迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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10.アーマー達の戯れ

戦兎達はアルカノイズが現れた為にシンフォギア装者よりも早く現場に来ていた。

 

「皆、気負付けろ!」

 

既に変身を済ませて来た為にすぐさまアルカノイズの討伐を開始する。

 

「アインハルトさん!」

 

「はい!」

 

ヴィヴィオとアインハルトは連携しながら次々にノイズを灰に変えてゆく。

 

「オラオラオラ!」

 

一斗はツインブレイカー・ビームモードとフォレス・キャノンモードで魔力弾をぶつけていく。

 

「こいつら、次から次へと!」

 

「もう少しでクリスちゃん達がくるはずだから、耐えるんだ!」

 

戦兎はアインハルトとヴィヴィオを庇いながら戦っている。やはり疑似的聖王の鎧のせいで、魔力の消費が激しいのだろう。いつもなら軽く息を挙げるだけな彼女達の額から汗が見られる。

 

「お待たせしました!」

 

庇いながら少しずつ数を減らしていくなか、クリス達が駆けつける。

 

「後は任せた!」

 

「はい!」

 

戦兎は全員に対して魔法陣を展開して、すぐさまトレーニングルームへ転移した。

 

 

___________

 

 

「これ....結構疲れる......」

 

「魔力が切れちゃうよ........」

 

「ここまでとは思いませんでした.....」

 

一斗達は戻ってくると元の姿へと戻って倒れてしまう。心成しか彼等のデバイス達も疲れが見える。

 

「あれだけの数となると、余り人は増やせないな」

 

「ああ。もし次があるなら、俺と戦兎で出よう」

 

いくら何でも命を奪い合う戦場にこれ以上彼女達を巻き込むのはよそうと戦兎達は考えた。そんな中で一斗はもう一度戦い方を模索し始めていた。

 

「そういやあ、こいつら戻れなくなったのか?」

 

「ああ、如何やらエニグマにアクセス出来ないみたいなんだ」

 

彼等の視線の先ではラビットアーマーを背中に乗せて宙を舞うフェニックスアーマーとそれを追い掛けるタンクアーマー達がいた。その内、フェニックスアーマーが燃え始めてラビットアーマーが落下していった。

 

「仕方がないかな。皆、集合!」

 

戦兎はアーマー達を集めてそれぞれに指示を出した。自分が扱えてもアーマーは一つだけ。ならばそれ以外にも活躍できるかも知れない方法を彼等に伝えたのだ。そして、それぞれ練習を始めた。

 

 

___________

 

 

戦兎達は弦十郎達が資料の解析をしている間、街の警戒に当たっていた。いくら弦十郎達の上に伝えてもらってはいないとはいえ、人よりも国を優先した大本を戦兎は許せずにいた。その為、退去命令のでた地区の見回りをみんなでしていたのだ。

 

「これ、似合っていますか?」

 

「一兄、どう?」

 

「ハルもヴィヴィオも似合ってるよ」

 

戦兎達にもS.O.N.G.の制服が支給されたため、その格好で動き回っている。ついでに言うとライダー達はビルドドライバーを装着したままである。

 

フェニックスアーマーは空から警戒に当たっている。タンクアーマー達とフェニックスアーマーはマリア達の方についていっている。

 

一応何か有ったら困るので付けてもらったのだが、一体どうなっているだろうか。

戦兎にはそれが心配だった。


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