迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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連続なのな。


14.ほとばしれマグマ!

既に日は傾き、少しずつ辺りが暗くなっていく。

 

「きたぞ!!!」

 

指定されたミッドチルダの倉庫へと歩いてきた龍斗。

 

「来たな、万丈龍斗」

 

「! ......お前、本当に何者だ?」

 

龍斗は物陰から出て来たビルドを見て驚きながらも睨み付ける。

 

「お前には言っておいてもいいか」

 

手に持ったドリルクラッシャーを地面に突き刺しながらビルドは話し出す。

 

「俺は___________。俺の目的はただ一つ。戦兎を手に入れることなんだよォォ!!!!」

 

「ちぃ!」

 

『ボトルバーン!』

 

『クローズマグマ!』

 

飛ばしてきたドリルクラッシャーを交わしてナックルにフルボトルをセット。そのままベルトにセットしてハンドルを回す。

 

『ARE YOU READY?』

 

「変身!」

 

『極熱筋肉!』『クローズマグマ!』

 

すぐさまマグマを被ってクローズマグマへと姿を変える。

 

『ビートクローザー!』

 

「オラァ!」

 

「おっと」

 

ビートクローザーを呼び出して攻撃するがビルドは簡単にかわしてしまう。どこからかボトルを取り出して入れ替える。

 

「お前の力が手に入れば俺は更なる進化を告げることができる!!!その為の犠牲になれ!」

 

『ゴリラモンド!』

 

「がああああああああ!!!!!!」

 

たった一撃。されど一撃。ゴリラモンドの攻撃はクローズマグマの腹部に当たりあっと言う間に変身解除されてしまう。

 

「がっ.....」

 

「ふぅ...即死が決まったか...」

 

ビルドは少しずつ龍斗へと近づいて行く。ハンドルを回して既に宝石が展開され、ゴリラアームで砕かれて無数のダイヤモンドが龍斗を襲おうとする。だが

 

「くっ....」

 

「フェイ...ト?」

 

突然フェイトが出て来てバルディッシュを振り回し、飛んできた鉱石を弾き飛ばしていく。

 

「ごめん、勝手についてきちゃった。立てる?」

 

魔法陣を展開しながらも龍斗へと手を伸ばすフェイト。

 

「......たっく、いいぜ。このまま一緒に戦ってくれ」

 

「良いよ、先に行くからね。バルディッシュ!」

 

『Yes,sir!』

 

フェイトはバルディッシュと共にビルドへと迫っていく。それを見ながら龍斗はマグマボトルを震る。

 

「覚悟はっ、出来ている!」

 

『ボトルバーン!』

 

変形させてベルトへとセットする。ハンドルを回して展開されたマグマライドビルダーは普段とは違い一回りも大きかった。

 

『ARE YOU READY?』

 

「変身!」

 

頭上からバリアブルマグマを被り、全身が冷え固まるのを待つ。先から武器と武器がぶつかり合う音が聞こえてくる。龍斗はその音が一番大きくなった瞬間に自らマグマを叩き壊す。

 

『極熱筋肉!』『クローズマグマ!』『アーチャチャチャチャチャチャチャチャチャアチャー!』

 

戦っている倉庫の窓から伺える外は既に暗闇に染まっている。龍斗は全身からマグマを垂れ流し、自分のベルトからナックルを取り外す。

 

『ボトルバーン!』

 

「フェイト!」

 

フェイトが攻撃した一瞬スキに龍斗は背中の羽をブースターにして加速する。

 

「食らっとけぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」

 

『ボルケニック・ナックル!』

 

一撃はビルドのボトルに当たり、それを破壊した。

 

「うああああああああ!!!」

 

ビルドはアーマーが砕け散り吹き飛ばされていく。そこで龍斗は落下してきたドラゴンボトルを拾い上げる。

 

「何で、俺のはここにあるのに....」

 

「龍斗、まだ来る」

 

フェイトの言葉で再び拳を構える。吹き飛ばされた所から青年が出て来る。

 

「「!」」

 

「あ~あ、ばれちゃった....まだ隠していたかったのに.....」

 

2人が驚いている理由はただ一つ。その青年の容姿が....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「口封じしなきゃいけないじゃないか!!!!」

 

『ユニコーン』『消しゴム』『ベストマッチ!』

 

 

戦兎(・・)と同じだったのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍斗を背負ってまで病院へ行ったフェイトは病院の前で倒れた。フェイトの手には銀色のドラゴンフルボトルが握られていた。

 

 

戦いのあった倉庫はその姿を消し、パンドラボックスの欠片だけが残されていた。





遂にハザードレベル7.0に至った龍斗。だが、フェイトと共に病院へと運び込まれてしまう。

戦兎は残されたボトルと増えたパンドラボックスの欠片から答えに辿り着いた。



次回、『ハザードは止まらない』

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