迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
事件終了から数日がたった。12月31日。
その日は、カラッと晴れた空が広がっていた。
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「ここは....?」
目が覚めると、俺の知らない天井が広がっていた。
「......っ!」
机に置いてあった2本のフルボトル。それは.....
「.....なんで....忘れてたんだろう.....」
俺の記憶の鍵だった。フェニックスとロボットがそこにはあった。
「ここは...アースラの中か...なら...」
ビルドフォンにフェニックスとロボットを交互にセットする。ロックが外れた。
「ユニゾン・イン」
ユニゾンする事ですぐさまビルドドライバーが転移してくる。
「いこう.....全てを思い出す為に...」
『フェニックス』『ロボット』
「変身....」
『不死身の兵器 フェニックスロボ』
「転移...猿渡研究所...」
俺は転移した。
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「!何者かによってビルドドライバーが転移されてます!」
「なんですって!?」
見たことのない魔法陣が展開されベルトは転移してしまう。戦兎くんが目覚めた可能性がある。グリスが話していたのだ。
「戦兎が目覚めたら、早く皆に連絡をしてください。あの人は最後の鍵を手に入れにいくはずですから。」
その後グリスはどこかへ行ってしまい、消息不明になっている。
「なのはさん達に伝えて、この事を!」
すぐさま連絡した。
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「......ここか.......」
そこには光写真館のあった場所だった。士さん達が旅立ったあと、もう来ていなかった場所。
「......博士....美空さん...一斗...」
俺は膝から倒れていく。
「ごめん、ごめんなさい....!」
変身が解除され泣き叫ぶ。
「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ____」
後悔だけが残っていた。
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病院から既に退院し歩くリハビリをしていた私は、
朝4時、アースラからの連絡で起こされた。
「緊急事態ですか?」
もう、理由はわかってる。それでも....
[戦兎くんが目覚めたんだけど、転移してどこかへ行ってしまったの。座標を送るわ、すぐに向かって!]
「!ここは....」
あの人が居なくなるまで働いていた場所、猿渡研究所だった。
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全員に連絡がいき、朝日が登り始めるなか、私達は走っていた。
「戦兎さんが目覚めたんだけど、光写真館のあった場所に向かったみたいだ!」
「なのはちゃん!」
はやてちゃん達も集まり、走っていく。
「ここを曲がればすぐに...」
そこには俯いたまま動かない戦兎さんがいた。
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「......」
「戦兎さん!」
はやて、いやはやてちゃんが走ってくる。
良かった。歩けるようになったんだ。
俺は立ち上がりながら言う。
「......久し振り、はやてちゃん。」
振り返りながら言うと、驚いた顔が見えた。
「巧にぃ?」
「うん、しばらく連絡出来なくてごめんね。」
「う、うああああん!」
はやてちゃんが抱きついてきた。他の人達は知らないから困惑しているみたいだ。
「皆に改めて自己紹介しよう。佐野巧。16歳で元々はやてちゃんと一緒に暮らしていた者さ。」
『ええええええええええええええ!』
驚愕の叫び声が5時前の街外れで響いた。
忘れちゃいけない...
これ朝の5時前(大晦日)なんだぜ?