ギルガメッシュとエルキドゥの戦いは野を荒野に変える程に激しく続いていた。
「フハハハハ!やるではないか、エルキドゥ!」
「ギルガメッシュこそね!」
双方共に武器を射出する事を戦いの主軸としているが、時折斬り込んでは
相手に傷を負わせていく。
そんな戦いが3日3晩も続くと、流石に2人共に満身創痍と言える程にボロボロになっている。
そして迎えた4日目の朝。
まるで示し合わせた様に2人の攻撃が止まった。
「認めよう。エルキドゥよ、貴様はこの我が本気を出すに相応しい相手だ。」
そう言うとギルガメッシュは、黄金の波紋から鍵の形をした宝貝を取り出した。
「我が唯一認めた我が担うに足る宝貝は、我の蔵の最奥にある。こうして取り出すのは初めての事よ。光栄に思うのだな、エルキドゥ!」
初めての事よ。光栄に思うのだな、エルキドゥ!」
鍵の形をした宝貝を使うと、ギルガメッシュは黄金の波紋から現れた歪な形をした剣を手に取る。
「乖離剣エア。我はそう呼んでいる。」
ギルガメッシュが手に取った乖離剣エアの刀身が回転を始めて風を生み出していく。
それを見たエルキドゥは地に手をつける。
すると、エルキドゥを中心として地に何かの紋様が浮かび上がった。
「ほう?それが貴様の真の権能か、エルキドゥ。」
エルキドゥを中心とした紋様から、次々と黄金の武器が浮かび上がっていく。
浮かび上がる黄金の武器から感じる気配は、その1つ1つが宝貝に匹敵する程だ。
「僕は繋ぎ止める者…。それが僕の役割であり、僕が有する権能だ。」
そう言ってエルキドゥが手を振るう。
すると、浮かび上がった黄金の武器が寄り集い1つの鎖となる。
そして鎖は束ねられ形を変えると、巨大な黄金の槍となった。
エルキドゥが振るおうとする力を見て、ギルガメッシュは上機嫌に高笑いをする。
「フハハハハ!」
ギルガメッシュは高笑いをしながら乖離剣エアにありったけの力を注ぎ込んでいく。
それに呼応する様にエルキドゥも黄金の槍に力を注ぎ込んでいく。
「2人共、俺がいるのを絶対に忘れてるだろ。」
俺はため息を吐きながら、腰に括っていた竹筒を手に取る。
竹筒の蓋を外すと、中の神酒を宙に撒く。
そして治水の権能を使って、神酒を膜の様にして俺の全身を覆った。
「行くぞ、エルキドゥ!」
「行くよ、ギルガメッシュ!」
掛け声と共に、ギルガメッシュとエルキドゥが同時に力を振るう。
「
「
天地開闢の力と星の力がぶつかりあうと、その力の奔流で2人の姿は見えなくなったのだった。
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