迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
34.アイツ
俺はラビットラビットで走って無限書庫へ向かっていた。転移を使えばいいのだが先程まで戦っていたせいで魔力が転移できるほど残っていないのだ。
既にはやてちゃん達には翼が連絡しているはずだ。
「マスター!無限書庫ではなく自宅へ向かってください!」
「!何があった?」
急にミカが伝えてきた。
「金庫が破壊されて、エボルドライバーを何者かに持っていかれたと思われます!既に近くにいた翼さんが向かっています!」
俺ははやてちゃん達に無限書庫の事を任せて自宅へ向かった。
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「きゃあ!」
翼は変身が解除され、リモコンブロスから元に戻ってしまう。エボル、コブラフォームは言葉を投げかける。
「なんだ?そんなものだったか?」
「.......貴方は何者ですか?」
ミカはネビュラに念話を繋げるように指示する。
『フルフルマッチ・ブレイク!』
「おらあ!!!!!!!」
だがそれよりも早く戦兎が自宅に到着する。既に家は原型を保てておらず、周りの家にまで被害が拡大している。管理局の魔術師はまだ誰も到着していないようだ。
「フム.......依然よりもハザードレベルは上がっているようだな。」
「何!?」
剣撃はスチームブレードによって防がれる。鍔迫り合いの中、正体不明のエボルがハザードレベルについて指摘してくる。
「まぁ、まだまだだな。」
ハンドルを回してすぐさまキックが放たれる。
『READY GO!』
『エボルテック・フィニッシュ!』
「があああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
『チャオ!』
ビルドはキックを食らい吹き飛ばされる。その先で変身が解除される。
「.............がはっ...」
「お前たちの成長を見込んで、俺の正体を教えてやるよ。」
そう言ってエボルボトルをベルトから取り外す。
「久しぶりだね.......
姉さん。」
エボルの正体は.....
「そんな....噓......」
「お前は......」
死んだはずの翼の弟、翔だった。
「エボルト、お前ぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!」
戦兎は傷付いた身体を無理やりにでも立ち上がろうとする。
「そんなに怒るなよ。カルシウム足りてるか?」
エボルトはすぐさま声を元に戻して返してくる。
「お前の造ったこいつは素晴らしい発明だ。これで俺は、この世界を破壊できる。」
ライダーエボルボトルを見せつけながらそう言う。
「折角だ。俺の新しい姿を見せてやる。」
『ダイナソー』『ライダーシステム』『エヴォリューション!』
キャップを正面に合わせてベルトにセットしハンドルを回す。
「変身!」
3つの金色の環状のフレームが付いたたライドビルダーは翔を挟み込みフレームが合体し、天球儀の様に回転し変身完了と同時に吹き飛んでいく。
『ダイナソー!』『ダイナソー!』『エボルダイナソー!』
『フッハッハッハッハッハ!』
「エボル、フェイズ0」
ついに始まった最終兵器との対決。
皆様、伏線が張られていたのを覚えていましたでしょうか?
そして再びえぐられる少女のトラウマ。
いつになったら平和は訪れるのか?