迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
最初は三ヶ月で終わらせようとしていたのになぁ...
「なんで、だよ」
「怒り、か...面白いものだね」
龍斗の攻撃は、いとも簡単にブラッドに止められてしまった。
「だが、
武器を奪い捨て、黒いオーラをブラッドは叩きつけた。
「______!!!!!」
「痛いか?痛いだろうなぁ?その痛みはこの世界で消した人間たちの受けた痛みそのものだ。よかったな!」
オーラの量を追加していく。鋭い痛みは龍斗の身体を外側からも内側からも襲い掛かる。声にならないのは身体が痛みから逃げられない事を理解しているから。
「が....」
頭が痛い。それだけじゃなく変身まで解除されてしまうが、お陰でオーラが消え痛みは少しづつ消え始めていた。
「そこで見ているといい。この世界が消え去るところを!!!」
ブラッドは龍斗に背中を見せ、その足を崩壊した街へと進めていく。龍斗はスクラッシュドライバーが破壊されて腰から外れている事に気が付いた。だからこそ、身体を動かした。
そして、静かに音が響いた。
「いてぇ...」
その音は龍斗が無理矢理身体を動かして四つん這いになり、頭を地面に叩きつけたからだった。
「ほぅ、まだ動けるか。だが、自身の力の無さは理解しているだろう?」
ブラッドは振り向きながら声をかけるが、龍斗は返事を返さない。
「成程、動けても声は出せないか」
既に興味は失せた。ブラッドは再び足を動かし始めた。
「...わりぃな、戦兎。覚悟、出来ちまったわ」
フラフラとしながらもしっかりと地面を踏みしめながら立ち上がった龍斗は新たにビルドドライバーを装着した。
「お前のことだからよ、きっとエニグマを通して俺の事を見てるんだろうな...」
龍斗は
「だからよ、見届けてくれねぇか。俺の、覚悟をよぉ!!!!」
『ボトルキーン!』『クローズブリザード』
ハンドルを回せば冷気と共にアイスライドビルダーが展開され、同時に龍斗の両足は凍りつけられる。
『
「ああ、できてるぜ!!!」
ライドビルダーがひっくり返る事で龍斗の身体にバリアブルアイスが浴びせ掛かる。それと同時に巨大な結晶とそれを囲むように七体の氷のドラゴンが現れる。
そして、それをアイスライドビルダーが砕いた。
『極寒境地!』『クローズブリザード!』『バキバキバキバキ!』『バッキ―ン!!!』
姿はクローズマグマのようだがアンダースーツは水色に変化、全身に散りばめられた八体のドラゴンは全て氷で造形されていた。羽もマグマで形成されたものとは異なり、未だに冷気を放っている。右腕を動かし自身の左胸に拳を当てる。
「今の俺は...負ける気がしねぇ!!!!!!」
極寒境地
極はクローズマグマと同じ
寒は凍りを。
極寒はマグマの対
境は自身が何かを乗り越えた
地はその地限定的であるという事。
境地は体や心が置かれている状況を表している。
もっとよさげな言葉が有ればよかったのですが、作者にはここまでが限界でした。