迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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管理局の狸が起こした俺の貞操の危機は、我が相棒の手のよって救われた。いくら気絶したとはいえいつ復活してくるかわからない。俺達はすぐさま高町家から出て今は自宅への帰路に入ったところだった。


4.通り魔

「やっと見つけました。『龍王』と『創成王』。」

 

曲がり角を曲がり人通りの少ない道に入った時、後ろから知らない声が聞こえてきた。

 

「....それを知っているのは極一部の人間だけだ。お前は何者だ?」

 

俺達は振り返り声を掛けてきた人物を視界に入れる。そこにいたのは薄い緑の髪をもち、バイザーをした人がいた。

 

「カイザーアーツ正統ハイディ・E・S・イングヴァルト。『覇王』を名乗らせて頂いています。」

 

その言葉に俺と龍斗は反応した。最近噂になっている通り魔。それが目の前に現れたのだから。

 

「あれ?この声何処かで.....」

 

一斗が何か言っているが、それを気にしている場合ではない。噂通りなら恐らく....

 

「幾つか確かめたい事があります。あなた方を含めた『王』達についてです。『聖王』オリヴィエと冥府の炎王イクスヴェリナ_______」

 

この疲れている時に限ってこれである。全く、自分の不運を呪いたくなってくる。

 

「そういうのはどうでもいい。冥府の炎王なんて知らないからな。で、それだけじゃないんだろ?」

 

龍斗は何処か挑発するように言い放つ。

 

「ええ、あなたの拳と私の拳、一体どちらが強いのかです。」

 

うあぁ、戦闘狂を思い出させる言葉に思わず声が出そうになる。

 

「いいぜ、知り合いがやられてるんだ。お前の実力を試してやるよ!」

 

『ボトルバーン!』

 

おう、やる気な龍斗を尻目に俺は一斗に話しかける。

 

「このまま先に帰っちゃおうか」

 

「う~ん、少し気になる事があるんだけど...」

 

「何がだ?」

 

一斗に話を聞く。『覇王』を名乗った彼女の声が何処かで聞いたことがあり、思い出そうとしていたらしい。

 

『極熱筋肉!』『クローズマグマ!』

 

『アーチャチャチャチャチャチャチャチャチャアチャー!』

 

「あ、始まった。」

 

夜も遅いのでかなり静かな変身音が鳴り響く。既に殴り合いが始まっているのを除けばそれはどれくらい響くのか計測したいくらいだった。

 

「断空拳!」

 

『ボルケニック・ナックル!』

 

あっという間に決着が付く。立っていたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あいつと同じか.....こんな事になるなんてな。」

 

龍斗だった。

 

まぁ、無事に通り魔との戦いに勝ったはいいものの....

 

 

「やっぱり、アインハルトさんだったや。」

 

 

一斗のクラスメイトをこのまま道の真ん中で放置するわけにも行かず、俺はスバルへ連絡するのだった。

 

___________________

 

 

「で、戦ったと。」

 

「悪い悪い。知り合いが倒されてたからな、実力が気になってな。」

 

龍斗とティアナと話している。俺は既に事情聴取を終えて、一斗とスバル、ノーヴェ

の会話を聞きながらものにふけっていた。

 

既に時間は過ぎて次の日の朝9時頃。アインハルトの容態を確認する為に俺達はナカジマ家を訪れていた。事情も事情で運よく休みに入っていた一斗を連れて教会へ行くことになったが。

 

正直言って行きたくない。理由は複数あるのだが、一番ははやてちゃんとの遭遇である。決してないとも言い切れず、さっきクロノに確認を取ってしまった。『まぁ、頑張れ』と俺を軽く慰めてくれたよ。今度お土産もっていくからな。

 

で、時は進んで聖王教会へと俺達は来ていた。

 

庭を進んでいくと見覚えのある顔が並んでいる。

 

ウィンディ、ノーヴェ、ディエチ、オットー、ディード、セインと戦闘機人が勢ぞろいしていた。ヴィヴィオもいる。

 

陛下と呼ばれてるみたいだ。まぁ俺達も教会の信者にあがめられた時はまいったよ。

 

話の内容は俺達には関係なく、流れる時に身を任せた。ここんところ休んでなかったからいい息抜きにはなった。

 

そういえば、何で俺達ここに来たんだっけ?

 

 

 




スバル達を使って聖王教会へ来させ、そこを襲おうとした狸がクロノによって仕事を増やされ嘆いていたとか。

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