迷い込んだのはリリカルな世界 By Build   作:Plusdriver

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忙しいんです...マジで...

荷物が、荷物がぁぁ....

お待たせ、本編なのだ


68.二人のローグ

ティーダはプライムローグへと姿を変えた。背中のマントを翻しブラッドへ向けて走り出す。殴りかかってきたブラッドの拳を受け止め、流し、腹部へと一撃を加える。

 

「馬鹿な!?」

 

「貴様がこんな力を!?」

 

「ティーダ、ランスターァアアアアア!!!!!!」

 

少し後退しながらもブラッドはティーダへと叫ぶ。ティーダ自身は冷静にマントを棚引かせた。

 

「お前じゃ、僕は倒せない。もし僕を倒したとしても、お前たちは必ず倒される」

 

「対象変更だ」

 

「消しておかなければ」

 

「君を先に消す!」

 

コブラロストスマッシュ(ブラッド)は複数の小型ブラックホールを空中に形成しそれをプライムローグへ向けて飛ばす。ティーダはそれをマントを使って交わし、ブラックホール自体は地面へと消えていった。

 

「成程、お前の創るブラックホールは一定の量を吸収すると消滅するようだな」

 

ブラックホールが当たった所にはぽっかりと穴が開き、その中には初めから何もなかったようにも見えた。

 

「それが分かった所で」

 

私達(・・)には」

 

「無意味だ」

 

ブラッドは巨大なブラックホールを作り始める。ティーダはそれが交わしきれず、もし交わせたとしても苦痛に苦しむ戦兎に被害が及ぶことに気が付き、すぐさまそれを止めるために動き出す。

 

「「「これで終わりだ!!!!!」」」

 

制作が完了してしまいブラックホールは制作者の元を離れたはずだった(・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く、こんなことになろうとは」

 

その場には、ブラックホールを消滅させた本人が立っていた。

 

 

 

「グランディア...」

 

「助けた訳ではないですよ。私もスカリエッティに、そこの彼らに用があるのです」

 

マッドローグ(グランディア)はライフルモードでブラッドを撃ちながらティーダへと近づいていく。

 

 

「私は、自分の目的の為に」

 

「僕は、愛と平和の為に」

 

 

「「スカリエッティを倒す」」

 

並び立った二人のローグ。彼らは決して手を取り合う事などないと思われていた。だがこの危機に有り得ない組み合わせが誕生したのだ。

 

 

「足を引っ張るなよ」

 

「貴方が、ですよ」

 

既にティーダの身体は限界を迎えていた。そんな中でもスチームブレードを構え、ブラッドの動きを伺う。

 

自身がどうなろうと、ここで倒す為に

 

 

「グランディア...」

 

「貴様がいたな...」

 

「消す、消し飛ばしてやる!!!!」

 

ティーダは走り出しスチームブレードとマントを利用してブラッドを拘束しようとする。

 

「離せ!」

 

「邪魔だ!」

 

「消え失せろぉおおお!!!!!!」

 

暴れるブラッドにスチームブレードを突き立てながらマントで腕を拘束した。

 

「今だ!」

 

グランディアはその場で自然体へと身体を戻し、静かに呟いた。

 

「フェイズ1」

 

その一言でマッドローグの全身が赤いオーラで包まれた。

 

「フェイズ2」

 

全身の紫色の部位が更に発光し始める。

 

「フェイズ3」

 

そして、オーラそのものを増幅させた。

 

「ぐっ!」

 

「がっ!?」

 

それはグランディアが限界を超える事を物語っていた。エボルト並のスピードと攻撃をくり返していく。その反動からブラッドを離してしまいそうになるがティーダは何とか耐えていた。

 

「フェイズ4!!!」

 

オーラを更に増幅させ全てを右手に集中させたグランディアはその拳をブラッドへと放とうとする。

 

 

 

 

だが、限界を超えきれずにグランディアはその場で動けなくなってしまう。

 

「グランディア!?」

 

「フン!!!」

 

動揺から拘束が緩んだスキにブラッドはその拘束から逃れ、グランディアへと殴り掛かる。

 

「惜しかったな」

 

「だが」

 

「無意味だ」

 

「あ....」

 

その拳はマッドローグの胸部装甲を貫通し、グランディアの後ろを真っ赤に染める。

 

「っ、グランディア!」

 

「ごはっ」

 

マスクの中は既に吐き出された血で複眼の色を変化させていた。ブラッドは簡単に身体から手を抜き取る。力が抜け、出血量も多いグランディアはその場に倒れ込む。

 

「っ」

 

「今、恐怖したな」

 

「自分もこうなるかもと」

 

「恐怖したな?」

 

ブラッドは血まみれになった左腕を見せつけるかのようにティーダの方向を向いた。だからこそ、気が付かなかった。

 

 

『発動機』『リモートコントローラー』

 

「ぐおおおおおおお!!!!!!」

 

グランディアがまだ生きていた(・・・・・)事に。




ブラックホールの消滅

ブラッドが作り上げたブラックホールにグランディアが大量のエネルギーを投下した為


______


既に死にかけているグランディアは、その体を無理矢理動かした。

全ては、自らの目的の為に

次回、『ラブ&ピースの世界へ』

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