迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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命は一人一つである。

これだけは皆平等であり、そして決して増えてはならない。

少女は大切な人を傷つけたことに絶望し、

もう一人の少女は怒った。

某神は自身に99ものライフを与えたが、それは良かったことなのだろうか?

その答えは誰もわからない。

でも一つ、私から言えることがある。

「もし一つでも命を奪ったら、戻れなくなってしまう」

かの優しき戦士が残した言葉である。

その言葉の意味を真に理解したことこそが、自分を見つめ直すきっかけになるだろう。

私は信じているのだよ。

かの仮面ライダーを。




デートはクライマックスへ

日が傾き、夕日で辺りが明るく照らされる時間帯。

 

結局魔力の発生源は分からず、俺達は情報を集め直した。分かったのはこの世界には空間震と言われる災害が存在し、それを起こしている者がいる事。その者達を『精霊』と呼んでいるらしい。実際に精霊を狩る組織のホームページが何故か(・・・)制限なしで確認できてしまった。

 

『昨日の現界によって学校が破壊されて、精霊がその学校の生徒を襲っていたそうです。』

 

ミカさんのハイスペックを改めて理解しながらも戦兎はバイクを進めていく。今日はテントを張るつもりなのでその為に街の端にある自然公園を目指していた。

 

「夕飯何がいい?」

 

『そうですね.....そこのラーメン屋とか如何でしょう?』

 

賛成だと言いながら戦兎は信号を右に曲がった。

 

ラーメン屋は目の前だがここで彼らを耳に銃撃の音が聞こえた。それは実弾ではなく、エネルギー弾を放つときと似たものだった。

 

「ミカ!」

 

『魔力反応、この先の自然公園からです!』

 

戦兎は信号が変わると共にハンドルをきる。ラーメン屋からの焦がしニンニクの香りが風で断ち切られた。

 

 

_________________

 

 

「がはっ」

 

「シドー!?」

 

五河士道は地面に倒れていた。クラスメイトの鳶一折紙が見たこともないような啞然とした顔でこちらを見ているのが何となくだがわかる。

自身の脇腹から来る鋭い痛みで視界のピントは何処かに合わせることもできず、只々十香が自身の名前を呼んでいることしか理解できなかった。

 

肉が焼かれて消滅したからか、余り出血はしていないものの内臓の一部がなくなったことに変わりはない。気管が詰まっているわけでもないのに、声は既にほんの少ししか出ず、彼女に自身の想いを伝えることができない。

士道を襲っているのは、出血するとかそんなものでは決して感じることのない痛みだった。

 

「ま.....て......とお........か.......」

 

悲しそうに、そして苦しそうに剣を構える十香(プリンセス)の背中を見ていることすらできなかった。

 

耳に付けていたインカムからの音はノイズ混じり上手く聞こえない。

 

気を失った後、彼の傷からは怪しげな、そしてどこか優しい炎が顔を見せ始めていた。

 

 

________________

 

 

 

「ミカ、自然公園全体に結界を張ってくれ!」

 

『了解しました!少し発動に時間がかかります!』

 

街の人々にはあの銃声が聞こえなかったらしく、何時もの日常と変わらない生活を送っている。

 

『張るのにあと1分掛かります』

 

「分かった。被害の報告は!?」

 

信号が赤変わり、戦兎はブレーキを掛けた。幸い道を横断する人は居なかった。

 

「あぶねぇ...」

 

『数発のエネルギー弾を放ったのはASTの隊員ようですが何者かにエネルギー弾を壊されています。更にその何者かはかなりの魔力を持っているようです』

 

「精霊という可能性は?」

 

『あり得ます。まだ私たちが持っている情報はかなり少ないようです。』

 

「それさえ分かれば上出来さ。ミカ、この後現場に到着したら即ユニゾンするぞ」

 

『了解』

 

自然公園に突入さえ出来れば、何者の正体の確認と昼間の魔力の正体を知ることができるかもしれない。

 

戦兎は何処かその可能性に掛けていた。

 




お待たせしました。前書きは余り気にしないで下さい。

もう一度龍騎を見直した結果ですので。

さて、毎回恒例になってきたANOTHER ルートの情報公開なのですが...















今回はエボルトとグランディアが出会います!

更には、本当のラストを飾るに相応しいエンディングをこれまた複数用意させていただいております。

少し時間が掛かると思われますので、気長におまちいただけると幸いです。
(主に作者のテストが山のように今月末に詰まっているため)

感想お待ちしています。

ではまた。

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