迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
俺達はレストラン『AGITO』から出て、ボウリング場に来ていた。
「おりゃああああ!!!」
「あれでストライクが出ない事に未だに違和感を覚えるよ」
「ははははは」
龍斗が投げたボールはかなりの威力があるものの、全部は一度に倒れることはない。一体どうなっているのやら...
「僕トイレに行ってくるよ」
「ん、分かった。順番が来たら待ってるよ」
一斗がトイレに向かっていった。
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久しぶりの男だけの休暇。これが中々面白いんだ。僕は既に用を済ませ、手を洗ているときに、後ろから肩を叩かれた。
「?」
僕はそれに気が付いて顔を上げて鏡を見る。そこにはハルが立っていた。
「あれ?ハル?」
「はい」
「どうしてここに?それにここは男子トイレだよ?」
「貴方に聞きたいことがありまして....」
手を乾かして、トイレの出入り口の扉を開こうとした時だった。
「どこへ行くんです」
何処も何も
「父さん達の所だよ。戻らなきゃゲームが進んじゃう」
「そうですか................」
長い沈黙の中、僕の両目はハルに塞がれた。
「は、ハル....?」
「貴方はここに居ればいい。ただそれだけでいい。貴方はもう私以外と関わる事はない。」
僕は、ハルの様子が変なことに気が付いた。それに、何処かで見たことがあった。
「あ....」
ハルの指の隙間から見えたハルの目には光が無かった。
「アナタハワタシ、ワタシハアナタ...イッショニナリマショウ?」
僕が父さん達の元に戻ることは無かった。
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「なぁ、何かおかしくないか?」
「そうだな...」
明らかに一斗が戻ってくるのが遅すぎる。
「俺、ちょっと見てくる」
「悪いな、頼んだぞ」
荷物を見なきゃいけないこともあり、龍斗がトイレに向かった。
「俺達はこのまま続けよう」
「今回は勝たせてもらいますからね」
「僕もまだ負ける気はないですよ?」
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「お~い、一斗~、大丈夫か~?」
トイレに来てから一斗を探し回っているが、その姿を見つけることができない。
「龍斗....」
「うぉ!? なんだ、フェイトか...」
ボウリング場を歩き回っている時に後ろからフェイトに声を掛けられた。
「.....一斗を探しているの?」
「ん?あ、ああ。でもなんで_____」
何故そのことを知っているのかと聞こうとしたときに、俺の首にはバルディッシュの刃が当てられていた。
「龍斗はいつでもそう.....誰かを助けるために、自分を犠牲にする...」
「フェ、フェイト?」
カタカタとフェイトの身体が震えていて、時々俺の首には刃が当たり少しずつだが切れ始めていた。
「いて」
「! ご、ごめん....なさい....」
何があったのだろうか。俺はバルディッシュを手から落としてしまったフェイトに抱きつく事で、安心させようとした。
「.....本当にごめんなさい。貴方が欲しくて欲しくて、耐えられなかった」
「え? がっ!?」
俺は腹部に痛みを感じながらも、バルディッシュを構えるフェイトを見たのを最後に意識を失った。
既に犠牲者が2名。
残り3人...