迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
何とか追いつけたがエンジンブロスと龍斗が戦っている。
「父さん!」
「無事か...仕方がない...一斗!」
「何?」
飛ばすしかない...!
「今からお前を平行世界に転移させる。過去で葛城巧という男に会え。俺のことを話せば協力してくれるはずだ。」
「でも...」
「あいつらの狙いはお前だ。だから、俺が迎えに行くまで待っていてくれ。」
「...分かったよ、父さん。」
「ありがとう。」
俺はすぐさまエニグマを転移させて腕に装着する。そして一斗に手のひらを向ける。
「...必ず、迎えに行く。」
「....行ってきます、父さん。先輩もまたね。」
「おらぁ!行って来い一斗!」
「うん!」
すぐさま葛城さんの研究所近くに座標をセットしてエニグマを起動させる。
「転移した先に葛城巧の研究所があるはずだ!先ずはそこへ行け!」
「はい!」
子供一人分の穴を広げて一斗が転移したのを確認する。エニグマを片付けてっと。さて....
「覚悟はいいなぁ、スタークぅぅぅぅ!!!!!!!!」
「.......俺がいるのを知っていたのか?」
スタークが物陰から出てくる。
「このアーマーは兎の強い成分でできているからな、お前の音が聞こえたんだよ!」
『ラビット、タカ』『ジャストマッチでーす!』
「くらえ!」
2本分のエネルギー弾を発射するが、上手くかわされてしまう。
「っと、危ない危ない。折角俺が迎えに来たのに転移させちまうんだもんな?」
「当たり前だ、俺の息子には幸せに暮らしてほしいんでね!」
攻撃をしようと銃口を向けるがスタークは構えない。
「どうした?」
「いや、目的も達成できないからな...今日は引くことにしよう。エンジンブロス。」
「了解。」
「!待て!」
クローズがツインブレイカーでビームを放つが先に煙に包まれて撤退されてしまう。
「またな、チャオ♪」
「....」
俺が構えたまま、スタークは煙の中に消えていった。
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「龍斗、俺も行ってくるよ。学校への連絡は頼んだ。」
「....分かった。姉弟子達にも話をしておくよ。」
「悪いな、こんな事ばかり頼んで。」
「いいんだ。今の俺はあの人達とお前で出来てんだ。じゃ、早く帰って来いよ。」
「ああ。」
スターク達が撤退しタンクタンクアーマー達がエニグマで転移したのを確認後、俺も一斗の後を追おうとエニグマを起動させ、魔法陣を展開する。
「なるべく早く帰って来る!」
そう言って平行世界へと向かった。
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「いてっ!」
着地に失敗して身体を打ってしまう。
「!父さん!」
「おっと、お待たせ一斗。さてと...」
転移先で一斗に会い、立ち上がる。広がっていたのは....
「ただいま、俺の世界。」
戻ってきたのだ....見慣れたこの世界に....
あ、人がいないのはロストロギア発見時に人払いの結界を張っているからです。
ローグさんも撤退しています。
しばらく平行世界の話が入りますよ。