迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
話はヤンデレ精霊宇宙人『えぼたん』が壁を破壊するほんの少し前まで遡る。
「さて、マスターがはやて様に遊ばれているのは気に食いませんが、今は貴方との決着が先です」
「本当に、
二人は戦兎が目覚めた事で止まった戦いを再び始めようとしていた。だが、ここでミカとえぼたん、エボルトはやってしまったのだ。
以前の実験から改良をし続けて出来上がった、『ヤンデレスイッチver.321』を戦いの中で押してしまったのだ。まだここまでならいい。もう一度スイッチを押せば効力が消えるのだから。
「「あ」」
エボルトの剣がスイッチを綺麗に真っ二つにしなければ。
その結果スイッチの効力はデバイスである彼女たちにも及ぶこととなった。ここで皆様はこう思う事だろう。「あれ?コレ周りに被害が出るんじゃ..」と。スイッチが二つに切られた事により、より強力な効力が狭い範囲で萬栄したのだ。
結果として
二人は戦闘を続行する事なく、両腕を下ろし戦兎のいるであろう方向へと視線を向ける。
「あの女、消す」
こうしてエボルトは壁を破壊し、戦兎の元へと現れたのだ。本人には白馬の騎士を演じているつもりだが、戦兎にとっては魔女の登場である。
こうして前回へと繋がるのだが、戦兎達は逃げた先でも新たな刺客に襲われていた。
「なんやまだ小さいんか~、何年経っても王様は王様やな~」
「こ、これ!やめんか小鳩!ちょ、やめ、やめろぉ!」
戦兎は無事でディアーチェが捕まるという形でだが。
「さて、王様で遊んだところで...」
「...もうお嫁にいけない...グズン」
解放されたディアーチェはそこでようやく自身が取り残された事に気付いた。
「お、おのれあの科学者め!我を囮に逃げようとは!」
ばんしにあたいするっ!といいながらも涙目の為にその迫力はガタ落ちである。家に帰るためにも戦兎を探し出すしかないディアーチェはすぐさま戦兎を探しに行こうとするがそれを先程まで自身で遊んでいたはやてに止められる。
「さっき、巧にぃと手を繋いでいた事で話があるんやけど」
「ヒィッ!?」
そういう目を見慣れている彼女であっても、一度も見たことがなかったオリジナルのハイライト消滅は、恐怖へと導くきっかけにしかならなかった。
「そのことについては、私もお話を聞かせていただきたいですねぇ」
「ふ、増えた...」
リビングには更にミカが現れる。出口を塞がれた彼女はそのまま二人により精神に異常をきたしてしまうのだが、それはまた別のお話。
次回は逃走した主人公の話。
追跡を続けるえぼたん。
そして壊れる王様...
いよいよラストスパートです!