迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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ここにvivid strike編完結!


32.エピローグ

何でこうなったのだろうか。一斗は只々それだけを考えるようにしていた。何せ...

 

「一兄も一緒に遊ぼうよ~!」

 

女の子だらけのビーチにただ一人取り残されたのだから。

 

事の発端は数分前まで遡る。

______________

 

 

「父さん、確か今日だったよね」

 

連休に入り、戦兎と共に出かけている一斗はふと聞く。

フロンティアジムの格闘競技トレーナーであるジルからナカジマジムメンバーはビーチへ招待されているのだ。一斗自身も誘われたのだが、そこに集まるのが女性のみという事を聞いたので参加しなかったのだ。

 

「なんだ?今からでも行くか?」

 

「いや、流石にね。僕でもあの状況に1人は___」

 

一斗が言い終わる前に、ミカが実体化する。

 

「それでは先生。休日を楽しんできます。」

 

「うん。一斗の事よろしくね~」

 

「へ?」

 

次の瞬間、一斗は空中にいた。

 

「うあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

完全にパニックである。いくら色々経験してきた一斗であってもいきなりの転移、しかも上空何メートルか分からない位置からの落下である。一斗は思わずその言葉を口にしてしまう。

 

「あああああああああああああああああああああああああああハル(・・)ぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!」

 

「お呼びですか?」

 

「ウエェェェェ!?!?」

 

突然目の前にアインハルトの顔があった為に一斗は更にパニックになる。そのまま一斗はお姫様抱っこという形でアインハルトに抱かれて、海へと落下する。

 

「ぐべらぁ!?」

 

「あ」

 

一斗はキャパシティーオーバーしてしまい、水しぶきと共に気を失った。

 

______________

 

目が覚めると何故か水着になっており、冒頭へと物語は戻る。

 

「翼さん、手を放さないでくださいね」

 

「....それってふり?」

 

「違います!」

 

一斗の視線の先では泳ぐ練習をしているフーカ達の姿があった。更に翼もいる。

 

「ミカファール様....」

 

「楽しんでいるようで何よりです」

 

ミカがいつもと異なり大人モードになっている。それに寄り添うクロゼルク。

ミカが一斗がここにいる理由を聞くと、

 

「この連休はミカも自由に過ごしていいよ。やることがないなら一斗を連れてノーヴェ達と合流するといいよ」

 

と戦兎が言っていたことが判明した。つまり、戦兎は最初から一斗を旅行に行かせる気だったのである。

 

「一斗さん、一緒に遊びましょう?」

 

「あ、うん。今いくよ」

 

一斗は、考えるのを止めて遊ぶことにした。

 

____________

 

 

楽しい時間はあっと言う間に過ぎていく。

 

 

「ふぅ...遊んだね」

 

「そうですね」

 

二人で夕陽が海に沈んでいくのを眺める。海は赤く染まり、ヴィヴィオ達がはしゃいでいるのが見える。一斗はアインハルトに聞いておかなくちゃいけないことがあることに気が付いた。

 

「ハル、聞いてほしいことがあるんだ」

 

「はい」

 

「これからも沢山心配をかけるかもしれない」

 

「はい」

 

「それでも、僕の傍にいてくれる?」

 

「私の答えは変わりません」

 

次の瞬間に一斗が感じたのは__________

 

「私が大好きな人は、誰だって助ける英雄(ヒーロー)なんですから」

 

「....////」

 

唇の感覚がマヒしたような感覚に襲われ、今自分の顔はどうなっているのだろうかと一斗は手を唇へと運んでいく。

 

「お~い!一兄~!」

 

そしてヴィヴィオの声で現実に戻される。

 

「さぁ、行きましょうか。一斗さん」

 

そう、決して忘れてはならない。

 

これは少年が英雄になる物語であり

 

「...そうだね」

 

彼ら(・・)の物語の序章に過ぎないのだから____




これにて物語は完結です!

6ヶ月の間、読んでいただいた皆様には何と言えばいいのかが分かりません。

さて、ここまでいかがでしたでしょうか?

思い出せば自分も割と無茶したスケジュールで小説を書いていた気がします。

今年受験生ですしね。

さて、まだまだ作者的には語りたいことがいっぱいありますが、
纏めて言い表せていただきます!

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!







___________


へ?完結したんじゃないのかって?

いやいや、まだまだ彼らの物語は続きますよ。

作者が満足するまでね。

というわけで、これからもよろしくお願いします!

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