迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
アースラに転移してきたんだけど、少し問題があった。
「一兄、久しぶり!!!」
「お久し振りです。お義父さん。」
少し待ってくれ。戦兎は額を抑えながら言う。
「えっと、君たちは俺達のいた時代の6年後から来たのでいいんだよね」
頷いて返事を返してくれることで戦兎の頭痛は程よくなってきた。
「で、アインハルトは一斗と旅をしていると」
「はい」
ここだ。ここが問題である。確かに俺も龍斗と共に旅に出ていたけど....
「まさか......男女二人きりだとは....」
彼の頭を悩ませたのはこれである。まぁ、ミッドチルダの成人年齢を達しているからいいのか?と戦兎は考えているが、それすらも頭の片隅に置いておく。で、ヴィヴィオが言ったことには更に問題があった。
「パパもはやてさんと旅に出てるんだよね。」
未来の自分もかよ!!!とツッコミを入れたいところだがそれすらも心の中にしまっておく。
「まぁ、なるようになるさ」
この男、考えるのを放棄し始めた。
「ああ、久しぶりの一斗さん成分を手に入れるチャンス....」
「えっと、こ、来ないで~~~!!!」
一斗はアインハルトにじりじりとにじり寄られてすぐさま逃げ出した。その後を追うようにガジェット達とアインハルトが司令室から出ていく。
「龍斗さんも、久しぶりに手合せお願いしたいな」
「今の俺で良ければいいぞ。リンディさん、トレーニングルーム使っていいですか?」
「いいわよ~~~」
「あ、母さん!おい、まだ話は終わってないぞ!!!」
クロノの静止は意味なく終わった。
「えっと、私、置いていかれた?」
アミタはそれを見ながらポカンとしていた。
__________
戦兎とクロノはアミタから詳しい話を聞いた。
『砕け得ぬ闇ですか.....』
「闇の書には問題点が多すぎるなぁ」
誰だよ、ディアーチェにレビィにシュテルって。
「まぁ、僕はそれを知っていたからな。」
「俺達が旅に出た後にそんなことがあったんだな。」
だが、戦兎はここで疑問があった。自分達が旅に出たのはリインフォースの旅立ちの日と同じ。だけどまだリインフォースは生きていて、自分達だけ旅に出ている。
「パラレルワールドってか......」
「何か言ったか?」
「いや、何も」
最上博士が研究をし続けたあり得るかもしれない世界。まさか自分がそこに来てるとは思わない。まぁ、何度も平行世界を行き来している自分が言えたものじゃないがな。
戦兎は心底エニグマを持ってこなかったことに安心した。これ以上ややこしくなっても困るから。
「エルトリアに住んでいたんだよな」
「あ、はい」
これで確定した。ここは平行世界だ。しかも、面倒ごとばかり起こる世界だ。仕方が無い。話すとしよう。
「クロノ、こっちでも新たに分かったことがある。」
「なんだ?」
戦兎は説明した。自分達が平行世界から来たこと。そして、こちらの世界では既に何百年前にエルトリアが滅んだことを。
「あ、頭が......」
「君が先程から話したがらない理由がわかったよ.......」
これは酷い。
「取り敢えず、一息つこう。」
3人は休憩し始める。
_______________
「アイツが残した最後のフルボトル。『オリヴィエ』と『クラウス』か.....」
今思い出せばスタークがベルカに現れた理由がわからなかったが、これが理由だったのだろう。もし、あれがアイツの残した切り札なら....何で使わなかったんだ?
「戦兎!緊急事態だ!マテリアル達が復活したぞ!!!」
面倒ごとは加速する。
平穏は遠ざかっていく.....
そう、何時ものである。
ん?原作?
ぶっ壊してやりますよ。
評価、感想お待ちしています。
それではまた!