリンカ。お願いだから少し距離を取ってもらえるかな」
「ホワイ?」
「ああ、ちょっとその、歩きづらいなぁ」
「オーウ、ソーリー。ならこれで」
恋人つなぎに変えてきたな、まあさっきよりはまだマシか。それにしても今まで女の子こうして手をつないで歩いたことないから慣れるまで一苦労がいるなこれ。
「おはようみんなー………っておい光流!誰なんだそこの可愛い可愛い女の子はっ!」
早速美久以外の知り合いに見られたよ。避けては通れぬ道なのは分かるけどいくら恭みたいな親友が相手でも恥ずかしさとめんどくささの二連コンボが刺さるんだよなぁ。
「ああ、この子は」
「はじめまして!拙者リンカ・リバスターと申すでゴザル!」
「お、おう」
俺が紹介しようとしたら急に自己紹介し始めたよ。しかも何だよそのござる口調、日本の影響受けすぎだろ。恭も軽くドン引きしてるし。
「今年の春からあなたと同じ高校に入りマシタ!そしてミツルのフィアンセでもありまーす!」
「ちょっ、リンカ!」
「何、フィアンセだと!?ずっと仲間だと思っていたのに、裏切ったな光流よ」
「いや何でそうなる!」
「それに美久がいるってのにお前と来たら全く、罪の重いうらやまけしからん奴め!」
「何だよその新しい用語!」
まあそんなこんなで俺とリンカが一緒にいるところを見られてはその人に紹介するっていう流れが一日だけで20回以上繰り返され、その度に疲労がたまっていく。それにしてもリンカよ、お前も少しは恥ずかしがれや。部活紹介でも冷やかされたし部活中も望まぬままにリンカとの痴話が始まってしまい他に見学しに来た1年生もいつの間に帰っていたし。
「部活中に惚気てるとか部長としてどうなんですか先輩」
「別に好きでやってるわけじゃ……」
「え、ミツル。私のことヘイトですかぁ?(涙うるうる)」
「いや、そんなことない!アイラブユー!アイラブユーだぞリンカ!」
「ホントですか!イッツハッピー!」
「はぁ……いっそスキャンダルで失脚すればいいのに!」
「痛っ!!ちょっと沙知さん!八つ当たりで俺を蹴らないでくれません!?」
「うるさいよ戒疾、大人しく私のサンドバックになりなさい!」
「そんなぁ!」
はぁ、誰かと付き合うって楽しくもあればこのように周りに気を配ったりしなきゃいけないから大変だなぁ。とりあえずよくそこらにいるバカップルみたいにならないようにしないと。って考えても今更遅いよな。あとごめんよ戒疾、関係ないのにいきなり巻き込まれて辛いよな、今度お詫びに昼飯奢るよ。
~美久サイド~
今日は両親の帰りが遅くて料理当番を頼まれている。それもあって腹を空かせた成美ちゃんより年下の弟のために部活を早めに切り上げて下校することにした。それにしてもあの光流に婚約者がいたなんて今でも信じられない。彼がそれで幸せなら良いけど、本音をいうと彼ら仲よくしているのは見ていて胸が痛い。でも同じく彼のことが好きなあの子から引き離すことはできない。そんなことしたらあの子が可哀そうだしこの先彼の幼馴染でいる資格を失くしてしまう。そのことで葛藤しながらも一人ポツポツと寂しく歩く帰り道。そんな中、空を見上げると視界にあるものが移った。
「何あれ?」
蝙蝠のような翼を生やした人型のようなものが飛んでいる。ふいに気になったのかしばらく凝視していると段々そいつが近くなっていき、そして____
「きゃぁぁぁぁぁ!」
蝙蝠のような怪物に捕まってしまった。光流はこういうのを霊魔っていってたかな。それが私を捕えるとそのまま飛翔し、その勢いで飛び降りたら怪我ではすまされないほどの高度まで上昇。昨日の蜘蛛といい何なのこの生物は!私を餌だと思わないで欲しいな!
「ぎえっ!」
「え、い……ぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
蝙蝠霊魔が何か当たり、それで手を緩めてしまい私は落下する羽目に。今落下死したくないよぉ!未練を残して怨霊やら悪霊にでもなって現世にとどまることになるなんて死ぬよりずっと辛いことだ。お願いだから誰か助けてぇ!
なんて考えていたら、昨日見た緑のヒーロー………そう、ウィンドミツルに変身した光流が飛んできて私の身体をお姫様抱っこで捕まえたのだ。「やだ、恥ずかしいけどかっこいい。まるで王子様みたい………」とか考えている内に気づけばウィンドは着地していた。
「怪我はなかったかい、子猫ちゃん?」
「なっ!こ、子猫ちゃんって、卑怯だよもう……」
「返事できるくらいの元気は残ってるみたいだネ!よし、君は早く安全な場所へ!」
「う、うん!」
私を優しく地に着かせ、すぐさま戦闘突入。相手は蝙蝠だしウィンドには飛行能力が備わっているため同じ条件で戦えている。二人はまるで某格闘漫画の如く空中で肉弾戦を繰り広げ、最終的にウインドが地面に叩きつけた。しかし人間より身体能力が遥かに上の霊魔はこれくらいじゃ死なない。起き上がるまで隙だらけなのでそこを突いてトドメを刺そうと急降下してキックをかまそうとするウィンド。しかし、
「キィィィィィィィィィン!!」
「うわっ!」
「な……に、この音………耳が、痛っむ……」
蝙蝠特有の超音波を発し、その衝撃で弾き飛ばされてしまい、地面に不時着。
「はは、詰めが甘かったみたいだね」
余裕に満ちた笑みがトレードマークなウィンドの顔が引きつっている。それだけ手ごわいということなのか。そんな彼の心情など知ったことではないと蝙蝠霊魔は戦闘員として下級霊魔を5体ほど召喚。
「超変身!」
ブライトに姿を変えて集団で押し寄せてきた雑魚たちへの応対。さっきほどの素早さは感じられないが小回りは利くようでジャブや蹴りを0秒以下のスピードを繰り出すことで補われている。チェンジウェポンマグナムモードから発射される光の弾丸の速度も上がり、その要領で連射することであっという間に雑魚たちを殲滅。
「キィィィィィィィィィン!!」
「うわぁぁぁ!!」
不意を突いてまた超音波。これじゃあ一歩も近寄れない。もはや一人では対応が難しい状況だ。
「ライトシールド!」
右の掌からバリアを発生させ、音の威力をうまく弱めると私の方へ顔を向ける。
「さっきから何で突っ立てばっかいるんだよ!早く逃げろ!」
「逃げろ」か、たしかに普通ならこの場から立ち去るのが賢明だけど、今の私にそんなことは出来ない。なんでかな、いつからかは覚えていないがこの人が自分の行動で苦労しているところを見ていると放っておけない。彼は昔から困っている人を見たら放っておけない性分なのだ。それは良いことなんだけど時々見ていて危なっかしく思えてしまう。幼馴染だからかな、思い続けてる人だからかな、それは誰に聞いたって分からない。私だって分からない。でも私は逃げない、この場から離れない。余計なお世話かも知れないけど、この人にばかり負担を背負わせるくらいなら私も一緒に背負う。例えこの先思いが結ばれなかったとしても、私は彼の助けになりたい。支えになりたい。今がその思いを告げる時______
「嫌だよ、前だってそうだった。今のあなたは覚えてないかも知れないけど、昔からこういう危ないことに自分から首突っ込んでいたんだよ。興味本位か本能的かは分からない。そのたびに私は心を痛めながらも擁護してたんだよ」
「美久………」
「でも、うんざりすることはあってもそれで嫌いになったことは一度もないよ。だって、そういう部分も含めて光流なんだなって受け入れられる。周りがどう思ってるか分からないけど、いろんな部分も含めて私はあなたが好き」
喋っていくうちに私の身体を青いオーラが光りながら包んでいき、それが人魚を思わせるようなエネルギー体としてて具現化。そのまま蝙蝠霊魔の元へ飛び込み、尻尾で薙ぎ払った。
「まさか、お前も!?」
「戦うことは嫌いだよ。でもあなたが傷つく方がもっと嫌い。だから私は、どんな時でも力にも支えにもなる……なってみせるっ!」
決意を固めた時、エネルギー体が私と一体化したことで青色のオーブがベルトとして出現。それが腹部に装着され、
「変身」
という言葉を呪文を唱えるよう発すると衣装が制服から水着のようなものへと大きく変化。これが私にとっては空想戦士としての装備らしいのだが露出度が比較にならないほどだがまだ夏じゃないのに不思議と寒さを感じない。ヒトデや貝の髪飾りが追加され、より彩溢れている。一言でいえば海に住まう人魚を思わせる。
属性は水で攻防ともに有利なのは火、鋼。逆に土、氷、雷、毒には両方面で不利。魔とは両成敗な関係にあたる。
「癒しの清水、とくとご覧あれ」
ハート型にして波や人魚が意匠の『マリンハープ』を装備し、音を奏でる。私が持つ特殊能力の一つ『演奏』を発揮することでその力をさらに引き出す。
「力が、みなぎる……!」
ブライトの体力が回復し、万全の状態に戻ると再び戦闘に備える。
「ありがとう、助かったよ美久」
「こちらこそ、サポートは任せて!インヴィッタ・テスタ!」
技名を唱えながらつま弾くことでブライトの全身は特殊な光に包まれた。
「よし行くぞ蝙蝠!」
「キィィィィィィィィィン!!」
得意げに超音波を発するも、私がいま使ったこの技には無敵効果があり、あらゆる攻撃を一度だけ無効にすることが出来る。いまのブライトは耳栓せずとも音を遮断して動ける状態なのでチェンジウェポンをソードモードに変形させるとそのまま蝙蝠霊魔の懐へ迫り、息も止まらぬスピードで一撃、二撃、三撃と次々斬りつけていく。
「チェインスラッシュ!!」
きりのいいところでものすごい勢いと威力の籠った斬撃で斬り飛ばし、蝙蝠霊魔は大ダメージを負っており、立ち上がることは出来ても意識が朦朧としている。もう油断しないし隙も与えないという想いを、自身の持つ属性の空想力をエネルギーとともに刀身に込める。
「光となって消えるがいい!ファンシースラッシュ!!」
三日月型のカッターのような衝撃波を飛ばし、蝙蝠霊魔は真っ二つになって爆発。あとかたもなく消滅した。
「やったね、光流!」
「ああ、美久のおかげだよ!」
そうかな、なんか照れくさいな。でもさっきみたいに光流ひとりの力じゃ叶わなかったけど二人で力を合わせたから、不可能を可能にすることが出来た。そう考えると私はまた一つ彼の力になることが出来た。それだけでも光栄にも幸せにも思えるな、私。
お互いの戦果を称えるかのように笑顔な表情で光流とハイタッチ。
「I got it.お二人が如何に幼馴染なのか、よく分かりました」
聞き覚えのある声がしたので振り向くとそこにはリンカちゃんの姿が。
「リンカちゃん、どうしてここに?」
「A reason is one of free.」
英語で答えながら腹部に黄土色のオーブが埋め込まれたベルトを装着した状態で出現させた。
「見せたいものがあるからデス。変身」
不敵な笑みを浮かべながら掛け声を発すると彼女の衣装が制服から大きく変化。それは昨夜光流が共闘した女戦士と全く同じものだ。ネイティブな英語にリンカちゃんそのものといっても過言ではないほどの似顔。そう、彼女も私たちと同じ空想戦士だというのだ。しかもここでも先を越されたから悔しいなぁ、もう。
「それで、俺たちにそれを見せたからなんだ。ここに来た理由はそれだけじゃないんだろう」
「Of course,so,Miku.」
リンカちゃんは目線を私の方へ向けると迷いのない瞳を輝かせてこう言い放った。
「私と勝負してクダサイ」
《空想戦士ファイル》
松島美久
属性:水
ステータス:体力B 攻撃力E 防御力C 敏速力D 空想力C
特殊能力:演奏(音を使う技の性能が向上)
治癒の意志(回復させる対象の回復量が上昇)
流水(水属性技の威力が上昇)
専用武器:マリンハープ(琴型の武器。音色をつま弾くことで様々な効果を発揮)
モチーフ:人魚