ルガルバンダ殿が亡くなってからウルクは1ヶ月程喪に服したが、それが明けるとギルガメッシュはエルキドゥと共に多くの冒険をしていった。
エルキドゥとの戦いで多くの財を使ったのも影響しているのだろう。
2人が冒険をしている間、俺は中華に帰っていた。
2人の戦いを見て思う所があり修行をしたかったのと、叔父上からの呼び出しが重なった結果だ。
叔父上の呼び出しは、妹の蓮が女仙のまとめ役となり『三聖母』と名乗る様になったとの報告だった。
あの可愛らしかった妹の蓮が、今では立派な仙人になったのか…。
時が経つのは早いものだ。
それで叔父上の用事は終わりではなかった。
叔父上は蓮…、三聖母の女仙まとめ役就任祝いに、宝貝を集めてくれと言ってきた。
俺は快く承諾して中華の地を中心に宝貝を集めていった。
時折、冒険をしていたギルガメッシュ達と鉢合わせる事があったが、その時はどちらが宝貝を手に入れるか競争をして楽しんでいった。
一見すると1対2で不利に見えるが、俺には空を自在に飛べる哮天犬がいるので問題無い。
むしろ、空を飛べる利が活きて俺が勝つ事が多かった。
ギルガメッシュは負けると地団駄を踏んで悔しがった。
俺とエルキドゥはその姿を見て大笑いだ。
その競争の中で空を飛べる船の宝貝を手に入れた時のギルガメッシュは、乖離剣エアを手に入れた時と同じぐらい喜んでいた。
そんな感じで時には一緒に、時には別行動をして1年が経った頃の事。
久し振りにウルクを訪れると、不機嫌に俺を待っていたギルガメッシュがいたのだった。
◆
「遅いぞ、二郎!我を待たせるとは何事だ!」
久し振りにウルクに訪れて、開口一番に言われるのがそれなのか。
俺はギルガメッシュの言葉に苦笑いをする。
「それで、何があったのかなエルキドゥ?」
「キシュの王アッガから使者が来たんだよ、二郎。」
キシュの王アッガから?
俺が首を傾げていると、ギルガメッシュが上機嫌に高笑いをする。
「フハハハハ!その通りよ!」
「それで?使者は何の為にウルクに来たのかな?」
「宣戦布告だ。」
…はぁ?
宣戦布告という言葉に呆然としていると、ギルガメッシュがまた高笑いをする。
「キシュの国としての規模は我のウルクよりも大きい。キシュとの戦はさぞやよい眺めとなるであろうよ、フハハハハ!」
俺とエルキドゥは目を合わせると、ギルガメッシュの高笑いに苦笑いをする。
「財は十分に集まった。ならば、後は高みへと昇っていくだけの事だ。此度のキシュとの戦は丁度よい機会よ。」
そこまで言うと、ギルガメッシュは玉座から立ち上がった。
「二郎、エルキドゥ。よく見ておけ。この我が英雄の王となる第一歩をな、フハハハハ!」
ギルガメッシュは高笑いをしながら黄金の波紋から鎧を取り出す。
この鎧は、冒険で手に入れた呪いを拒絶する黄金の鎧だ。
その鎧を身に付けると、ギルガメッシュは威風堂々と歩き出したのだった。
次の投稿は11:00の予定です