迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
「はっ!?」
目が覚めた戦兎は現在の状況が理解出来ていなかった。辺りは暗く、全身をベルトで壁に固定化され、四肢も動かない。
「えっ...」
否、
「お早いお目覚めですね」
「み、ミカ」
真っ暗闇の部屋に光が灯る。スポットライトを当てられた位置には相棒であるミカの姿があった。
「なぁ、これってどういう状況なんだ?」
「おや?...貴方は今の状況を理解していないようですね。ならご覧になって下さい。現状を」
ミカが静かにその手を挙げて振り下ろす。すると、戦兎を固定化していた壁が動き出した。
「え、あ、ああ___」
「ええ、先生ならばこれだけで直ぐに理解できると思っていましたよ」
戦兎はそこで思い知ってしまった。自身の四肢が全て別々に壁に固定化されていることに。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
神経を、肉を、骨を叩き切られた痛覚を思い出す。そして、彼女たちの事を。
「ああ...やはりいい声で鳴きますね...」
そして、戦兎の目の前に鏡が現れる。そこには幼女ではなく、元の姿が映し出されていた。
勿論だが、四肢は存在していない。
その代わりに、左肩と左脚の近くに黒いデバイスが存在していた。
『待ってたよ、この時を。戦兎を吸収できるこの時を!!!』
デバイスの正体はえぼたん。そしてその目的は____
「ひっ」
『大丈夫だよぉ?唯一つになるだけなんだからぁ』
戦兎の手足に自らがなる事。彼女は新しく、一つになる方法にたどり着いたのだ。唯飲み込むのではなく、一生離れられない様にする。黒いスライムがデバイス二つから溢れ、少しずつ戦兎の身体を浸食していく。
「入って、来るなぁっ!」
『諦めなよ?
肩を浸食しているスライムが上半身だけのえぼたんへと変化する。
「っ、あ」
「もう誰も貴方を傷つけないよ。闘う必要もないんだよ?」
えぼたんは戦兎の顔に抱きつくと、そのまま溶けてしまう。そしてエボルトは、戦兎の身体の一部を支配した。
「...終わりましたか?」
「んんっ...はぁ...これでいいんだよねぇ?」
「ええ」
戦兎の身体は未だ
「ようやく、ここまで...」
エボルトが生物的なのに対して、ミカ自身は機械で出来た腕と脚に変化して戦兎へと装着される。
「それじゃあ、行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
「あ、一つだけ言っておくよ。戦兎を
「そうやねぇ...どうしようかな~」
戦兎とうり二つの男はその両目を
「...はぁ、降参降参。大丈夫やよ
「...ふん。管理局なんて、戦兎から
『先生、今日はどうしますか?』
「....何時も通り過ごそうか」
『やったー!
『あ、それはズルですよエボルト!」
「だ・か・ら、えぼたんって呼んでってば!」
「呼びませんっ!」
四肢を失い、二種類のデバイスによってそれを補うこととなった戦兎。その生活は以前と比べると変わり果てていた。
「さて、巧にぃ?」
「あ、」
「今日は女の子で、楽しもうな?」
毎日の様に壊される。そして治され、また壊される。ただそれの繰り返し。はやては管理局を抜け、今は新婚生活を過ごしている事になっている。
「ぐっ、あ、はぁ...うぐっ!?」
「こら、えぼたん!内側から壊そうとしない!」
「ええ~。まぁ、いっか。
全ては、己の目的の為に。彼女たちの目的は唯一つ。他の何がどうなろうと構わない。
それが彼女達の『愛』なのだから。
一周年記念がコレって...何でこうなっちまったんだ?
気を取り直して、次回からは再びジオウ編が始まります。
ええ、すっかり忘れているかもしれませんがディケイドとジオウが戦っていて、ティーダとアナザービルドに八つ当たりしに行くアインハルト。
...FOREVERと仮面ライダークローズを書ききらなくちゃ、物語を終わらせられねぇ...
あ、えぼたんが生存しているクロスオーバールートも残ってるじゃん!?
次回、『覇王少女2015』