迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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67.マッドな世界 後編

それは誰が見ても一方的だった。

 

「がっ!!」

 

「ハハハ!!!!!」

 

それは援護しているユーノすら思った事だった。

 

「ぐおぉぉ!!!!!」

 

「フハハハハハ!!!!!!!!」

 

ユーノは何度も吹き飛ばされるクローズを魔法で作りだしたネットで受け止めすぐさま回復魔法を掛ける。それを繰り返している。だが、それはシャマルの様に上手くは行かず殆ど意味を成していない。

 

「いい加減無駄だと気付いたらどうだ?」

 

「黙れ....こんな所で.....」

 

全身を炎で纏いボルケニックモードに移行する。

 

「負けてられねぇんだよ!!!!」

 

だがそれすら、マッドローグには届かない。

 

「なっ!?」

 

召喚されたマグマライズドラゴン達は次々に虹色に光る壁に消えていく。

 

「聖王の鎧をどうしてお前が!!!」

 

「手に入れたのさ....英雄を壊してなぁ」

 

その言葉に龍斗は切れた。

 

「お前ええええええええええええええ!!!!!!!!」

 

『READY GO!』

 

『ボルケニック・アタック!』

 

放ったキックはマッドローグへと飛んでいく。

 

「ああああああああああああ!!!!!!!!!」

 

「お前は俺に勝てない」

 

当たった瞬間にスチームブレードを犠牲に薙ぎ払う。

 

「ぐああああああああ!!!!!!」

 

そしてクローズはとある一角へ落ちていく。

 

「がっ!!」

 

龍斗が墜落したそこは_____

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたぞ、パンドラボックス」

 

パンドラボックスが有った。

 

不味い、ユーノはすぐさま二人の間に入る。龍斗は変身が解除されてしまっている。

 

「そこをどけ」

 

ユーノは歯を食いしばって叫んだ。

 

「どけるわけがない!!大切な友達を殺させなんてしない!!!」

 

展開された魔法陣はこれまでの見たことのない大きさまで巨大化した。

 

「これが僕の全力全開!!!!」

 

『トリック・ルーム』

 

展開された複数の魔法陣はマッドローグを囲んでいく。そして箱型になる。中では大量のバインドで縛られているはずだ。少しずつだがその箱のサイズは小さくなっていく。

このままなら圧縮して戦意喪失に追い込めるかも知れない。

 

「龍斗!」

 

殆どの魔力を使い切ったユーノはそれを維持しながらも龍斗へと駆け寄る。

 

「し.....師匠.....」

 

「良かった.....」

 

だが、安心は直ぐに終わった。

 

「がっ..」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「.......お前の魔法なんて俺にはきかねぇんだよ」

 

マッドローグはトリックルームを破壊し、ユーノの首を掴んで持ち上げた。

 

「やめ....ろ......」

 

「こいつは今すぐに壊す」

 

龍斗はその光景を眺める事しか出来なかった。それでも師匠を、友達を救いたいと龍斗は思い続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、それに禁断の箱は答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『覚醒!』

 

「どらあああああああああああああああああ!!!!!!」

 

「なっ!?」

 

 

マッドローグはその打撃を防げず、空へと飛ばされる。

 

 

「なんだ.......」

 

その視線の先には____

 

 

「何なんだその姿は!?!?!?!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ウェイクアップ クローズ!』『ゲット グレートドラゴン!』『イエーイ!』

 

「仮面ライダー、グレートクローズ」

 

エボルボトルの力を手に入れたクローズは、友を守るように立ち上がった。

 

 

「今の俺は、負けられないんだよぉ!!!」

 

 


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