迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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ミカさんは語る。自分が何者だったのかを。

自身の過去を。


本編、始まります。


22.彼女は何故俺の元に来たのか

「魔女だって!?」

 

そんなバカな!?過去で彼女と会った時は魔力を感じなかった。ならなんで....

 

「先生、私の過去を話します。聞いてくれますか?」

 

ミカはそれを提案してくる。みんなは黙り込んでいる。驚きの方が大きいのだろう。ルーテシアさえも動けなくなっている。

 

「.....ああ。聞かせてくれ、相棒。」

 

「ありがとうございます。」

 

俺は少し考えた末にそう返した。そして彼女は語り出した。

 

 

______________

 

 

 

 

私は幼くから魔女として育てられました。

 

幼くして長にまでなりました。

 

ある日、私達が隠れて住んでいた街は新たに王が2人誕生したと騒がしくなりました。

 

それが『創成王』と『龍王』。先生と龍斗様です。

 

私達は誰かを偵察に送りこむことになりました。そこで長だった私自身が出向くことになりました。反対はされたものの、皆受け入れてくれました。

 

私はゆくゆくは正体を明し、助力を求めようとしました。

 

理由は私の病気にありました。リンカーコアが年々小さく弱くなっており、あの頃には既に魔力は無く、ただの少女になっていました。

 

それで王達に近づきました。その内、ある王が助手を求めているという話を聞き先生の元へ行きました。

 

先生は身柄の分からない私を大切に思ってくれました。その内、パンドラボックスに触れてしまったのです。

 

私はベルナージュと融合し、バングルを手に入れました。そこで、貴方の運命、正体、そしてエボルトの事を知りました。

 

そして自身の事を明かそうとしました。

 

ですがエボルトに襲われこうなったのです。既に一族には王を頼れと言ったまま。

 

_______________

 

『.......』

 

ミカの言葉は俺達は沈黙でいることしか出来なかった。もし、あの日あの場所でスタークが来ていなければ....

 

「先生、もう過ぎたことなのです。私がこうなったのも私自身が望んだことですし。」

 

「だが...」

 

「貴方は何も悪くありません。言うなれば私が悪いのです。彼女達に黙って逝ってしまったのですから。」

 

その言葉は誰も救わない。

 

「ヴィヴィオ様、アインハルト様、ルーテシア様、ジークリンデ様、気にしないで下さいね。」

 

「でも....」

 

「これでいいのです。過去に犯した罪ですから。彼女達がまだ生きているとは思いませんでしたが。」

 

「私は.....私達は貴方の帰りを待ち続けました。何時、戻ってこられた時に王達に____」

 

「私はそんな事は望みません。」

 

魔女へと足を進めるミカ。そしてしゃがみ込み魔女に抱きついた。

 

「辛かったでしょう。何年もその終わりのない復讐に身を置き続けたのですから.....」

 

「.......」

 

魔女は泣き出した。静かに。そして全てが終わったことに安土するかのように。

 

______

 

「マスター、私は....」

 

既に魔女ことファビアはルーテシアに連れていかれてはやてちゃんと会っている頃だろうか。全員の救出に成功し、龍斗と共に俺達を待っているはずだ。そんな時ミカが聞いてきた。自分はここにいていいのかと。

 

「お前が何者であろうと俺の知っているミカであることに変わりはない。だから...」

 

「!」

 

俺は抱きついく。これしか思いつかなかったから。

 

「ここにいていいんだよ。家族なんだから。」

 

「はい!」

 

彼女の顔は泣いてしまい目元が晴れていたが、曇りのない笑顔だった。

 

 

 




ミカファール・クロゼルク

戦兎のデバイスであるビルドフォンの管理人格。

その正体は元魔女の長。

一族の為に王に近づき力をかりようとするも世界が滅びることを知り、

どうにかしてそれを止めようとした。

だがそれは上手くいかず自身の身が滅びる前に人格をプロトタイプに遺した。

それを手に入れた猿渡夫婦がビルドフォンへと改良を加えた。

その先でロックされていたカギを開けられ表に出ることに成功した。









次回、『アイツが動き出す』

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