迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
ここは、どこだろうか....
確か、僕は....
『全く、そういうところは似ちまうんだな』
誰?
『こういう
何を、言って....
『悪い、こっちの話だ。俺は
聞かなきゃ、いけないこと?
『そうだ。お前は誰で、何者だ?』
『あちゃ~、やっぱり記憶の一片が枯渇しているか....仕方が無い。質問を変えよう』
『お前は何を望んでいる?』
僕の、望み?
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はやて達大人が、あの事件を隠し続けることは出来なかった。
事件から一週間の中に一斗が現れなかった為に、アインハルトは桐生家を訪れた。
仕事が上手くいかないはやては、同じ様に事情を知っていたクロノから長期休暇をもらっていたので、アインハルトに会ってしまったのだ。
「そんな....一斗さんが......」
アインハルトが来たことにより、はやては覚悟を決めた。一斗をよく知る人物を桐生家に集めて、一体何があったのかを、その場にいたはやてとリインが泣きながらも話しのだ。
「畜生がぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
家から走って出ていった龍斗の声が聞こえる。それを追っていったフェイトすら、誰も追いかけなかった。
「噓ですよね?一斗が、一斗が!!!」
「.......ごめん....」
「貴方がそばに居ながら......」
家族を大切に思っている翼は、はやての服を掴んで問い詰めた。だが、それをしても。自分よりも力のあったはやてですら止められなかったという現実が突き付けられただけだった。
その日はすぐさま解散となり、それぞれが自らの帰る場所へと戻った。
アリシアが病院から脱走していることが伝えられたのは、戦兎が目覚めてからだった。
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『そうだ。お前の望みだ』
僕は、何がしたかったんだろうか
『さぁな。俺は知らねぇよ。一つだけヒントをやる』
ヒント?
『ああそうだ。巧から話は聞いてるんならわかるよな?』
『心の火と書いて『心火』。お前の大事なものを守るために心の火を燃やして挑む覚悟だ。』
心、火.....
僕は、この言葉を知って_______
【確か、心火だったかな....父さんが繋いでくれたこの言葉を.....】
なんで忘れてたんだろう。
『全く、みーたんと似た表情しやがって』
わわっ、やめてください
『俺は親より早く死ぬ奴は認められねぇんでな。さて、もう一度聞くぞ。お前の望みはなんだ?』
僕の望みは、一度も変わったことはないよ。
大切な人達を守る。ただそれだけなんだ。
『....それがお前の『心火』か。それが聞けて安心した。そろそろお前も、戻らなくちゃいけないだろ?』
はい。あ、最後に一つだけ聞いてもいいですか?
『なんだ?』
貴方の名前を教えて下さい!
『俺は________』
彼はその心の火を燃やし続ける。
大切な人を守るために。
その傍にいる為に。