迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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第二回戦第一試合、開幕です!


28.次世代VS鰐

10分程の休憩が入り二回戦が始まろうとしている。

 

『二回戦、第一試合は『仮面ライダーグリス』VS『仮面ライダーローグ』です!』

 

 

既にお互いの手が観客達にも知れ渡っている2人。だが、それはまだ使用していない手がある事を考えさせてくる。

 

「それでは、両者構えて!」

 

『ロボットゼリー』

 

『クロコダイル』

 

二人は揃ってベルトにセットする。

 

「「変身!」」

 

『割れる!』

 

『潰れる!』

 

そしてレンチを押し下げる。押し潰す、砕くとそれぞれエネルギータンクにボトルの成分を貯める。

 

『喰れる!』

 

『流れる!』

 

それぞれを中心にビーカー型の小型ファクトリーが展開され、下からボトルの成分がせり上がってくる。

 

『砕け散る!』

 

『溢れ出る!』

 

ティーダはファクトリーの左右から展開された鰐の顎によってファクトリーを砕かれスーツを装着する。一斗はボトルの成分が螺旋状に纏うことでアンダースーツを装着する。

 

『クロコダイル in ローグ』

 

『ロボット in グリス』

 

ローグは頭部の左右の顎によって頭部が砕かれ複眼を完成させる。グリスは頭部からバリアブルゼリーが吹き出しそれがクロスアーマーを形成していく。

 

『オーラァ!!!』

 

『ブラァ!!!』

 

ここに2人のスクラッシュドライバーを使用するライダーが揃った。

 

「READY......GO!」

 

 

 

試合、開始

 

________________

 

 

始まった試合を俺と龍斗は控室から見ていた。

 

「ティーダの奴、以前よりも吹っ切れて戦えてないか?」

 

「ああ、あの後少し話してな。俺と一緒に罪を背負っていくことにしたんだ。」

 

そう、彼は一つの答えに辿り着いた。

 

自分が悪者を装う事で妹の夢を叶えようとしたが、その過程で罪のない人達を傷つけた。

 

その罪は消えない。だからこそ、次世代に何かを伝えられる様にしたいと。

 

それが彼なりの罪滅ぼしだと。

 

「なるほどな。だからあんなにも力の差を見せつける様な戦い方なんだな。」

 

「ああ」

 

俺と龍斗が見つめるスクリーンには、圧倒的な力でグリスをリングの端まで吹き飛ばしたローグが映し出されていた。

 

___________

 

 

ローグはビルドに負けた。だが、決して弱くないことがここで証明された。

 

「どうしたの?君はこんなものかな?」

 

「なめんなよ、ローグ!」

 

クローズとの戦いでギリギリの勝利を納めたグリスを完全に圧倒しているのだ。武器を使わずに。

 

「ドラァ!」

 

グリスがツインブレイカーで殴り掛かるが手首を掴まれ攻撃は当たらない。それどころか

 

『クラックアップ・フィニッシュ!』

 

「まず...」

 

「はあ!」

 

ローグに必殺技を使用させてしまう。両足を鰐の吻のようなエネルギーの牙で覆いグリスを挟み、その状態でデスロールの様に回転しながら吹き飛ばす。

 

「ぐあああああああああああ!!!!!!!」

 

吹き飛ばされた先でグリスはリングに張られたシールドに背中から叩き付けられる。そして、仰向けになるように倒れ込む。

 

観客は息を吞んだ。先程とは違い完全に差を見せつけたローグに対して。

 

静かになった会場には、只々居心地の悪い空気が流れる。

 

 

「まだ.....負けてねえ......」

 

「そう....それでいい....」

 

だが、グリスは立ち上がった。ローグの台詞はかなり小さく、2人を除いて誰にも聞こえていない。勿論、一斗にも聞こえていない。

 

「俺は....負けられねぇ.....上で父さんが待ってんだ!」

 

『おっと!!!!!!!立ち上がったあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』

 

殆ど静かだった実況が放送の枠を超えて会場に響き渡る。この実況はテレビ番組の生放送にしかないものなのに。

 

わあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!

 

会場は沸き立つ。一人の戦士の復活を讃えるように。

 

立ち上がったグリスは話しながらローグはへと少しずつ近づいていく。

 

「友情!厚情!激情!」

 

その声に反応する様に現れるフクとフォレス。そして変形して装備される。

 

『READY GO!』

 

「今の俺は、負ける気がしねぇぇぇ!!!」

 

そしてベルトのレンチを押し下げる。

 

『スクラップ・フィニッシュ!』

 

「おらああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

「任せたよ......次世代......」

 

エネルギーが装着されたツインブレイカー・ビームモードとキャノンモードのフォレスに集束されていく。

 

ローグは最後の抵抗として必殺技を発動する。

 

『クラックアップ・フィニッシュ!』

 

『レッツ・フィニッシュ!』

 

ローグは右腕にエネルギーを集束しパンチを繰り出す。

 

グリスは両腕を突き出した。

 

互いの必殺技はそれぞれの身体を捉えた。ローグは頬を。グリスは腹部を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......ぐはっ............」

 

変身が解除された両者。だが先に解除されたのは.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『第三回戦、勝者は仮面ライダーローグぅぅぅ!!!!!!!!!!!!』

 

「ぐっ......いい一撃だった.....」

 

グリスの方だった。

 

 

 




次は10年前にDSAAで行った対戦。

以前は曖昧に終わったが、今回決着が着きます!


どちらが勝つのか予想してみてはいかがでしょうか?


感想、評価お待ちしています。


それではまた!

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