迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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生体反応の正体とは?

襲われたヴィヴィオ達は?


どうなる第21話!?


『ああ、私のセリフが....』


あ、ミカさん。出番奪ってごめんなさい。


それでは本編をどうぞ!


21.魔法使い

ヴィヴィオ達のもとに急ぐべく無重力魔法を解除したのだが、何だか良く分からない物を受信したみたいだ。ミカが何故か落ち込んでいる。

 

『いいよなぁ....とっくに涙も枯れ果てた...』

 

ヤバイ、矢車さんみたいになってる。

 

【お~い!ミカ!?大丈夫か?】

 

『ハッ!?す、すいませんマスター。取り乱してしまいました....』

 

如何やら俺の声で我に返ったらしい。

 

『マスター、反応がおかしいです。まるで何かに入れられているみたいになっています。』

 

「お、ホントだな。」

 

ミカが表示した生体反応が表される地図にはまるで何かに入っているような反応が出ている。可笑しい。ここは無限書庫だが、このエリアには個室の様な場所はなかったはずだ。

 

「龍斗、何が起こっているのかが分からない。慎重にな。」

 

「おう」

 

既にベルトを装着しナックルを構えた龍斗は先に落下していっている。このままなら俺よりも先に目的地につきそうだ。

 

「ミカ、複数人が入っているんだよな。」

 

『はい。更に通常よりも小さくなっている可能性があります。』

 

吸収か一時的な封印か。まぁどちらにしろ厄介だな。

 

『アンチグラビティ』

 

「っと、先に行くぜ戦兎」

 

ミカが発動した無重力により先に降り立った龍斗はそのままヴィヴィオ達がいる方向へ走っていった。俺もその後を追う。

 

 

_______________

 

 

「『魔女の誇りを傷つけた者は未来永劫呪われよ』だっけ?」

 

ファビアこと魔女のエレミアの手記探しを中断させたルーテシア。

 

「時代に取り残された魔女、時空管理局嘱託魔道士ルーテシア・アルピーノ!盗聴・窃視及び不正アクセスの件で話を聞きに来ました!」

 

だが、相手は話をするつもりはない。

 

「なら、ルーテシア・アルビーノ、これを見て」

 

ファビアはヴィヴィオ達に使った悪魔を使う。

 

『真名認証、水晶体確認』

 

そしてルーテシアを飲み込もうと巨大化するが

 

「ソニック」

 

ヴィヴィオが飲み込まれる前に抱きかかえてそれを交わす。

 

「名前を呼んで飲み込む...古典的な技だね。これは少し厄介だね。」

 

冷静に分析している様に見えるがルーテシアは内心焦っていた。スピードはないにしろ、あの技が封印の類のものだったら自分もヴィヴィオも飲まれてしまったらどうなっていたか。それを頭の片隅に考えながらもあの子が彼女の腰にある瓶を取り戻してくれるまで時間を稼ぐ。

 

「今の時代はスピードだよ。古い技ばかりに執着していたら取り残されちゃうぞ?」

 

ルーテシアは軽く挑発する。彼女が自分に注目したこの瞬間が勝負どころだ。

 

『にゃー♪』

 

「!」

 

「ティオ、ナイス♪」

 

ファビアがルーテシアを睨め付けた。その懐を駆け抜けたアスティオン。

無事に自身のマスターが入った瓶を取り戻した。

 

「さーて、大人しく降参してくれるとこっちも何もしないよ?そうでないならお姉さんがお仕置きしちゃうぞ?」

 

「余り魔女を舐めない方がいい」

 

______________

 

______________

 

 

「どう?投降する気になった?」

 

「....」

 

ファビアは壁際に捕らえられている。が、何かの詠唱を続けている。

 

「警告だよ。詠唱をやめなさい。でないと公務執行妨害も追加に...!」

 

ルーテシアが右腕を上げるとそこには人形のようなものが張り付いてきた。すると装着していたグローブが花に変わる。更に真上から瓶詰めする際に使用した悪魔がのしかかってきた。

 

「この...っ」

 

「デビルユナイト」

 

悪魔たちがどこからか集まりファビアに取り込まれていく。光だすと、少し大人びたファビアがいた。

 

「魔女の誇りを傷つけた者は....」

 

「未来永劫呪われよって?向かってくるなら.....」

 

 

『グラビティプレス』

 

「ふぉおお!?」

 

突然、ルーテシアは地面に激突する。幸い舌を噛むことは無かったがこれでは動けない。

 

重力発生系、ミッドやベルカ、ビルド式とは随分違うなぁ!

 

案外冷静に分析していた。

 

「撃って」

 

悪魔により槍が放たれる。

 

だがそれはアインハルトによって止められる。そして

 

『ボトルバーン!』

 

『ボルケニック・ナックル!』

 

「スパークスプラッシュ!」

 

驚いているファビアの後ろからヴィヴィオと龍斗が現れ殴り飛ばした。

 

『バインド』

 

そしてやって来た戦兎によって再度捕らえられた。

 

___________________

 

「2人とも目覚めたんだ?あと戦兎さんに龍斗さん?遅いですよ?」

 

「ルーテシアさん、ありがとうございます。」

 

「助けてくれてありがとルールー!」

 

「悪い、道に迷ってな。」

 

「ごめんね、同じく迷ってさ。」

 

 

そこに、新たに一人現れた。

 

 

ちっちゃくなったジークリンデが。

 

 

「魔女っ子どこ行ったー!」

 

「チャンピョン....」

 

「あ、ハルにゃん!」

 

「あの子の魔法にやられちゃったみたいですね。」

 

「う~~恥ずかしながら」

 

「じゃ、魔女っ子に元に戻してもらいましょうか。事情も聴きださないとですし。」

 

ジークリンデとアインハルトの会話を聞きながら、ビルドフォンをいじる。可笑しい。生体反応が一つ多い?しかも魔女と呼ばれた彼女のものじゃない。それじゃあこれは?

 

「私は呪う事をやめない!私達を見捨てた王達を私は絶対に許さないから!」

 

『黙りなさい小娘。貴方は言ってはならない事を言いました。』

 

「!くうぅぅぅぅぅ」

 

「辞めろミカ!何をしているんだ!?」

 

ミカが行き成り魔女に対してグラビティを発動する。

 

『すいませんマスター。ですが、これは彼女達へのバツです。王たちは見捨ててなどいないのだから。』

 

「何を言って....!?」

 

急に人型へと戻るミカ。それを見た瞬間、魔女が驚愕していた。

 

「これくらいで済ませてあげます。あなたたちは何も悪くないのだから。」

 

「.....っ、お待ちください!ミカファール・クロゼルク様!」

 

どういうことだ?それがミカの本名なのか?俺でも教えてもらっていないのに...

 

「私には何も出来ませんでした。だから王達に歩み寄った。だが、貴方はもう知っているはずです。王達も見捨てる気などなかったと。」

 

ミカは俺の方を向き話し始めた。

 

「マスターいや先生、今迄黙っていてすいません。私は...」

 

彼女が何故俺の助手になったのか。

 

「魔女ミカファール・クロゼルクです。」

 

それがようやく明かされると俺は確信した。

 

 

 




というわけでミカさんの本名が明かされました。


次からはミカさんの過去編に入ります。

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