迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
「な、なんだ!?ぐぁ!!?」
クローズマグマは吹き飛ばされて変身が解除されてしまう。グランディアは風に飲まれる前にスチームを纏いその場を離れた。
「フハハハハハ!!!!フェイズ4!!!!」
エボルトはエボルトリガ―を起動させる事に成功した。そのまま竜巻を消滅させたエボルトはフワフワとローブを揺らしながら地面へと降りてくる。
「何だよ、その姿!?」
「これか?これはお前のお陰で進化した俺の姿だ」
龍斗が無理矢理身体を動かしてエボルトへと声を掛ける。エボルトの姿はコブラフォームのカラーを変化させただけではなく、頭部と胸部の漆黒の円から測り知れない恐怖が感じられる。
「そうだ、お前への報酬を忘れていたな。ほれ」
「!」
エボルトは自らの身体に手を突っ込むと中から一斗を引っ張り出して龍斗へ向けて投げる。
「一斗!おい一斗!!!しっかりしろ!!!」
「せ、んぱい?」
一斗が目を覚ました事で安心するもエボルトへと視線を戻し龍斗はマグマナックルを構える。
「今の俺は気分がいいんだ。ほら、サッサと戦兎を連れて帰れ」
「お前の、言葉なんか、信じられるかよぉ!」
強気な龍斗だが、その体はもう戦えないほどに弱っていた。エボルトの言葉を鵜吞みにするのは気に食わないが、龍斗は相棒になけなしの魔力で転移魔法陣を展開するように伝えた。
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龍斗達が撤退したのを確認した後、どこからともなくグランディアは現れた。
「よぉ、グランディア。ようやくこの姿になれたぜ」
「おめでとうございます。ですがよろしかったのですか?」
その疑問は「何もしないで逃がして良かったのか」というものだった。変身を解除し久しぶりに純一郎の身体に擬態したエボルトはにやけながら言う。
「あいつらはまだまだ進化する。そしてその進化が、俺達の目的に一気に近づけられる」
「...そうですか」
納得がいかないグランディアだが、後に自分の目的が達成出来るなら問題はないかと無理矢理納得させた。
_________
転移魔法陣で病室へと戻って来た龍斗は直ぐに一斗の身体を検査するように伝えるとそのまま気を失った。魔力を使い切った為の魔力疾患が原因だった。戦兎の髪は白くなり、身体に大きな怪我はないものの目覚めることはなかった。
「...ごめん、ハル」
「何を言っているのですか。皆さん生きて帰ってきたのです。それだけで十分ですよ」
一斗の身体は健康そのもので戦兎の病室へ戻る帰りにアインハルトの病室を訪れていた。アインハルトが一番怪我が酷かった為に未だ入院していたのだ。ヴィヴィオ達は既に退院している。だがまだ完治していない。
「...私は、貴方の事が好きです」
「へ?」
一斗はアインハルトからの急な告白に驚いた。その様子を予想していたのかアインハルトは言葉を繋いでいく。
「貴方と初めて会ってから、私の人生は変わりました。一人で生きてきた私に、大切な人達が出来たのです。それもこれも、全て貴方のお陰です」
「ま、待って!アインハルトさん、今のって...」
「名前」
「うっ...ハル」
名前に訂正を入れたアインハルトはまた続きを話し始める。
「貴方はこう話したらこう言うでしょう。『僕は何もしていないよ』と」
「そう、だね」
「貴方はこれからも戦い続ける。だから私は今伝えるべきだと思いました。正直に言って一斗さんが傷つくのは嫌です。今もずっと私の傍にいて欲しいのです。でも、それは出来ない。だから...」
アインハルトはベッドから起こしていた身体を無理矢理動かしてベッドの近くの椅子に座っていた一斗の顔へと手を伸ばし____
「__今は返事は要りません。この戦いの後、必ず伝えて下さい。貴方の答えを」
「...分かった。ありがとう、ハル。必ず、伝えるから」
夕陽の性でカーテンが閉まっていない病室は真っ赤に染まる。アインハルトに言葉を返した一斗の顔は、同じ様に真っ赤に染まっていた。
いやはや、ジオウ編を考えたり新作の続きを考えていたらすっかり遅れてしまいました。
さてさて、察しの良い読者の皆様は次回のサブタイトルを見ただけで内容が想像できてしまうかもしれません。
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グランディアが龍斗を狙って病院へ攻めてきた。
そこへ一斗が立ち向かうが_______
次回、『闘えなくても』
ウィザードアーマーの展開の仕方、とっても好き。
次回のジオウは見逃せない!!!(主に檀黎斗 王とエイジ君とひなちゃん本人出演の為)
それでは!