迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
ティーダは只々病室の真ん中置いた椅子に座っていた。
その病室には戦兎と龍斗が寝ている。
「ティーダ様、これを」
そう言って差し出されたコーヒーをティーダは受け取った。
「ありがとうございます、ミカさん」
デバイスであるミカは既に修理が終わっている。だが、既にベルナージュの力は残されていない。彼女の腕にあるバングルは普段とは異なり輝いてはいない。
それは、彼女をベルナージュが直したからである。その為、戦兎達を治療することは出来なかった。
「......僕は、なんて言って一斗君に会えばいいんでしょうか...」
「それは私も同じです。私がちゃんとしていれば先生は......」
そこに、仕事を抜けてきたと思われるはやて達がやって来る。
「兄さん.....」
「ごめん、ティアナ。僕は、守れなかった」
「ミカ.....」
「はやて様、私は.....」
そう言っている中、病室に大きな音が響く。
「「えっ?」」
それは、2人が頬をはたかれた音だった。
「兄さんは出来る事をした。これがその結果でもそれは変えられない!!!悪役を演じてまで私の夢を叶えようとした兄さんは何処にいったの!!??」
ティアナの言葉で今迄の事を振り返る。ティーダは変えられない過去を何度も引きずり続けていた。それでも、何度も戦兎達の力を借りて立ち上がってきたんだと。
「........僕は、戦うよ。マッドローグと。そして、世界を守って見せる。」
「....ようやくいつもの兄さんに戻ったわね」
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「貴方はずっと巧にぃを支えてきた。それでも、こうならなかったとは言い切れない。私が傍に居られない間は、貴方が守ってあげて。」
はやての言葉はミカに大きく伝わった。機械になったはずの体で涙を流したのだから。
「「!」」
外で大きな音が鳴ったのだ。
「二人とも行けるな?」
「「はい!」」
はやての問いかけに彼等はしっかりとした返事を返す。そして現場へと向かっていった。
「ティアナ、私たちも行こうか!」
「はい!」
途中でなのはが加わり魔術師達は湧いているスマッシュの対処に向かった。
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「いかなきゃ.....」
「そんな体では一斗さんが壊れてしまいますよ!!」
目が覚めた一斗は足を引きずりながらでもグランディアを止めに行こうとしていた。
それをアインハルトは止めようとしている。
「それでも、戦えるのは.....僕だけなんだから.....」
「一斗さん.....」
その顔から決して揺るがない決意を感じたアインハルトは足止めするのを止める。
「それなら条件があります。私も連れて行って下さい。」
「.....わかったよ」
二人は保健室から、学院から抜け出した。
『♪~~~~~』
その後を一匹のドラゴンは追いかけていった。
動き出したグランディア
そしてそれを止めに向かった一斗、アインハルト、ティーダ、ミカ
彼等はパンドラボックスが完全に起動する前に止められるのか!?