迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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始まり、始まり....




Fifth: vivid strike
1.新たなる出会い


今日も何時と同じ様にアインハルトの朝練に付き合っていた。見慣れたランニングコースを並んで進んでいく。

 

「飲み物でも買いに行く?」

 

「そうですね」

 

一斗とアインハルトはランニングを辞めて自動販売機へと近づいていった。

 

「はあああああああああああ!!!!!!!!」

 

「「!」」

 

急に草むらから出てきた女の子が魔力を纏った拳をアインハルトへ振るった。

 

「ハル!」 

 

「くっ」

 

アインハルトはしっかりとガードした。すると、攻撃していた女の子は気絶してしまう。

 

「彼女は....一体....?」

 

一斗が考える中、アインハルトはその拳を受け止めた感覚から少し違和感を覚えていた。

 

一斗達はその子をそのままにする訳には行かず、連れて帰ることになった。

 

 

「「ただいま」です」

 

「おかえりって、どうしたんだその子!?」

 

戦兎は目を丸くした。まあ、いきなり息子とその彼女と言えるかもしれない女の子が朝練から帰ってきたら人を背負っていたら流石にこうなるだろう。

 

「...詳しい事は後で聞くよ。それより早くシャワーに行ってこい」

 

戦兎は彼等から少女を預かり、客室のベッドまで運んで行く。アインハルトはシャワーを浴びに行き、一斗は用意されていた朝食であるトーストに手を付けた。

__________

 

一斗達は学校へ行き、この家には戦兎と少女しか居なくなった。休暇の為部屋で作業をしようと思ったが、少女がいる為にミカに彼女を見てて貰う事にした。

 

「目が覚めましたか?」

 

「......ここは....?」

 

ミカは彼女の顔を覗き込む様に見る。

 

「ここはマスターの家です。何か覚えていませんか?」

 

「えっと...確かバイトをクビになって…」

 

少女が思い出そうとしている時に、部屋がノックされた。

 

「マスターが様子を見に来たみたいですね」

 

そう言って扉を開けるミカ。そして、少女が見たのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方は.......え、英雄、ビルドぉぉぉ!?!?」

 

世界を救った張本人だった。

 

 

 

 

 

 

あちゃ~と戦兎は額を少し抑える。

 

「知ってると思うけど俺は桐生戦兎。この子は相棒のミカだ。」

 

「以後、お見知り置きを。」

 

持って来たタオルを差し出しながら戦兎は聞いた。

 

「君は?」

 

「わ、ワシは.....」

 

ここから、彼女の物語は再び動き出す。

 

まだ彼女達は出会ったばかりだ。

 

________________

 

 

「ん、ハル」

 

「どうしましたか?」

 

同じクラスのアインハルトに一斗は戦兎から送られてきたメールを見せる。

 

「彼女は目を覚ましたようですね」

 

「今日はナカジマジムによる用事もないし.....うちに来る?」

 

「そうさせて貰います。ヴィヴィオさん達にはこちらから連絡しておきますね」

 

アインハルトが何時もと少し違う事に、一斗は気が付いていた。

 




いかがでしたでしょうか?

今回から新章が始まります。


それではまた!

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