迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
助けを求められて駆け付けて見れば、目の前でじゃれ合っているのを見た場合、人の顔はどうなるのだろうか。
「ナニコレ」
『さぁ?』
呆れるのが一つの答えだろう。あのミカまでもが返答に困っているのだから。
「あ、戦兎!ちょ、ちょっと助けてくれ!こいつ、倒しても倒しても復活するんだ!!!」
「?俺、ビルド。お前、クローズ!べすとまっち~!!!!」
異形の怪人はビルド・ラビットタンクフォームに似た姿をしているが、ビルドには存在しない複眼のバイザーを嬉しそうに上下させている。時々見え隠れする口も、その異様さを強調させていた。
「何やってんだか、ミカ行くぞ」
『はい、マスター』
戦兎はすぐさまミカとのユニゾンを済ませるとビルドドライバーを装着し、ボトルを振る。
「あ~?」
異形は戦兎の持つボトルに興味があるのか、その様子を見ながら少しづつ戦兎に近付き始めた。
戦兎はボトルのキャップを正面にあわせると、ボトルをベルトにセットする。
『ラビット』『タンク』『ベストマッチ!』
ハンドルを回し、ライドビルダーを展開するとそばに寄っていた異形はライドビルダーに当たりよろけてしまう。
『ARE YOU READY?』
「変身!」
軽くファイティングポーズを取り、ライドビルダーに挟み込まれる。
『鋼のムーンサルト!』『ラビットタンク』『YEAH!』
ドリルクラッシャーを召喚し、構えたビルドに異形は襲い掛かった。
「ニセモノ、いらない。せいぶん、ヨコセ!!!」
「おっと、偽物はどっちかな!」
龍斗は戦兎の攻撃が異形に通用していることに気が付いた。先程から何度も倒しているはずなのに何回も何回も復活して来たあの異形が、初めて攻撃で衰えているのだ。
「戦兎!ソイツ、お前の攻撃が弱点だ!そのまま決めちまえ!」
「ああ!これで終わりだ!」
戦兎はベルトのハンドルを回した。
____はずだった。
「あれ?何でだ?」
戦兎は何度もハンドルを回すが、ビルドドライバーは反応しない。
「っ!?な、何だ!?」
それよりも、ビルドの姿が不安定になり始めたのだ。
「う、うわぁああああああああああ!!!!!!」
「戦兎!!!」
龍斗もその様子を見て異常に気付きすぐさま戦兎の元へと向かうが、その前にビルドは戦兎の姿へと戻ってしまう。
「変身、解除?」
「何で...っ、戦兎ォ!」
「あっ__」
異形はエンプティボトルを戦兎へと向けていたのだ。ビルドではなくなった桐生戦兎は抵抗できずにボトルへと吸い込まれてしまった。
「かがくしゃ、まほうつかい、べすとまっち~!」
楽しそうに戦兎が吸い込まれたボトルと別のボトルを並べて見ている異形に、龍斗は一度固まってしまった。
「__っ、戦兎を返せ!!!」
「え、やだ!」
『魔法使い』
異形はボトルの成分を使い直ぐにその場から消えてしまう。
「戦兎...何だ、これ?」
変身を解除した龍斗は戦兎が居た場所に落ちていたアイテムを拾い上げる。するとその機械の時計版が発光しその姿を変えた。
「ビルド...?」
「ゲイツ、遅かったみたいだ」
「俺はアナザービルドを追う。お前は『龍王』に接触してみろ」
「英雄にも会ってみたいからな~、龍王はどういう王様なんだろう?」
「さぁな」
龍斗がビルドライドウォッチを手に入れたのを見た彼らはそれぞれの目的の為に動き出した。
ゲイツと呼ばれた青年は、乗ってきた赤い巨大なマシンへと乗り込んでいく。もう一人の青年はワクワクした顔を隠すことなく、啞然とその場に立っている龍斗へと近付いた。
「『龍王』だよね?俺は常盤ソウゴ。あんたがどういう王様なのかを聞かせてくれないか?」
正体が判明したのは、異形の名前と黒い機械が変化したという事。
そして、龍斗に接触した新たな王。
どうなっていくかを、お楽しみに!
___________
常盤ソウゴと名乗る青年と出会った龍斗
「アナザーライダーを倒すためにそのウォッチを渡してくれないか?」
だがそこに、新たな乱入者が現れる!!!
「久しぶりだな_______」
次回、『再会の日2009』
「変身」