迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
1.戦は何時も突然に
一斗がミッドチルダに帰ってきて戦技披露会があって、ヴィヴィオとなのはの戦いは終わって季節が流れた。
俺達は日常に戻りそれぞれの仕事に精を出している。そんなある日の事だった。
「管理外世界393か.....」
戦兎はエニグマに表示された数字を見て懐かしむ。以前、エニグマ調整中に起きた事故でその世界に行ったことがあったのだ。そこで出会った親子は元気にやってるだろうか。
「一斗を会わせてあげたかったな」
思い出すのは一人の少女。両親から愛をこめて育った彼女は、今も世界中で歌っているだろうか。
「巧にぃ.....別の女の事を考えてない?」
「!、は、はやてちゃんか...ノックくらいしてよ.....」
急に後ろから話しかけてきたはやてに思わず驚いてしまう戦兎。その顔は何処か青ざめていた。
「したんやけど、返事がないから入ってきたんや」
「そう、ごめんね。考え事「誰や?」
「誰の事を考えてたんや?」
戦兎ははやてが身を乗り出してきたことにより作業台とはやてちゃんに挟まれた。
「......エニグマの事故で、管理外世界へ行ったことがあるんだ。そこであった子の事を思い出してて」
「ふ~ん。女の子?」
「うん、5歳だったかな」
はやてはその目を細めながらじっと戦兎を見つめるが、やがて諦めたのか普段通りに戻っていった。
「はぁ.....巧にぃの周りには女の子が多いような気がするんやけど」
「確かに....ね」
それは世界が問題では?とどこからかメタい電波を受信した戦兎とはやては話題を変える。
「何か用?」
「うん、そろそろ一斗達冬休みに入るやろ。だからそこで海鳴市にいってウィンタースポーツとかする旅行に行こうかと思っているやけど....」
「俺はいいと思うよ。みんなにも聞いてみようか」
そう言って戦兎は作業部屋を後にする。
電気が消えた部屋にエニグマのゲートが開かれ台の上に大きな注射器が転移してきた。
これから始まるのは、とある一時の、決して交わることのない世界の交差である。
「みんな行くって~」
「それじゃあ宿泊場所も調べなきゃね」
それを彼らが、戦兎自身が知るのは、もうしばらくしてからである。
注射器の中に入った緑色の液体は、こぽっと音を立てていた。
その世界で彼は彼女と再会する。最悪な状況で。
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全てを灰にする怪物のいる世界で始まる彼等の初クロスオーバー編。
『戦記絶唱シンフォギア』編
それは、歌が繋げる物語。始まります。
皆さま、作者の暴走の始まりです!!
滅茶苦茶にしてやるぜ!
余り期待しないでお待ち下さい。
それではまた!