迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
ライダー+αの日常
今日は久しぶりに俺と龍斗、一斗にティーダ、更にはユーノの休みが被った為に、皆で集まって話をしないか?
という提案があり、既に仕事を終わらせていた俺は、ミカを置いてすでに会場となるレストランの前に来ていた。
「よっ、早いな」
「お前こそ。今シーズンはこのままいくのか?」
「嫌なに、今日ちょっと相談しようと思っててよ」
大体少し遅れてくる龍斗が、かなり早い段階でやってきたために俺は話しかけた。表情から読み取るにどうやら何かに悩んでいるようだった。
「お待たせしました。」
「お久しぶりです、戦兎さん」
「父さん、お待たせ」
少し話し込んでいる間に一斗達がやって来た。全員が予定の時間前に集まりそのままレストランの中へ入っていく。
ここはレストラン『AGITO』
某仮面ライダーのそっくりさんが営業するレストランだ。
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「相変わらず、この店の料理は上手いな~」
龍斗は一度俺と来たことがあったもんな。俺達は食事を済ませた。
「でだ。腹が膨れたことだし、ちょっと相談があるんだけどな...」
龍斗はどうやら今の仕事である格闘家をやめようかと考えているみたいだ。
「何だかんだ言って、収入は安定しないしよぉ。それにこれからはフェイトのことも考えてやらなくちゃいけないしな」
「龍斗、フェイトと結婚することにしたの?」
「....出来れば早く」
お~、これはアリシアに報告した方がいいのかな?
「父さん、アリシアにはもう連絡しておいたよ」
「流石、仕事が早いな」
「ま、待てよ!まだ決めきってないんだぞ!?」
「先輩、僕も既に大切な人がいる身です。長い間一緒にいたんだから、サッサとくっついちゃってください」
龍斗が格闘家を辞めたら、フリーの魔術師にでもするか
「龍斗、仕事については心配するな。俺達は仲間だろ?」
「その提案はうれしいけど、何だか納得いかねぇ!」
このレストランに余り客が居なくてよかった。というか、いつもより少ない?
この時の俺はその理由を知る由もなかったのだが、この光景を見ている者たちが揃って暴走をしていたからだと知るのはもう少し先のお話。
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話は数時間前にまで遡る。最近増えてきた休暇を使ってミカはクロと共に、新作魔法の実験をしていた。
「ミカ様~、これどうぞ~」
「ありがとうございます」
ミカはクロから渡されたボタンを機械に取り付けることで、ある魔法を永続的に発動し続ける装置を開発した。
「やりました....『ヤンデレスイッチ』の完成です」
「お~」
言葉の意味を理解していないクロは、そのボタンを押そうとする。
「待って下さい。これは私たちだけでは使えません」
「それでは、どうするんですか?」
「その為に、はやて様達を呼んでおきました」
ミカは魔法陣を展開し、転移してくる彼女たちに一礼してからスイッチに手をかけた。
「皆様、今日は私たちの実験にお付き合いいただきありがとうございます。それでは今から実験に入ります。目を閉じて大切な方を思い浮かべてください。」
全員が目を閉じたのを確認すると、ミカはスイッチを押した。
「さぁ皆様。これにて実験は終了です。」
その言葉に続けて、ミカは静かに言い放つ。
「そう言えば今日はマスター達が集まって、食事に行っているようですよ?場所はレストラン『AGITO』だそうですよ。」
ミカが言い終わる前には既にその場には、ミカとクロしか残ってはいなかった。
「ミカ様~」
「私たちも休みますかね」
幕は切って落とされた。
これから始まるのは
嫉妬にまみれた女達と
それから逃げる男達の物語
果たして、誰が生き残ることができるかな?