迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
つまり、vivid strike編の前に冬休みに旅行に行った世界と、行っていない世界で物語が別れているのです。
これから描くかも知れないクロスオーバー編は全て別世界の物語となりますので、ご了承ください。
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
「ただいまー」
「た、ただいまです」
戦兎は聞こえてきた声に気が付く。既にミカが玄関へ向かっている為にそのままはやての相手を続ける。
「お帰りなさい、義父さん」
「ただいま。おや、今日はフーカも一緒みたいだね」
戦兎はミカの後ろに隠れてしまっているフーカに気が付く。
「あ~、また美人だ~」
「ね、姉さん!」
「おっと、?」
戦兎の方向を向いて疑問詞を浮かべる。戦兎はそれに気が付き、説明した。
「フェイトさんのお姉さんですか....」
「アリシア・テスタロッサ、よろしくね!」
フーカを取り残すわけにも行かず、色々と話を進めていく。
「フーカ・レヴェントンです。よろしくお願いします、シアさん」
「シア?」
「その、ダメでしたか?」
「ううん、はじめてそう呼ばれてから少し気になっただけだよ。よろしくね、フーカ!」
「オッス!」
最終的にアリシアは桐生家の一員になることになった。が、基本的に龍斗と同じ様にフェイトの家と行ったり来たりすることになった。
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「お待たせしました、マスター」
「いや、頼んだのは俺なんだから。こんなにも早くできているとは思わなかったよ」
夕食を終えてフーカが宿泊する事になったり、アリシアがフェイトにくっついて行ったり、リインと愉快な仲間達の迎えが来たのに帰りたくないと駄々をこねたはやてに一つ約束をして家に帰らせた後、戦兎は自身の作業部屋にてミカが完成させたアイテムを運んでくるのを待っていた。
戦兎は運んでこられたアイテムを見詰める。
「よくここまで再現したね」
「私は先生の弟子ですから。デバイスとなった今でも成長を止めるつもりはないですよ?」
「その言葉は俺には勿体無いよ」
弟子であるミカの成長に驚きながらも戦兎はそのアイテムを手に取る。
「名前は、『クローズビルド缶』と今は言ったところかな」
かつて一斗がマッドローグを倒し、パンドラボックスを破壊した際に変身に使われたボトルとグレートクローズドラゴンのデータと成分から出来上がった黒い缶。
それを試験用のビルドドライバーにセットして出て来たデータに戦兎は目を通し始めた。
「ラビットハーフボディの制作は俺がやっておくよ。ドラゴンの方は頼めるかな」
「了解です」
仮想スクリーンに開かれた設計図には、まるでビルドラビットラビットとクローズが合体した姿が映し出されていた。
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ミッドチルダの街の端、半壊した倉庫にいないはずの人影がさす
「やっとか....こっちの世界の________」
青年は怒りを置いてあったドラム缶に殴り掛かることで発散する。
数発で穴が開き、そこからオイルが漏れ出ている
「________.....何で俺を置いていったんだよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」
青年が放った炎は流れていたオイルに引火し、瞬く間に倉庫を炎で包み込んだ。
エボルトがまだその正体を明かしておらず、スタークとしてティーダ、翼、翔と共に裏で暗躍していた頃のワンシーン
スターク「七夕って知ってるか?」
ティーダ「はい。確か短冊に願い事を書いて笹に括り付けて願掛けをするものだったはずです」
スターク「あれ面白そうだよな。丁度いいからやってみるか!」
ティーダ「え」
どこからともなくスタークは笹を取り出して基地の地面に突き刺す。
※何十もの鉄板によって構成された地面に笹が突き刺さるのを気にしてはならない。
スターク「お~い!翼、翔!」
翼「はい」
翔「何でしょうか」
スターク「今から短冊に願い事を書け」
雑に渡された短冊に二人は別々に願い事を書き込んでいく。
それぞれが生き残って欲しいと綴ってあったのだが、それに気が付いたスタークが全く違う内容に書き換えていたのは別のお話。
ティーダ「『ティアナが執務官になれますように』っと」
スターク「お前はぶれないなぁ」
そう言っているスタークだが、自身の短冊には『世界を破壊したい』と書き込んでいたりする。
スターク「フフフ~ン♪」
そしてそれをノリノリで笹に括り付けていたのだった。
え、七夕の後その笹がどうなったかって?
スタークがエルトリアにて手に入れた腐食毒を使ってゆっくりと破壊したそうな。
エボルト「やっぱり破壊は楽しいな~♪」