迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
戦兎は艦内にて転移してきた一斗達に出会った。既に弦十郎に話していた為にすぐさま確認が行われた。
「でも良かったよ。皆が無事で」
「でも先輩が....」
一斗は龍斗の事を気にしているようだ。如何やら次元の狭間で一人だけ別の場所へ飛ばされたらしい。
「翼ですか....」
「翼さんみたいだよね」
ヴィヴィオとアインハルトは翼に姉のような存在の翼を重ねた。だが、当の本人はこの艦内にはいない。翼とマリアは残って敵の動きを見るようだ。取りあえず戦兎達は日本に来た。
「それじゃあ私達はこの辺で」
「バイバイデース!」
響達は寮生活の為、すぐさま戻っていく。既に残り3日で学校が始まるらしい。取りあえず戦兎達は港近くのホテルに泊まることになった。
「父さん、話って?」
「ああ、皆に集まってもらったのはこの世界の脅威についてだ」
戦兎はこの世界に現れた異形、ノイズについて説明した。奴らが触れたものを灰に変えてしまうことを。そしてそれは生命体も含まれていることを。
「そんな....」
「ですが、対処はできるんですよね?」
「そのとうり。ノイズにはシンフォギアでなければ対処できなかったが、俺達がこの世界に来て事情が変わった。」
シンフォギアが聖遺物と呼ばれ、こちらの世界でいうロストロギアと同じだという事。その為、ライダーシステムを使えば対処出来る事。そして、強い魔力でも対処が出来る事。
「奴らに触れられたらそこで終わりだ。だからこそ、疑似的聖王の鎧が役に立つ」
「なるほど、全身から魔力を放出する事で触れられても大丈夫というわけですね」
アインハルトとヴィヴィオはその対処方法に目途が付いた。その為戦兎はこう言った。
「今日から俺達が元の世界に帰るまでノイズとの戦いを体験してもらう」
「え?」
弦十郎からトレーニングルームの使用の許可を得ているため、そこでノイズとの戦い方を学んでいく事になった。
「そう言えばミカさんは一緒ではないのですね。」
「ああ、何処かではぐれてしまったみたいなんだ」
ミカと龍斗は無事だろうかと戦兎が考えていたがそれはきっと待たなければ分からないと判断した。3人のお腹から大きな音がなる。
「取り敢えず夕食にするか」
女子二人が赤面してしまい、真っ赤になりながらも部屋の外に出た。戦兎は財布を持って部屋を出ていく前に指示をする。
「一応、警備をよろしく」
『♪~~~~』
ラビットアーマーは頷き、タンクアーマー達は敬礼する様に整列して自身の主の指示を聞いた。ここに置いていく物の警戒は怠れないと戦兎は考えながら扉を閉じた。
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あれから時間は過ぎて今日は何時も通りに訓練と鍛錬で終わるはずだった。
「今日が翼とマリア君が帰還するぞ」
以前は余り話せなかったからかヴィヴィオは翼と再び会えるのを楽しみにしている。
その理由が自身の母親と同じ声だからと言うのは誰も知らない。
「指令!二人が乗った飛行機がアルカ・ノイズ攻撃を受けています!」
「なに!?」
敵はそう簡単に装者を帰らせてはくれないらしい。まだ海の真ん中の為、戦兎は魔法陣を展開した。
「弦十郎さん、俺が出ます!」
「なに!?、待ってくれ戦兎君!」
だが、戦兎は転移した。空から落下する中、ベルトにハザードトリガーをセットしてフルフルフェニックスロボボトルを振る。
『フェニックス』
セットしてからハンドルを回す。
『ARE YOU READY?』
「変身!」
ハザードフォームへと姿を変えて転移してきたツインフェニックスアーマーを装着していく。
『ツインフェニックス!』『ヤベーイ!』『マジヤベーイ!』
羽を広げて炎に身を包んで加速していく。だが、流石に飛べてもスピードでは落下していくマリアを追いかけたノイズには追いつけない。
『ボルケニック・ナックル!』
「おりゃああ!!!!」
だが、ノイズの刃はマリアに触れることはなかった。
「よっと!」
彼はマリアを抱えたままドンドン加速していく。
「何者だ!?」
「翼、あれは俺の仲間だ」
戦兎は共にノイズを撃退した翼の疑問に答える。その視線のさきには、港でクローズと話しているマリアがいた。
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龍斗は両腕で抱えたマリアを港まで運んだ。
「大丈夫か?」
「あ、ありがとう。貴方は何者?」
マリアは守り抜いたアタッシュケースを持ったままクローズに聞く。
「俺はクローズ。仮面ライダークローズだ」
ここに、転移したメンバーが全員揃った。
遂に揃った戦兎達。
え?ミカの事を忘れてる?
いやいや、彼女はそこにいるじゃないか。
『バインド』『グラビティ』
ちょ、まっ、ア――――――――!!!
『次回、『疑問』』。期待しないで下さいね』
そ、それでは....また....
『気絶しましたか』