迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
「エボル、フェイズ0」
それは太古に滅んだ生命体の力と星を狩る者の力が合わさった最悪が姿を現した。
「さぁ、フルボトルを渡してもらおうか?」
「誰がお前なんかに.....!」
瞬快移動により、首を捕まれ空中へと浮き上がる。
「がっ.....」
「拒否権などあると思うか?」
そして腹パンを食らい地面に叩き付けられる戦兎。
「義父さん!もうやめて、翔!」
叩き付けられた衝撃で落としたフルボトルを拾うエボルは翼の方を向いて言い放った。
「既にこいつの人格は残っていない。ただの人形と同じなんだよ!」
翼は噓....噓よ....とつぶやいているがそれを無視してエボルはボトルを拾っていく。
「残りはあいつらが持っているのか.....仕方が無い。取りに行くか.....」
エボルトはパンドラパネルにそれらを嵌め込み足りないボトルを取りに行こうとする。
「だがその前に.....お前には消えてもらおうか、姉さん。」
エボルトはその声を変え、ハンドルを回しながら翼へと近づいていく。
『READY GO!』
「ふん!」
だが、そのキックは空を蹴った。
「.......まだ意識が残っていたか、ベルナージュぅぅぅ!!!!!!!!!!!!」
ベルナージュによって戦線離脱した戦兎と翼の腹いせに、エボルトはその周辺の家を破壊しつくした。
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「これはひどいなぁ。」
はやてはパンドラボックスが保管されていた無限書庫の一角に来ていた。
既に鑑識が入り、犯人の手掛かりを探しているがきっと何も見つからないだろう。
そんな時だった。
「マイスターはやて!」
「?どうしたんリイン」
慌てて話しかけてきたリインにそう返すはやて。
「聖王教会から緊急の連絡です!戦兎さんと翼さんが、ボロボロになって急に現れたと!」
「なんやて!?」
はやてはすぐさま連絡をした。今の状況を聞くために。
そして、
愛する人を傷つけた犯人を***為に。
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龍斗とティーダはボロボロな身体を動かして聖王教会まで走っていた。試合終了後に来たなのはからの連絡を受けたからだ。
翼は足に骨折がみられるだけだが戦兎は全身に骨折をした状態と聞かされて見に行くことになった。
だが、
「待ってたぜ。万丈、ティーダ」
「エボルト!?」
「お前はあの時戦兎が....」
龍斗は思い出していた。アースラ内で破壊されたエボルトの封印されたボトル。あれで全てが終わったはずだと。
「ああ、あの時はひやひやしたぜ。破壊するはずの俺が逆に破壊されそうになったからな。」
エボルトは思い出すのも嫌そうにそう言い放った。そして
「だが俺は自分の能力を使ったのさ。俺の毒で消滅した奴の中で俺に一番適していたこいつの身体を奪ってな。」
それは、あの一撃だけではエボルトを完全に倒せない事を物語っていた。
「戦兎は俺の計画の中で必ず邪魔になる。だから潰させて貰った。」
「お前はぜってぇ許さねぇ!」
『極熱筋肉!』『クローズマグマ!』
龍斗はクローズマグマに変身して攻撃を繰り出す。だがそれは全て防がれてしまう。
「お前たちの持っているボトル、もらうぞ。」
「がっ!」
「ぐはっ!」
変身すらしていないティーダを含めた二人は超高速で動くエボルトに翻弄されボトルを奪きわれてしまう。
「ぐ、.............」
「残りは一本、フェニックスボトルだけか......桐生一斗の居場所はどこだ?」
「誰がお前なんかに........」
エボルトはパネルにボトルをセットしながら話しかけるが、返ってきた返事に少し不機嫌になった。
「まぁいい。今日は見逃してやるよ。チャオ♪」
「ま、待て!」
転移していったエボルト。それを、立ち上がることができない二人は見ていることしかできなかった。
エボルトによる被害が拡大し始める。
既に戦えるライダーは一人しか残っていない。
「俺が、ヒーローにならなくちゃいけないんだ!!!!!!!」
次回、『パンドラボックスの真実』