拙作をお読みいただいた際の印象と違う場合があります事を御了承ください。
封神演義編までの主な登場人物紹介
【古代中華編登場人物】
○二郎真君(じろうしんくん)
本作の主人公。
姓は楊、名は二郎、字はゼン。
二郎真君は仙人としての名であり、本名は楊 二郎である。
中華の最高神である天帝の妹を母に、人である楊氏を父に持つ半神半人で実は転生者。
二郎は武神だが、他に治水の神や法を司る神としても多くの中華の民に慕われている。
また中華以外の地ではギルガメッシュやエルキドゥと世界中を冒険した際に、放浪の神ゼンとして多くの神話にその名を残している。
二郎は神としての権能に『治水』を持ち、世界のあらゆる水は二郎に害を与えない。
非常に多芸な二郎だが、こと武においては比肩する者がいない程の才を持ち、その才を傲ることなく磨き続け、武神の名に恥じぬ力を手にしている。
しかし二郎は『天地開闢の力には程遠い』として、自身の武に満足していない。
主な宝貝として『三尖刀』を有しているが、大抵の相手は無手で事足りてしまうので使うかどうかは二郎の気分次第である。
もし聖杯戦争に召喚されるとしたらセイバー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーのクラス適正を持つ。
聖杯戦争召喚時の参考ステータス
クラス:ランサー
筋力:B+
耐久:B
敏捷:A+
魔力:B
運:B+
○天帝(てんてい)
中華の最高神であり、二郎の伯父。
二郎に自由に生きる事と世界を放浪する癖をつけた張本人。
血族に対する愛と依怙贔屓が凄いが、それ以外では優秀な裁定者である。
○瑶姫(ようき)
二郎と後述する三聖母の母。
地上に下りた際に楊氏に会って一目惚れした仙女。
実は仙女の中では一、二を争う拳法家。
夫と子供達を溺愛する二児の母である。
○三聖母(さんせいぼ)
姓は楊、名は蓮。
二郎の妹。
仙女を束ねる地位にあり、多くの中華の英雄に宝貝を渡した事から中華神話の中では二郎に次いで知名度が高い仙人である。
○太上老君(たいじょうろうくん)
『三清』の一人で道教の根幹を造った仙人である。
二郎の師匠。
不老不死の仙人らしく非常にのんびりした性格で、仕えている霊獣が草を食みに行ってから千年経って帰らずとも気にしていない。
仙人の中でも特に練丹術に長けており、霊薬造りでは右に出る者はいない。
○元始天尊(げんしてんそん)
『三清』の長。
中華で天帝の次に偉い仙人で崑崙山の道士や仙人を統括している。
仙人の中で最も多くの弟子を持ち、その人望においては天帝をも凌ぐ。
太公望や申公豹など中華の歴史に名を残した弟子を持っている事から、道教の神々の中では二郎に次いで信仰されている神である。
○哮天犬(こうてんけん)
二郎が修行時代に造り出した神獣である。
普段は二郎の廓で昼寝をしたりと大人しいが、一度牙を剥けば神をも噛み殺す力を持っている。
大気の魔力だけで生きられる非常に燃費の良い神獣だが、嗜好として食事をする。
最近では二郎が造る神水や神酒、料理しか口にしない程に舌が肥えてしまい、たまに士郎が食事を用意しても滅多に口にしない為、士郎に幾度も敗北感を味あわせているのだった。
【古代ウルク編登場人物】
○ギルガメッシュ
二郎が友となった事で本来の運命から変わった人類最古の王。
暴君にならなかった影響で人類の歴史上最高の賢王と称される事もある。
並行世界の暴君となった全ての自分を消滅させて、本作世界を原典にしちゃった張本人。
ズッ友チェーンは無いけど、基本性能と総合能力は原作の我様よりも高いリア充な我様である。
○エルキドゥ
二郎により本来の運命から変わった二人目の人物。
元は神造兵器で中性の存在だったが、反魂の術で復活する際に二郎の独断で半神半人の女性になった。
その結果、エンリル達を討伐した後にギルガメッシュと結婚して夫婦になったり子供を産んだりして幸せな人生を満喫した。
○ルガルバンダ
ギルガメッシュの父親
千年以上ウルクの王として人々を統治した、人の世が始まる前の大英雄。
二郎が敬意を抱く数少ない王の一人である。
○アヌ
メソポタミアの最高神であり、困った子供達に振り回された苦労人。
エンリル、イシュタル、エレシュキガルの父。
エンリルとイシュタルの死後は一時気力を失ったが、エレシュキガルに発破を掛けられて奮起。
その後は地上をギルガメッシュを始めとした人々に託し、人々の歩みを見守った。
○エンリル
メソポタミアの神々の中でイシュタルと並ぶ困ったちゃん。
妹を泣かせたギルガメッシュとエルキドゥに腹が立ってエルキドゥの命を奪った結果、二郎やギルガメッシュ達を怒らせて討伐されてしまった。
○イシュタル
メソポタミアの神々の中で一番恋多き女神様。
ギルガメッシュに求婚したが振られてしまう。
その腹いせにウルクに色々とやった結果、エンリル共々討伐されてしまった。
○エレシュキガル
メソポタミアの冥界を統べる女神様。
アヌに発破を掛けたり二郎をこきつかったりと強かな女性である。
〇ニヌルタ
メソポタミアの軍神。
ギルガメッシュ達がメソポタミアの天界に決戦に赴いた際に一軍を率いて立ちはだかった。
しかし神々の軍と『世界の守護者』だった士郎を合わせた戦力でも二郎一人に敗れてしまった。
決戦後はエレシュキガルの発破で奮起したアヌに仕え直し、エンリルとイシュタル亡き後のメソポタミアの天界のゴタゴタを鎮めていった。
○シャムハト
ウルクに仕える聖娼婦。
神造兵器で理性が無かった頃のエルキドゥにニャンニャンして理性を与えた女性。
また人としての教養や一般常識等を教えたりもしたので、エルキドゥにとって彼女は頭が上がらない存在である。
○ウル・ルガル
ギルガメッシュとエルキドゥの間に産まれた男の子で、ギルガメッシュの王位を継いだ古代ウルクの英雄。
両親を心から尊敬しており、ギルガメッシュの死後には手に入れた財のほとんどを、ギルガメッシュの蔵に献上していった。
○イナンナ
ウル・ルガルのお嫁さん。
元はキシュの女王だったが、ウルクとの戦争でウル・ルガルとの一騎打ちに敗れた際にウル・ルガルに一目惚れして求婚した。
一度は求婚を保留にされたが、押しの一手で見事ウル・ルガルの妻の座を手にした強かな女性である。
【封神演義編登場人物】
○王士郎(おうしろう)
『世界の守護者』としてこき使われていたところを、二郎に救われた衛宮 士郎である。
転生させられる際に、二郎に人として最高峰の才を持った肉体を与えられた。
封神計画に参加して英雄になったり、王貴人と結婚したりと充実した第二の人生を送っている。
姫昌の死後は黒麒麟に主と認めさせる為に、王貴人と共に中華を旅しながら修行を続けている。
○太公望(たいこうぼう)
姓は姜、名は尚、字は子牙という崑崙山に所属する道士。
元始天尊の弟子。
怠け者な気質だったが、二郎に振り回されてからは苦労を背負い込む苦労人な気質となる。
封神計画を成し遂げた結果、封神演義と史実の双方において中華の歴史上最高の軍師として名を残した。
ちなみに二郎の修行で大きく成長した結果、太極図をゲットするフラグが折れてしまった。
○四不象(すーぷーしゃん)
空を飛ぶカバである。
実は元始天尊から復活の玉を受け取っていたのだが、二郎が施した修行で太公望が成長したせいで出番が無かった。
○妲己(だっき)
中華の国産みの神の一柱である女媧の配下の仙女で、人類の歴史が始まってから最初に名を残した最古の九尾の狐の半妖。
二郎が房中術の修行をしていた時に相手をした三人の内の一人である。
妲己は心底から二郎に惚れていた為、紂王を幻術などで誘惑したりしても身体を許した事は一度もない。
聞仲や太公望達を相手にして、最後まで思惑通りに中華を動かした稀代の策士である。
○竜吉公主(りゅうきつこうしゅ)
仙人達によって天帝と三聖母の一部から造られた生まれながらの仙女。
三聖母と天帝を親として慕っている。
三聖母の自慢話で二郎の事を聞いた当初は二郎に憧れていただけだが、その思いはやがて恋心となる。
二郎と男女の仲となってからは、妲己と二郎を巡ってじゃれあうのが楽しみとなった。
封神計画には参加したがあまり表立った活躍がなかったので、英雄としての知名度は低い。
だが二郎と深い関係を持った事でその美貌は傾国の美女である妲己と並ぶと称され、中華の歴史上でも一、二を争う美女として名を残した。
○哪吒(なたく)
蓮の精の力を宿して産まれた生まれながらの道士。
太乙真人の弟子なのだが師以上に二郎に師事を受けているので、太乙真人の弟子であるという自覚は稀薄になっている。
封神計画の後は胡喜媚と共に崑崙山に行き、仙人になる為の修行を始めた。
○申公豹(しんこうひょう)
奇抜な格好を好む崑崙山に所属する道士で、元始天尊の弟子。
仙人を名乗れる技術と力を有しているが、弟子をとるのが嫌で道士を名乗っている自由人。
中華において最高峰の宝貝である『雷公鞭』を所持しており、その戦闘力は生前のアルケイデスを3回以上殺せる程である。
だが申公豹はどちらかというと武人ではなく研究者であり、戦闘そのものはあまり得意としていない。
封神計画の後は『世界』の外に移行した崑崙山にて『世界』や『太極』の事を調べる日々を送っている。
○王貴人(おうきじん)
妲己三姉妹の末妹。
幻術の達人であり、その腕前は道士でありながら仙女の妲己に次ぐ程である。
二郎と妲己の思惑により士郎と房中術をする事になってしまったが、その結果として両者はお互いを意識しあう関係となり、後に結婚をする。
王貴人と士郎の一騎打ちは歴史にも残り、後年の劇や創作物の題材にされる事もしばしば。
姫昌の死後は黒麒麟に主と認めさせる為に、士郎と共に中華を旅しながら修行を続けている。
○胡喜媚(こきび)
妲己三姉妹の二女。
変化の術を得意としており、宝貝を使った際の変化の術は二郎に次ぐ程である。
幼い容姿と言動から良く子供扱いされるが、王貴人よりも年上である。
封神計画の後は哪吒と共に崑崙山に行った。
哪吒と行動を共にするぐらいに彼を好いているがお互いに中々素直になれず、哪吒と恋人になるには百年の時を必要としたのだった。
○姫昌(きしょう)
元は西岐の領主で、周の初代王となった男。
二十七人の妻と百人の子供(内養子一人)を持つリアルハーレムを成した漢の中の漢。
周の建国後は文王を名乗り、民を大事にしたその政治的手腕は後の時代で名君と評された。
○伯邑考(はくゆうこう)
姫昌の長子で原作と違ってハンバーグにならなかった人。
姫昌の王位を次いで武王を名乗り、英雄として歴史に名を残した。
○雷震子(らいしんし)
姫昌の末子で養子。
姫昌の頼みで二郎に鍛えられた結果、武王の片腕として中華の歴史に名を残す。
周に三代に渡って仕えた後は崑崙山に行って、仙人になる為の修行を始めた。
○黄飛虎(こうひこ)
武成王と呼ばれる武人で元は殷の将軍。
妲己の幻術に惑わされた紂王が黄飛虎の奥さんである楊氏に懸想をした結果、殷に幽閉されていた姫親子を助けだし、黄一族と共に西岐へと移住した。
後の時代では代々仕えた国を捨てた行動には賛否両論あるが、英雄としては総じて評価が高く、殷周時代を代表する英雄の一人として名を残した。
○黄天化(こうてんか)
黄飛虎の息子で黄一族の長子。
雷震子と同じく二郎に鍛えられた結果、原作と違って最後まで生き延びた。
不老となっていた黄天化だが、封神計画の後は二郎に頼んで不老を捨てて黄一族の家督を継いでいる。
不老を捨てて姫一族から嫁を迎えて黄一族を継いだ彼の行動は、後の時代に孝行息子の故事として語られる事になったのだった。
○李靖(りせい)
哪吒の父親。
元々は元始天尊の弟子で崑崙山で修行をしていたのだが、修行がつらくて逃げ出した男。
逃げ出した先で李氏と出会って彼女に惚れると、彼女を振り向かせる為に一念発起して領主となる。
哪吒が生まれながらに道士であると知るとその力を恐れて捨てたり、哪吒が龍神の子を殺した際に見捨てたりした。
しかし紆余曲折あって再び道士としての修行を再開すると、二郎の戦いを止めて後の時代に故事として残るなど意外と活躍をする。
二郎の戦いを止めた功績で元始天尊から不老の霊薬を貰った李靖は夫婦で不老となり、封神計画の後は領主の座を他者に譲り、息子である哪吒の行く末を夫婦で末長く見守った。
○李氏(りし)
哪吒の母であり李靖の奥さん。
力を持たぬただの人であるが、肝が太く、息子の命を守る為ならば怒れる龍神の前にさえも立った女傑。
封神計画の後は哪吒と胡喜媚の恋の行方を夫と共に楽しみながら見守った。
○紂王(ちゅうおう)
酒と女にだらしないダメ人間で、女媧をぶちギレさせて封神計画を行う原因を作った張本人。
しかし滅びの運命を知ってからは賢君として覚醒。
周との決戦で堂々と戦い華麗に滅びた結果、国を滅ぼした原因を作ったとして愚王の謗りは免れなかったが、武人としては英雄に値するとして後世に名を残した。
○聞仲(ぶんちゅう)
武人としての力のみで仙人に匹敵すると評された道士。
三百年以上も殷に仕えた大師(軍師)で、紂王が頭の上がらない男。
千年以上も使い手が見つからなかった宝貝の『禁鞭』の使い手で、その武は殷と周の決戦において哪吒を始めとした道士四人を正面から圧倒した程である。
しかしそんな聞仲も紂王が封神された時に生じた油断から致命傷を負ってしまう。
致命傷を負った後に士郎も合流した道士五人を相手にしたが、事切れるその瞬間まで五人を圧倒し続けて武人としての満足感に包まれながら封神された。
【その他の登場人物】
○ケイローン
ギリシャ神話に登場するケンタウロス族の賢者。
放浪の神ゼン(二郎)がふらっとギリシャに立ち寄った際に知己を得る。
本来ならばゼウスの謀略で亡くなる筈だったが、放浪の神ゼンによって救われた。
また救われた際に放浪の神ゼンに貰った霊薬で弟子のアルケイデスを死の運命から救っている。
アルケイデスが大神ゼウスと女神ヘラを討伐した後に不死を女神アテナに返上すると、寿命を全うした後に天へと召された。
天に召された後はアルケイデスを助け、大神ゼウスと女神ヘラ亡き後のゴタゴタの解決に尽力する。
ゴタゴタが解決した後はギリシャの『座』へと移り、時代の移り変わりを楽しんでいった。
○アルケイデス
ギリシャ神話の大英雄であるヘラクレスその人。
本作では生前も死後もヘラクレスを名乗っていない。
本来の運命ではヒュドラの毒で男の尊厳が爛れる苦しみに耐えられずに不死を返上して死を選ぶのだが、そこにケイローンが現れて救われる。
この時に使われた霊薬が放浪の神ゼン(二郎)が造った物だと師より聞いたアルケイデスは、放浪の神ゼンに礼を言うために遥々中華まで旅をする。
その旅の途中で申公豹に不意討ちを受けたアルケイデスは、そこで申公豹と激闘を繰り広げる。
申公豹との激闘はアルケイデスの栄光の一つとして残り、後世においてアルケイデスの名声をさらに高める一助となった。
放浪の神ゼンと会い礼を言った後にギリシャへ帰還したアルケイデスは、大神ゼウスと女神ヘラの謀略で愛する家族の身に危険が迫ると知ると、不死を女神アテナに返上し自ら命を断って天界に赴く。
そして天界での戦争で生き残ったアルケイデスは大神ゼウスと女神ヘラを暗殺した。
その後のアルケイデスは地上に残した家族の行く末を見守った後に、神の座を辞してギリシャの『座』へと身を移したのだった。
○大神ゼウス
性欲に溺れ、老若男女どころか種族すら問わずに手を出す下半神。
色々と好き勝手にやった結果、最後は女神ヘラと共にアルケイデスに討伐された。
○女神ヘラ
大神ゼウスが大好きで嫉妬深い女神様。
困った事に夫に対する嫉妬を、夫が手を出した相手やその関係者に向けて迷惑を振り撒く。
そういった夫への愛が行き過ぎた結果、最後は夫と共にアルケイデスに討伐された。
黄飛虎の奥さんとか抜けている人物はいますが、だいたいこんなところかと…。
9:00に宝貝や技術の紹介も投稿する予定です。