迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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12.X「未知数」の可能性

ライダー達は走っていた。それは統制局長アダムによって行われる黄金錬成が原因だった。アインハルトとヴィヴィオには起こるであろう衝撃波に耐えられる様にバリアを張って貰っている。2人が辿り着いた頃にはアダムの創り上げた核エネルギーを放つ球体は、その形を大きくしていた。

 

「遅かったか、みんなこっちだ!」

 

龍斗と一斗は切歌と調と共にクリスと響を連れてすぐさまその場を離れる。翼はアガートラームをまとったマリアが連れて行っている。

 

「ふん!」

 

アダムは創り上げた球体を真下の地面へと投げた。だが、それは地面に接触する事はなかった。

 

『アルティメットマッチ・ブレイク!』

 

『ハザード・フィニッシュ!』『ツインロボット・フィニッシュ!』

 

「はああああああああああ!!!!!!!!!!」

 

ビルドツインロボットフォームが放った砲撃はそれを真下から跳ね上げていた。

 

「ほう。私と同じ様な力を持つとは....だが!」

 

アダムはその威力を上げていく。少しずつだが、ビルドは押し負け始めていた。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」

 

その間に装者を連れた龍斗達はバリアが張られたドームの中に入る。

 

『フォートレス』

 

一斗はフォートレスへと姿を変えて必殺技を放ちさらに大きな盾を展開する。

 

龍斗はマグマライズドラゴン達をバリアの外側に召喚した。

 

「ふん!」

 

その言葉と共にビルドはアダムの力に押しつぶされそのままあたり一面と共に消滅した。

 

「黄金錬成は成功したか....これくらいで壊れるなら障害ではないな」

 

そう言ってアダムは姿を消した。

 

 

____________

 

 

シンフォギア装者達が見たのは、陥没した台地だった。あったはずの風鳴機関ごと消滅している。

 

何とか研究員全員は戦兎が転移させた為無事だったが、龍斗が肝心の戦兎がいない事に気が付いた。

 

「おい、戦兎!おい!!!!」

 

叫び声に返ってきたのは瓦礫を動かす音だった。

 

「何とか生きてるよ......」

 

いくらアーマー達の中で一番出力と防御力があるロボットアーマーでも、アダムの黄金錬成は受けきれなかったらしい。アーマーは所々無くなっており、ハザードフォームが露出し始めている。ハザードフォームもボロボロの状態らしく、戦兎は立ち上がったもののこれ以上は動けないみたいだ。

 

「今いく!」

 

龍斗は変身が解除される前に戦兎の元に辿り着いた。気を失う前に、戦兎は一つの可能性に辿り着いた。未知数には未知数をぶつけるしかないと。だが、それが皆に伝えられる事はなかった。

 

「今すぐ病院に!」

 

S.O.N.G.は徹底的に、完膚なきまでに敗北した。

 

そんな中で、戦兎のベルトのホルダーのエンプティボトルが何かの粒子を集めていた。


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