迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
あれから一週間が経った。
あの事件の事は俺達以外、誰一人として覚えていることはなかった。アリシアも無事に目を覚まし、今ではフェイトの後を追って、家を空けることが多くなってきた。
管理局では誰も知らない映像があったり、居ないはずのリンディさんが居たことになっていたりと、謎が残っているらしい。
街も一部が破壊されていたりと、管理局は大忙しなのだとティーダは言っていた。
ティーダの全身からの出血は、ベルナージュによって治療された。
その代わりにバングルは力を無くした。ミカに聞いても、ベルナージュとは会話で来てないらしい。火星の王妃だった彼女は、エボルト達を倒した事でその生涯を終えたのだろうか。
それは誰にも分からない。
今この様に軽くレポートを書いてはいるものの、最終的には消去した方がいいのかもしれない。
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戦兎はキーボードから手を離した。
既に手元の時計は9時を指している。
「そろそろ、行きますか」
背伸びをして、軽くマッサージを行う。今日は龍斗にラーメンを奢る日なのだ。
戦兎は適当な持ち物を持って家を出た。
ナカジマジムへと出向けば、シャワールームから出てくる龍斗の姿があった。
「早く来すぎたか?」
「いや、丁度いいぜ。で、今日はどこに食べに行くんだ?」
「内緒。それよりまだ髪が乾いてないぞ。ドライヤーを使ってこい」
戦兎は龍斗の進行方向を反転させ、シャワールームへと進ませる。タオルだけでも乾くってのと言っている龍斗を見ながら戦兎は呟いた。
「平和って、やっぱりいいよな」
それは誰に聞かれることもなく、戦兎自身もそれを気にはしなかった。
あの事件の事を知っている者達は、誰もそのことを離そうとはしない。
相手があのエボルトと同じ異星人だったのだ。しかも全管理世界が洗脳されていたなんて知れば、管理局が何をしでかすか分からない。証拠の抹消に掛かって、戦兎達の誰かに被害が及ぶかもしれない。その為に話さなかったのだ。
「予約した時間は....と、もうこんな時間か。そろそろ出発しないと」
龍斗が戻って来たのを確認して、すぐさま乗ってきたバイクの後ろに載せる。時計の針は10時を指していた。
「で、今日は何処に行くんだ?」
「ああ、今日はミッドチルダの外れで動き回ってる屋台、『風麺』が久しぶりにミッドチルダの近くに来ててな。時間を考えるとこれくらいの時間からじゃないと着きそうにないんだ」
「なぁそれってさ、お前が前言ってたどんぶりが隠れるくらいのナルトを使ってるところか?」
「あれ、俺話したことあったっけ?」
「忘れんなよ....」
龍斗と会話しながらも、目的地に向けてバイクを走らせる。そんな時だった。
ワープホールが開いたのは。
「なっ!?」
「何だよ、ここは....」
戦兎達そのまま開いたワープホールを通り抜けてしまい、どこかへとやって来る。バイクをおり周りを見渡すも、何も発見できなかった。
「おい戦兎!あれ!」
龍斗に声を掛けられ、反対側へと移動する。その先では...
「何だよ、これ....」
戦兎の目に映ったのは、戦兎自身が最後に見たライダー映画である『平成ジェネレーションズFINAL』などで見たことがある複数のライダー達が戦っていたのだ。その相手は見覚えのある怪人たちである。
「龍斗、俺達も加勢にいくぞ!」
「何が何だかわからねぇが、分かった!」
戦兎達は山の中枢から飛び、下で闘うライダー達の元へと向かう。
『『ARE YOU READY?』』
「「変身!」」
『ツインフェニックス!』『ヤベーイ!』『マジヤベーイ!』
『極熱筋肉!』『クローズマグマ!』『アーチャチャチャチャチャチャチャチャチャアチャー!』
お互いが羽を使って飛行して、怪人たちへと攻撃を仕掛けていく。
龍斗がナックルをハートロイミュードへと叩き込み、戦兎はロードバロンへとフルボトルバスターを振り降ろした。
戦兎達はエグゼイドや、鎧武、ゴーストなどのレジェンドライダー達と共に怪人たちを倒すも、次から次へと襲い掛かて来て、減っているようには思えなかった。
『タ~イム、マジ~ン!』
大きな音と共に、地面が揺れた。
「何だ!?」
「あ~!?戦兎、見ろよ!ロボットに『ロボ』って書いてあるぞ!」
「ホントだ...」
いや、そういうことじゃなくてだなと龍斗に突っ込みたくなるが、ロボットから人が降りてくるのが見えた。
「まさか、次のライダーか!?」
戦兎は驚きを隠せない。そのボディは世界の破壊者を彷彿とさせるマゼンタが使われており、そのフェイスには...
「『ライダー』って、またユニークなライダーを...」
でかでかと片仮名で『ライダー』と書かれていた。
「あ、戦兎さんに龍斗さん!ってことは上手くいったんだ」
「なぁ戦兎。お前あいつの知り合いか?」
「い~や、お前こそは?」
「ナイナイ」
そんなことを話している間に、新人ライダーは周りを囲まれてしまう。
「おい、サッサと戦え!」
「これを使う時が来たって訳だ」
龍斗が叫んだが、何かを考えているのか戦わない。そのまま右手で左手にセットされたアイテムを手に取った。
そのダイアルを正面に合わせ、ボタンを押した。
『ビルド!』
怪人たちは一定の距離を保ったまま近づこうとはしない。
そのアイテムをベルトにセットしたライダーは、ベルトのアンロックを外して、ベルト本体を一回転させた。
『仮面ライダー、ジオ~ウ!』
戦兎はここで、更に驚いた。ベルトの液晶からボトルとビルドを模したアーマーが現れ、ポーズを取ったのだから。
『アーマータイム!』
「おりゃあ!」
足でそのアーマーを蹴飛ばし、それを周りの怪人たちに当てた。ライダー本人は飛び上がった。
「イェーイ!」
そのまま吹き飛んでいたアーマー達はそのライダーに装着されていく。両肩には赤青二色のボトルがあった。
『ベストマッチ!』『ビルド!』
アーマーと武器を全て装着すると同時に、複眼に『ビルド』と片仮名で文字が入る。
「はぁ!」
次から次へと、怪人たちにドリルクラッシャーのようなドリルで切りつける。
「あんまり時間がないみたいだ。戦兎さん、龍斗さん。送って行きます!」
「「へ?」」
「あと、これを持って行ってください!」
戦いの中で戦兎と龍斗はロボに詰め込まれ、ライダーにウオッチを押し付けられる。
「君の、名前は!」
戦兎は叫んだ。そのライダーは元の姿に戻り振り向きながら言った。
「時の王と書いて、『ジオウ』。仮面ライダージオウです!」
その声を聞いた後戦兎達は変身が解除された状態で、その場に立っていた。
「なぁ、俺達なんでこんなところにいるんだ?」
「何か忘れているような気がするんだけどな....あ、『風麺』の屋台!龍斗、いくぞ!」
「ちょ、待てよ!」
戦兎達は先ほどまでの戦いを忘れていた。新たなライダー、ジオウにあったことすらも。
だが、彼らの再会は近い。
時計は10時10分を指していた。
この物語の続きは、
ジオウ編をお待ちください。
さて、また番外編へと行きますか!